訪日客を地方に呼び込め。沖縄にも負けない最高透明度約25mの海を擁する鳥取県岩美町の地方誘致インバウンドプロモーションとは

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現在はスタバ(スターバックス・コーヒー)は鳥取県内にありますが、かつて平井知事が「スタバはないがスナバ(砂場)はある」と自嘲気味に発言した鳥取県。鳥取砂丘だけではない鳥取県の魅力を世界に発信しようと立ち上がった人々がいます。

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ツーリズムEXPO2017とJAPAN トラベル&MICEマート 2017に出展。鳥取県の挑戦とは

2017年9月21日より24日まで東京ビックサイトにて、毎年恒例のツーリズムEXPO2017が行われました。同時に9月21日より23日までは日本政府観光局JNTO)が主催するVISIT JAPAN トラベル&MICEマート 2017 (VJTM)も開催され、商談数は約1万件で過去最高となる規模となりました。

日本人観光客には蟹をオススメ! ツーリズムEXPO2017での鳥取県(蟹取県)のブース

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鳥取砂丘と蟹だけではない ! ユネスコお墨付きの海を売り込め。鳥取県の挑戦

その中に観光バス手配を主な業務とする鳥取県の流通株式会社の江原氏の姿もありました。鳥取県の観光地といえば、何といっても 鳥取砂丘 ですが、有名観光列車「瑞風」が鳥取県東部の東浜駅に停車することが決定してから、この周辺の海岸地区を売り出したいと、山陰松島遊覧株式会社の川口氏と共に動き出しています。

江原氏と川口氏が推している地域は、鳥取砂丘の東側から兵庫県に続く海岸線で、ユネスコ世界ジオパークに指定 されています。

文部科学省のホームページによると、ユネスコ世界ジオパークは、地質学的な遺産を保護し、研究に活用するとともに、自然と人間とのかかわりを理解する場所として整備する必要があるとされています。科学教育や防災教育の場とするほか、新たな観光資源 として地域の振興に生かすことを目的とした事業です。

これはユネスコの国際地質科学ジオパーク計画(IGGP)の一事業として実施され、日本では、8地域(洞爺湖有珠山、糸魚川、島原半島、山陰海岸、室戸、隠岐、阿蘇、アポイ岳)が認定 されています。いわば、ユネスコのお墨付きがついた観光地であり、観光資源としてのポテンシャルは非常に高い ものです。

ヨーロッパからの訪日外国人観光客にとって自然は重要なコンテンツ

ところで、日本政府観光局は、潜在顧客がたくさんいるであろうヨーロッパ地区について、販売促進をより多くかけ始めています。 そこで世界20市場 マーケティングデータをとりまとめた『JNTO訪日旅行データハンドブック2016(世界20市場)』を紐解いてみましょう。観光目的の訪日客のアンケートとして「訪日前に期待していたこと」のデータが各国ごとに載っています。

「自然・景勝地観光」は57.1%ものドイツからの訪日客が期待していたそうです。また、フランスは57.1%、英国は61.7%、イタリアは60.0%、スペインは61.1%もの訪日客が「自然・景勝地観光」に期待していました。

これら5か国からの訪日客のいずれも 「日本食を食べること」に次いで2番目に「自然・景勝地観光」に期待 しており、「日本の歴史・伝統文化体験」の項目よりも上位であることは非常に興味深いことです。「自然」は「文化体験」のコンテンツよりも需要がある ことが読み取れます。

そのため、ユネスコ世界ジオパークへの集客を考える鳥取県の動きは、インバウンドの将来を考える上で見落とせないものです。

シュノーケルなどのマリンスポーツを売り込め!

8月21日から23日にかけて、独立行政法人 中小企業基盤整備機構 中国本部の援助による旅行業者向けのモニターツアーが行われました。

シュノーケルを家族や友人たちと楽しむ

シュノーケルを家族や友人たちと楽しむ

前述の江原氏と川口氏が中心となり、地元の鳥取県岩美町役場及び岩美町商工会も加わり、地域を挙げて行ったユネスコ世界ジオパークに指定されている地域を中心としたディスティネーションの紹介および販売促進活動です。

このツアーには、遊覧船観光のほか、シュノーケルやシーカヤック、サップ(サーフボードより大きめのボードに立ちパドルで漕ぐマリンスポーツ)、自然遊歩道ウォーキングなどのアクティビティが含まれ、いわゆる添乗員つきの団体ツアー向けではなく、個人旅行(FIT)向けのコンテンツ の紹介が多くありました。

なぜ、アクティビティなのか

昨今、団体旅行から個人旅行に旅行のスタイルが変容しているのは、日本のみならず世界的な流れであり、それをとらえたものといえます。実際、米子鬼太郎空港には週2便、香港航空が就航 していることから、香港からの訪日客もシュノーケル等のマリンスポーツを楽しみに来ています。アクティビティを目的として、岩美町を訪れる訪日客のほとんどが個人客 だといいます。

鳥取県は玄関口となる「空港が観光資源」となっている…が、インバウンドでの利便性に課題が?

ちなみに、鳥取県にはエア・ソウルと香港航空が就航する 米子鬼太郎空港 のほかに、鳥取砂丘コナン空港 がありますが、こちらは羽田からの全日空便が3往復あるだけで国際線の就航はありません。岩美町へのアクセスは鳥取砂丘コナン空港からのほうが便利ですが、就航数の拡大は今後の課題 です。なお、関西地区からは列車のほか、長距離バスもあるため、アクセスはけっして悪くはありません。

観光地としての復活をめざす鳥取県岩美町:美しい海を観光資源にインバウンドの取り組み

ユネスコ世界ジオパークの一角をなす浦富海岸を擁する鳥取県岩美町の自慢は、その海の美しさです。海の最高透明度は約25m を誇り、本格的なダイビングはもとより、シュノーケルでも水中を覗いて楽しむことができます。

かつて岩美町は賑やかな観光地であり、昭和30年代には60軒もの民宿が軒を連ねていたといいます。ところが、現在はわずか6軒が営業しているのみ。 地元の若者は職を求めて大阪や東京に出て行ってしまい、高齢化が進んでいます。かつての賑わいを取り戻そうと、自慢の海を武器に岩美町を取り巻く人々が動き始めました。岩美町のインバウンドへの取り組みを中心としたこれからの頑張りに目が離せません。

まとめ:訪日観光客を呼び込み、地方活性化を!

訪日観光客の観光ルートの定番といえば、なんといっても「ゴールデン・ルート」です。そして、京都などの一部の観光地に観光客が集中しています。インバウンド需要の高まりはよいことですが、地方にもその波を広げる必要があります。特に、人口減少が問題になっている地域に訪日外国人が訪れるようになれば、地域の活性化につながるのではないでしょうか。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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