観光によって地方創生・地域活性化を行い、観光地域づくりを実践している地域が全国各地に存在します。地方には、その地方自身が認識していない、または上手くプロモーションできていない観光資源が眠っていることが多く、その1例として地域産業も「眠った観光資源」であることがあります。
今回は、地域産業を観光資源として連携している地域の、工業、工場見学、伝統工芸を元にした観光地域づくりをご紹介します。これらの観光資源は、昨今のインバウンドトレンドである「コト消費」ともマッチしやすく、その活用はインバウンドの地方誘致の観点から注目を集めています。
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1.栃木県:OHYA UNDERGROUND
栃木県宇都宮市では、かつて大谷石の産出で賑わった大谷地区にある廃校となった採掘場跡地を観光に活用。これは長年の雨水の流入などで地底湖なっているところなどもあることから、探検ツアーに活用しようというアイディアによるもの。そこで地域の事業者と宇都宮市が連携して調査を開始。
3年をかけて地底湖をゴムボートで進む探検ツアーを開発しました。 光が差し込まない地下空間、切り立った白い岩肌、真夏でも涼しいなどの独特の雰囲気が人気を博しています。また、地元食材を使用したアウトドアレストラン、里山ハイキングなど、他の観光資源も上手く組み合わせたツアーも開発しています。
2.山口県:地域らしさという観光資源の活用
山口県宇部市、山口県美祢市、山陽小野田市では、地域の産業の魅力を観光の体験によって伝える取り組み「CSRツーリズム」が誕生。平成19年の2度のモニターツアーを実施、平成20年から本格的なツアーを募集を開始。ツアーはセメント工場の石灰石鉱山、大理石採掘場、徳利窯を訪れるものなど毎年20コース前後で、大人の社会派ツアーと銘打っている。
3.青森県:奥津軽の文化のルーツ青森ひば材と明治の豪商を探る旅
青森県五所川原市では、地域に根ざした青森ひばと森林鉄道軌道跡という地域の暮らしの中に存在したものを奥津軽のDNAとして活用しています。また、全国的に人気が高いロングトレイルとこの2つの資源を結びつけ、トレイルコースの造成を目指しています。なお、将来的に北海道新幹線開通に向けてエリアとしての魅力向上を図っています。
4.新潟県:燕三条、工場の祭典
新潟県三条市、燕市では、平成25年に初めて爪切りや包丁、洋食器などの工場群を開放した見学イベントである「燕三条 工場の祭典」を開催しました。参加した観光客、バイヤーには作り手から直接製造工程を説明、ワークショップで製品の作り方、直し方、使い方をレクチャーすることで製品の魅力、価値を体感してもらい、燕三条地域の金物製品ファンの造成に役立った。こうした匠の技を観光資源とするという取り組みの代表例と言えます。
5.香川県:石材地場産業を活かしたむれ源平石あかりロード
香川県高松市は高級花崗岩「庵治石」の産地であり、日本有数の石材加工産地として栄えてきました。また源平屋島合戦の舞台としても有名で、平成17年のNHK大河ドラマ「義経」の放映時には、多くのファンが史跡を訪れています。こうした機会を活かすため、市では平成15年から原風景を基本テーマとそてまちづくりがスタート。
その中で石材産業と源平史跡を組み合わせたまちづくりイベントとして「むれ源平石あかりロード」の開催が決定。これは源平史跡が並ぶ約1kmの道沿いに石で作った証明(石あかり)を約200点接地し、毎晩点灯するイベントで、平成27年で11年目という歴史を誇る。
まとめ
日本には自然や景観、歴史、伝統、文化、産業など豊富な観光資源があります。その中でも地域に根ざした産業の活用、伝統工芸の活用は、国内の観光客にとっても、訪日外国人にとっても目新しい観光資源となり得るでしょう。
<参考>
- 観光庁:観光地域づくり事例集
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