タイの旅行好きが情報収集のために集合するという タイ国際旅行フェア、通称 TITF(Thai International Travel Fair) が8月10日〜8月13日に開催されました。毎年2月と8月に開催される来場者数30万〜50万人規模のこのイベントに出展していた企業として、例年と比べたイベント全体の印象と、TITFならではの光景を踏まえ今回のTITFをレポート します。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
日本からは46団体(JAPANゾーン)が出展
TITFは日本だけでなく、世界各国からタイ人向けのプロモーションに様々な国がブースを設けています。その中でJAPANゾーンに出展するにはJNTOへの申し込みが必要です。今回のJAPANゾーンは全46ブース。2月のTITFの方がタイのGWと言われれる大型連休ソンクラーン前で大規模なため、8月のTITFは2月に比べると出展数が減少しています。
全体が統一されていて、紅葉の装飾がJAPANゾーンです。例年に比べると出展者のラインナップに変化が。初出展の民間企業が増えたイメージです。もちろん、JAPANゾーン以外にも日本の自治体や企業も出展しています。ブースのエリアとデザインが違うので、一目でわかりますね。
▼JTB
▼東京
各国のPRブースを除き、 旅行会社ブースで販売・PRしている商品の7割程度が訪日旅行に関する商品である印象を受けるほどに日本旅行が定番化 しています。旅行会社がどのような旅先をいくらで販売しているのか、また問い合わせているタイ人はどのようなタイプか、など来客者層からみても圧倒的に幅が広がっています。来場者の質問内容を過去の旅行フェアと比べても、訪日旅行経験者がかなり増えている印象です。
ブースにいる間も、若い夫婦やカップルが北海道旅行に関する質問をしてくれたり、行ったことがあると話しかけてくれました。 これは例年のTITFの中でも今年は特に目立っていました。
TITFで情報を集めているタイ人の傾向も、二極化してきている様子
全くの日本旅行初心者で行き先から検討するため日本ブースを訪れている人 と、ある程度日本旅行は経験済みで、年内にも訪日旅行のホテルと飛行機は予約済みなので、実際の旅行行程についてやさらに次回の訪日旅行の参考のためにブースを訪れる人 、と二極化している傾向が強く感じられました。
ある程度旅行先を確定している人はアクセス方法や他におすすめは無いかをそのエリアの自治体・有名観光地・ホテルのブースに立ち寄り質問します。LCCを活用して一度の日本旅行で2エリアを旅する予定の人も多く、その場合良い情報よりも移動時間が優先なので、現実的な旅の相談をする人が多いです。ブースにいる通訳担当者や日本企業のスタッフが自社や自分たちの地域のこと以外も知っているとより話すことが長くなります。
スタッフに話しかけ、質問するのはもちろん、Facebookページのいいね特典でやInstagramのフォロー特典、アンケート特典にも積極的に参加する人が多いので各ブースでの滞留時間が他の国の旅行フェアよりも長いかもしれません。
体験型プロモーションで自然とSNS投稿を促進
ハロウィンパーティ―のコスプレ体験をして自由に写真撮影をすることができるドン・キホーテブース。期間中ずっとお客さんでにぎわっていました。
数多くのブースを回って得た大量のチラシやノベルティをタイ人たちはどうしているのか?
TITF会場の施設には巨大フードコートとレストラン、カフェが併設しています。TITF期間中のフードコートの様子を覗いてみました。
会場内で受け取ったチラシを見比べながら、旅行先についてや費用・時間など熱心に読み込んでいます。中にはメモをしながらまとめている人もいます。
タイはSNS大国ではありますが、旅行フェア会場でのパンフレットやチラシを、受け取ってからすぐに捨てずに、こうしてまとめて読んでいるタイ人を多く見かけます。 せっかく読んでもらえる資料だからこそ、タイ人観光客にわかりやすいデザインレイアウトや正しい翻訳での資料作成が重要 になるでしょう。
旅行博だけじゃない、特大セール会場に大量の人々
会場となるクイーンシリキットコンベンションセンターは幕張メッセの半分の大きさで、旅行フェアが開催されるメインホール以外にも幾つかのホールがあり、同時に様々なイベントが開催されています(※8月開催TITFの場合)。有名スポーツブランドのスニーカーが破格で入手できるセール会場は常に人が溢れていました。
また、TITF期間中の8月12日はシリキット王妃の誕生日であり母の日のため、記念マラソン大会が開催されていました。タイのマラソン大会は午前9時には終了、マラソン大会に出場し、それから旅行フェアを見に来ていると言うマラソンユニフォーム姿の方もいました。
また、別なホールではタイのショッピングデパート「ロビンソンズ」のセール会場となっており、衣料品・化粧品・日用品の大セールが開催されています。旅行関係の商品も格安になっているので、旅行前にキャリーケースを購入する場合も。人気のアネロバッグもセール中でした。
TITFだけではなく会場に来ている人の様子やよく売れている商品などを見るにも勉強になるのでTITF以外も見に行ってみるのがおすすめです。
まとめ:旅行に興味のあるタイ人に認知度を広げたいなら!次回のTITFは2018年2月開催予定です!
タイ人観光客向けのプロモーション方法としてTITF出展・商談会を検討されている自治体・企業の皆さま、次のTITFは来年の2月 です。タイの大型連休ソンクラーン前・桜の季節前ということもあり多くの出展希望が予想されます。 JNTOから例年には9月から10月にかけて出展者募集の案内がありますのでタイミングを見逃さずにチェックしましょう。
<参考> - http://www.jnto.go.jp/jpn/news/seminar.html
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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