もし、あなたが訪日外国人向けに多言語版の自社サイトを作る場合、どんな作業が思い浮かびますか?翻訳会社に依頼して完了!と思っているなら大きな間違いです。
実は、「外国語対応」とひとくちにいっても、色々な作業があります。 外国語対応されたウェブサイトやサービスを展開する場合は、「翻訳」 と、さらに 「国際化」 と呼ばれる「システム対応」が必要になります。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
「翻訳」と「国際化」と「多言語化」
「翻訳」とは?
「翻訳」の意味は当然みなさんも分かりますよね。ある言語の文章を他の言語に他の言語に変換して表現しなおすこと です。「こんにちわ」を「Hallo」に変換するのは翻訳ですね。
翻訳に正解はなく、同じ文章であっても違った翻訳文章があがってくることは多々あります。ターゲットとなる方に、より響く言い回しに変換する必要があります。
「国際化」とは?
では、実はもう一つ大事な「国際化」というのはなんでしょうか? 「国際化」とは、ソフトウェアに技術的な変更を加えることなく多様な言語や地域に適合できるようにする、ソフトウェア設計の工程 です。
はて、、、といった感じでしょうか。
こう考えてみて下さい。あなたは上司から「ちょっとうちの会社のウェブサイトを、英語版と中国語版を作ってよ。翻訳文はここにあるから、あとはよろしく!」なんてお願いされたとします。でも、あなたは翻訳文を持っていても、ウェブサイトに英語と中国語を追加することはできませんよね?
日本語版しかないウェブサイトに、英語/中国語を追加するには、すごーくざっくり説明すると
- 翻訳文をHTMLに書き起こす
- サーバーにアップロードして反映
の2つの作業が必要です。そしてこの2つの作業はエンジニアしか出来ません。 このエンジニアにしか出来ない作業の事を、すごーくざっくり説明すると 「ソフトウェアの国際化対応」 と呼びます。これがシステム対応です。
internationalization、略して i18n なんて呼んだりもしますが、これは、一番最初の「i」と最後の「n」の間が18文字なので「i18n」と呼びます。(ヌメロニムっていう数略語です。豆知識。)
多言語化とは?
以上のことから、つまり 「翻訳」をして、「国際化(システム対応)」をして、やっと「多言語化」 となるのです。WEBサイトの多言語化は、翻訳だけでは完結しません。
さて、この「システム対応」という作業、ある程度の規模のWebサイトだと、実はすごく大変です。僕の知っている例をご紹介します。
とあるチケットの予約サイトがありました。彼らは急増する訪日外国人向けに自社の予約サイトを 5ヶ国語対応 しようと、いつも懇意にしているシステム開発会社に依頼します。しかし、そこで帰ってきた見積もりを見てびっくりしてしまいます。なんと、7千万円もの開発費用 がかかるというのです。(しかも、そこから さらに翻訳費用 がかかる!)
さらには翻訳文の修正などが入った場合にもエンジニアの工数がかかるということで、月間の保守費用も数百万円〜 、、、翻訳以外にも、こんなにもコストがかかるのが多言語化です。たかが多言語化、されど多言語化なのです。
多言語化を検討する際には、翻訳文書の準備はもちろんですが、必ずこの 「システム対応」をどのようにやっていくか検討しましょう。 次回以降で、さまざまな多言語化の課題や解決策や、色々なツール、サービスについてご紹介できればと思います。
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インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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