テレビ東京関連会社ら、アジア圏の訪日外国人観光客向けの映像コンテンツ配信:スポーツ×地方観光で需要創出

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テレビ東京コミュニケーションズ、GAORA、ネクストベースの3社は、平成28年(2016年)8月23日、インバウンド需要の創出を目的とした映像コンテンツの制作、配信および放送を共同事業として開始することを発表しました。

この事業で制作、配信および放送される映像コンテンツは、アジア圏の訪日外国人観光客に向けて、日本国内でのスポーツ観戦と地域観光を組み合わせてPRする内容になっています。野球などの日本のスポーツの魅力を通じて、訪日外国人観光客を誘致することを目指しています。今回は、この共同事業プロジェクトについてご紹介していきましょう。


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プロジェクトに関わる企業:スポーツ、IT、映像などに関わる3社

同プロジェクトにかかわる3社は、どのような企業なのでしょうか。それぞれスポーツやIT、映像などに関わっており、互いの強みを活かした構成になっているようです。後述しますが、さらに別の企業との連携も行われています。

テレビ東京コミュニケーションズ

テレビ東京コミュニケーションズは、株式会社テレビ東京ホールディングスの子会社。テレビ東京グループのデジタル事業、戦略を担う業務をしており、公式サイトでは「マスコミュニケーションからOne To Oneコミュニケーションへ」というコピーを掲げています。

地方創生を目的とするテレビ番組と連動したECサイトの運営、キャラクターコラボカフェの企画、LINEスタンプの配信など多様な事業を行っています。

GAORA

GAORAは大阪府に本社を置く毎日放送(MBS)の連結子会社です。スポーツ専門チャンネル「GAORA SPORTS(ガオラスポーツ)」を運営しており、スカパー!、ケーブルテレビなどで放送しています。プロ野球をはじめ、サッカーやアメリカンフットボール、テニスなど多様な競技を扱っています。

ネクストベース

ネクストベースは、「日本のスポーツを強くする」をスローガンとしたスポーツ関連事業を行うIT企業。社名は代表取締役に野球経験があることに由来しているようです。

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第1弾は日本ハムファイターズ戦×札幌観光

以上の3社による今回のプロジェクトでは、日本のスポーツを通じて、アジア圏の訪日外国人観光客向けに映像コンテンツの制作、配信および放送を行います。第1弾となる映像コンテンツでは、主に訪日台湾人観光客を意識して、台湾の人気プロ野球選手 陽 岱鋼(ヤン・ダイガン)選手が所属する北海道日本ハムファイターズの試合、札幌市内の観光地が登場。出演するのは台湾で人気の女性ブロガー、Clina Liu(クリナリュウ)さんです。

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なぜブロガーを起用?:個人ブログが人気を博する台湾ならではの事情

台湾では個人ブログの影響力が日本以上に強く、インターネットを活用したプロモーション活動では有名なブロガーに依頼し、体験記事を書いてもらうことが多々あります。スマートフォン利用率は日本の2倍とも言われ、高い宣伝効果があるのです。第1弾となる映像コンテンツも札幌観光を実際に体験し、その魅力を伝えるという形式になっています。

日本ではそこまで多くないタイプの施策ですが、訪日台湾人観光客へのプロモーションでは広く行われています。国内のPR会社でも、このようなプランを提案しているところは多々あります。

台湾ではさまざまなジャンルのブロガーが存在し、いわば住み分けができています。さまざまな番組に出る日本のテレビタレントとは違い、「このネタならこの人」と明確に分かれているわけですね。このため、対象となるユーザー層に情報を届けやすいというメリットもあるようです。

日本、台湾のユーザー獲得に向け、複数のWebサイトで配信

制作された映像コンテンツは、TXCOMが運営する「テレ東プレイ」「GAORA SPORTS」で配信されます。「テレ東プレイ」は広く日本、台湾のユーザー、「GAORA SPORTS」は日本のスポーツファンの視聴を見込んでいます。

また、台湾の視聴者を獲得するため、現地法人を持つジーリーメディアグループとも連携。同社が運営するWebサイトラーチーゴー!日本」にて、プレゼントキャンペーンも実施されます。ユーザーの反応を踏まえつつ、インバウンド関係事業者とともに、スポーツ観戦と地域観光を組み合わせたコンテンツ事業を行う予定です。

まとめ:スポーツをフックに、訪日外国人を呼びこむ

テレビ東京コミュニケーションズ、GAORA、ネクストベースが映像コンテンツの制作、配信および放送を共同事業として開始することを発表しました。スポーツ、地方観光を組み合わせた映像で、アジア圏のインバウンド需要を創りだすことを目的としています。

映像の配信はさらに他企業とも連携し、国内外で配信する予定。プレゼントキャンペーンなどの取り組みも実施されます。

第1弾は台湾の人気ブロガーが、日本ハムファイターズ戦と札幌観光を実際に体験するもの。台湾は日本以上に個人ブログ人気が高く、プロモーション活動で起用されることは珍しくありません。スマートフォンの利用率が日本の2倍とも言われる台湾に合わせた企画内容になっているようです。

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インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

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宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

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  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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