東日本を中心とした日本のインバウンドの玄関口とも言える成田国際空港ですが、成田国際空港が2017年の1月から3月に加え、4月の速報値を2017年4月の運用状況として公開しています。これによれば、国際線外国人旅客数、つまり 訪日外国人観光客の利用者数は、単月で初の150万人を超え、1978年(昭和53年)の開港以来の最高値を記録 しました。実際の数字としてどのようになっているのかを詳しく見ていきましょう。
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成田国際空港の航空機発着回数 国際線、国内線共に4月として過去最高に
航空機の発着回数については、国際線、国内線ともに好調を維持。4月単月で20,636回を記録し、4月としては単月で最高の数字 となりました。
内訳を見ていくと、国際線の発着回数としてはオーロラ航空/ウラジオストク線の新規就航・増便(3月20日・26日)、日本航空/モスクワ線(3月26日)の増便、また 韓国、香港などのアジア方面を中心として堅調に推移 したことから、前年同月比4%増の16,216回と4月として過去最高の数値を記録 しています。
一方、国内線の発着回数を見ていくと、バニラエアの大阪(関西)線(2月18日)、函館線(2月19日)の新規就航やSpringJapanの佐賀線(3月26日)の増便などにより、前年同月比10%増の4,420回と、4月として過去最高となりました。
航空旅客数も国際線、国内線ともに好調だったことを受け4月として過去最高に
航空旅客数については国際線、国内線ともに好調だったことにより、前年同月比で7%増の3,303,268人。こちらの同様に4月として過去最高となりました。
内訳としては 国際線の外国人旅客数が前年同月比16%増の1,552,019人と単月として初めて150万人を超え、開港以来の最高値を更新 しました。これはイースター休暇が4月にずれ込んだことや花見需要などにより、アジア方面を中心として好調だったためです。
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国際線の旅客数(※外国人以外を含む)についても外国人旅客数が全体を押し上げたため、前年同月比5%増の2,722,238人と4月として過去最高となりました。同様に国内線旅客数についても大阪(関西)線などが好調だったことにより、前年同月比12%増の581,030人と、4月として過去最高となりました。
成田国際空港が行っているインバウンド対策とは
ここまで見てきた記録達成の背景には、成田国際空港側のインバウンド対策も大きな役割を果たしたと言えるでしょう。その中でいくつかの事例を見てみましょう。
WAmazingと協力して台湾・香港からの訪日外国人観光客向けに、5日間無料で使えるSIMカードを配布。
これは成田国際空港が旅行者と観光事業者のマッチングサービスの提供を目的として設立されたベンチャー企業であるWAmazingと共に開始した施策で、台湾・香港のApp Storeから、無料の「WAmazing」アプリをダウンロードし、会員登録したユーザーが対象となります。来日後、訪日外国人は成田国際空港の国際旅客到着口付近に設置された無人受取機にてSIMカードを受け取ります。1日500MB、合計5日間まで無料で利用が可能。
アプリだけでホテルからスキー場まで行ける!ITベンチャーが仕掛けた注目のサービス「WAmazing」
平成29年(2017年)1月26日、成田国際空港はWAmazing株式会社と連携して、訪日外国人観光客のニーズが高いインターネット通信、交通、旅行先の提案といったサービスを一手に提供する「WAmazing(ワメイジング)」を開始することを発表しました。WAmaging株式会社は2016年に設立されたばかりのITベンチャーなのですが、観光関連メディアのみならず、テック系Webメディアまでこの件を取り上げています。「WAmazing(ワメイジング)」が注目を集める理由とは、いったいなんなのでし...
公式WEBサイトをシンプルでわかりやすい構成にフルリニューアル
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成田国際空港の乗り継ぎ旅客を対象に「Narita Airport Transit & Stay Program」を実施
「Narita Airport Transit & Stay Program」は成田国際空港が成田国際空港周辺地域の活性化や次の訪日旅行につなげることを目的として行っているものです。気軽に参加できる定期観光バスで巡る「ウェルカム成田セレクトバスツアー」などの新規ツアープログラムなどが追加されているほか、、成田国際空港周辺地域の観光魅力を紹介したパンフレット タイムアウト東京「50 things to do in Narita」ガイドマップの配布も行っています。
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まとめ
成田国際空港が発表した今年4月の航空機発着回数、航空旅客数は国際線、国内線ともに4月として最高値、国際線外国人旅客数については開港以来の最高値を記録しています。成田国際空港側も様々なインバウンド対策を進めており、今後もますます期待が持てると言えるでしょう。
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<参考> - 成田国際空港運用状況(2017年4月)
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短時間でインバウンドが学べる「訪日ラボ トレンドLIVE!」シリーズの第6弾を今月も開催します!訪日ラボとして取材や情報収集を行う中で、「これだけは把握しておきたい」という情報をまとめてお伝えするセミナーとなっています。
今年も残りわずかとなりましたが、インバウンド需要はまだまだ好調をキープしている状況です。来年の春節や桜シーズンなど、訪日客が集まる時期に向けて対策を練っていきたいという方も多いでしょう。
今回もインバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」副編集長が、10〜11月のインバウンドトレンド情報についてお話ししていきますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
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【インバウンド情報まとめ 2024年11月前編】UberEats ロボット配達開始、万博需要見すえ大阪で ほか
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