近年「日本は凄い」ということを取り上げたコンテンツがあらゆるメディアで増えてきました。「インバウンド」「訪日外国人」というフレーズが世間一般で周知されることは良いことです。それによって、日本人にとって日本を誇りに思う気持ちが高まり、より「日本をアピールしよう」「もっと訪日外国人観光客に来てもらおう」と、いわゆる”オールジャパン”体制が構築されるのであれば、インバウンドに還元されるでしょう。
しかしながら、いわゆる「海外の反応」まとめ記事については注意が必要です。インバウンドをビジネスとしている当事者はどのように取扱うべきなのでしょうか。
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「海外の反応」まとめ記事ははどのようにして作られるのか
先日このような記事がWEB上で話題となっていました。
「世界が絶賛する日本!」みたいな自国礼賛サイトはこうやって作られていた
「日本礼賛番組」も一種の「ポスト真実」ではないのか 当ブログでもこれまでに何度も批判していますが、ここ数年日本のTVで流行している「日本礼賛番組」は、ほとんどが異常に過剰な演出や誇張、場合によってはミスリードや捏造に基づいたフェイク・バラエティです。 日本はもはやそんなにすごい国ではありません。日本が豊かだったのはせいぜい1990年代初頭までの話です。それ以降は経済的にも文化的にも日本の存在感は低下する一方で、どんどん世界から相手にされない孤独な国に落ちぶれようとしています。 ヘルシンキや...
記事は、「日本は凄い」ということを伝える、いわゆる「海外の反応」系のまとめ記事が量産されていることについて言及。それらがどのようにして作られているのかを調査しており、「海外の反応」まとめ記事について警鐘を鳴らしています。
「海外の反応」まとめ記事はこうやって作られていた
筆者は、昨今のWEB上での「日本は凄い」コンテンツの作られ方について疑問を持ち調査。その結果、クラウドソーシングサービスで、「海外の反応」記事に使われているであろう案件募集を発見します。
著者が発見したクラウドソーシングサービスでの募集では、以下のような募集要項が掲載されています。
また、注意事項には以下のような表記があります。
これに対して、筆者は
いやー、「海外の反応」と称した日本礼賛サイトの一部は、こういった形で量産されている可能性があるということですね。
(略)
サイト制作者としては「いや、『日本SUGEEE!!!』ネタはアクセス数が稼げるからやめられないんだよね。真実かどうかなんてどうでもいいんだよ。こんなのに騙される方も騙される方なんじゃないの?」ってことなんでしょうね。「日本SUGEEE!!!」を鵜呑みにしている方々、ちょっとは目が覚めましたか?
とのコメントで締めくくっています。
「海外の反応」まとめ記事とどう接するべきなのか
前掲の募集の募集要項および注意事項のスクリーンショットで赤枠や赤線で示したように、これらの記事は娯楽として提供されていることがわかります。これらの「海外の反応」まとめサイトの記事全てがこのように作られている、というわけではありませんが、
- 「海外の反応」まとめサイトは日本人向けに海外での反応(らしいもの)を提供するものである
- 日本人は「日本は特殊」というコンテンツが好き=PVが集まりやすい
- PVがあつまるほど「海外の反応」まとめサイトにとっては広告収入につながる
- よって、面白さ・斬新さを重視=PV数を重視しているため、正確な翻訳ではない
ということがわかります。よって、娯楽として楽しむのであればまだしも、ビジネスとしてのインバウンドに活用するには信頼性がかなり低いものであることがわかります。
本当の「海外の反応」を知る方法 ソーシャルリスニング
いわゆる本当の「海外の反応」を知るにはSNSでの投稿を活用したソーシャルリスニングという手法が適切といえるでしょう。
ソーシャルリスニングとは、
ソーシャルメディア上で人々が日常的に語っている会話や自然な行動に関するデータを、Webクローリング技術を活用して収集し、調査・分析によって業界動向把握やトレンド予測、自社・ブランド・商品に対する評価・評判の理解や改善に活かすこと。
ソーシャルメディアをマーケティングに活用するための第一歩とされることが多いが、消費者の声、社会(ソーシャル)のデータを傾聴することは、製品・サービスの開発・改善から宣伝広告、顧客対応まで、企業活動のすべてのプロセスにおいて有効である。そのため、キャンペーン施策やコミュニケーション戦術の検証、「炎上」や「風評被害」対策など、モニタリング的な活用だけに留まらず、より広範を意識して戦略的に取り組むべきだと考えられる。―SMMLab「「ソーシャルリスニング」とは?~今さら人に聞けないマーケティング用語をおさらい!」より引用
といったものです。簡単にいえば、TwitterやFacebookなどのSNSに投稿された内容を解析することで、自社のサービス・商品への声を洗い出したり、市場のニーズを発掘することです。
SNSでの投稿は、例えば企業ウェブサイトの問い合わせフォームへの送信メッセージとは違って、ユーザーが 日常的な言葉で自然に語っている ものです。そのため、より本来的なニーズを探し出すことに長けているマーケティング手法として注目を集めています。
インバウンド向けソーシャルリスニングツールやサービスは?
インバウンド向けのソーシャルリスニングが出来るツールないしサービスの提供をしているものには以下のものがあります。
inbound insight インバウンド対策総合支援サービス
インバウンド対策を成功に導く総合支援サービス。増え続ける訪日外国人の実態をビッグデータで解析。 訪日外国人の現状把握から効果的なソリューション選定まで一気通貫でサポート。インバウンド対策ならinbound insight(インバウンドインサイト)
inbound insightでは「位置×移動×SNSでの発言」から、訪日外国人観光客のTwitterやweiboでの投稿を分析することができます。
サービス・プロダクト|株式会社ホットリンク
ホットリンクは、世界中のソーシャルビッグデータを保有しており、データ解析技術にもとづく、売上アップに貢献するマーケティングコンサルティングやSaaSツールを提供しています。
他には、ホットリンクでは中国に特化して、消費行動やトレンドなどをSNSから分析するサービスを展開しています。
まとめ:本当の意味での「海外の反応」を知るためには?
ビジネスとしてのインバウンドにおいては、いわゆる「海外の反応」まとめサイトでのコメントは全く参考にならないと考えて良いでしょう。なぜなら、娯楽として提供されており、まっとうな翻訳がされていないためです。
では、本当の「海外の反応」を知るためにはどうしたらよいのか。それは、JNTOや観光庁が出す公的なデータでマクロな動向を把握すること、また各社が提供する、よりミクロに見られるデータや、ソーシャルリスニングサービスを活用することが考えられます。これらの信頼を置けるデータやサービスを活用することが、自社のインバウンドビジネスにおいてメリットがあるといえるでしょう。
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