京都市は平成28年(2016年)の京都観光総合調査の結果を公表しています。これによると京都を訪れた観光客は3年連続で5,500万人を突破しており、外国人宿泊客数も2年連続で300万人を突破、観光消費額は「京都観光振興計画2020」1兆円の大台を超えています。今回はこの「京都観光総合調査」の調査結果を詳しく見ていきましょう。
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京都市の観光客数は3年連続で5,500万人を突破
京都市の観光客数は平成26年から3年連続で5,500万人台を突破しており、平成28年(2016年)の観光客数は前年比97.1%となる5,522万人となりました。このうち日帰りが4,106万人で全体の74.4%、宿泊が1,415万人で全体の25.6%となっており、観光客が最も多かった月は3月となりました。
平成28年(2016年)の京都市の宿泊客数は前年比3.9%の成長
京都市の平成28年(2016年)の宿泊客数の合計は1,415万人で、平成27年の1,362万人から3.9%ほどの増加となっています。なお、最も月別の宿泊客数が多かったのは平成28年(2016年)では5月で132万人となりました。
訪日外国人の京都市の宿泊客数は2年連続で300万人を突破
平成28年(2016年)の京都市の訪日外国人の宿泊客数は、2年連続で300万人を突破、前年から2万人、0.6%増加し、過去最高となる318万人となりました。なお、外国人宿泊客数には、無許可民泊施設での宿泊客数は含まれていません。
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京都市の訪日外国人の宿泊客のうち、国・地域別では中国がトップに
平成28年(2016年)も平成27年と同様にアジア出身の訪日外国人の宿泊者の割合が最多ですが、28年はその中でも訪日中国人の割合が27年比で113%に増えています。特に伸びが大きかったのは韓国で、平成27年比で124.9%増加、またドイツも122%の増加を見せています。
観光消費額は「京都観光振興計画2020」に掲げる観光消費額1兆円の目標を達成
観光消費額について見ていくと、全体で初めて1兆年を突破。1兆862億円となりました。これは前年から1,158億円、11.9%の大幅な増加となります。項目別に見ていくと、前年から特に伸びが多かったのが飲食費で、買い物代、飲食費、入場料・拝観料に関しては、宿泊、日帰りのいずれにおいても消費額が増加しています。
また、訪日外国人の国別に一人あたりの平均金額を見ていくと、宿泊代に最もお金をかけていたのは台湾人で、買い物代に関しても台湾がトップとなっています。市内交通費に関しては北米がトップで、飲食費に最もお金を使用したのは北米でした。
日本人観光客の訪問動機トップは「寺院・神社、名所・旧跡」
日本人観光客の京都市の訪問動機でトップとなったのは「寺院・神社、名所・旧跡」で全体の81%、ついで飲食が34%、桜・紅葉等の自然が25.9%と続いています。なお、「寺院・神社、名所・旧跡」は全世代で最も人気のアクティビティーとなっています。
京都を旅行した日本人の7割が京都旅行に満足
日本人の京都旅行に関する満足度は「やや満足〜大変満足」と回答した方が89%となりました。「大変満足」又は「満足」と回答された方は7割となり、多くの方が京都旅行に満足されていることがわかります。
満足した理由として最も多かったのが、訪問理由と同じく「寺院・神社、名所・旧跡」でした。「自然・風景」、「伝統文化」がこの後に続いています。
一方で交通に関する不満が増加:インバウンドで後押しされた観光公害の影響も
京都観光の残念度に関して「残念なことがあった」と回答したのは約4割で、最も多くの回答を集めたのが「人が多い・混雑」、「電車、バスなどの公共交通機関」という回答で、「観光客の中にマナーが悪い観光客がいた」とする回答も増え、増加する観光客によって観光を楽しめない状況が生まれていることが伺えます。
そろそろ本気で考えなければならない『観光公害』 京都 増えすぎた訪日客による混雑解消のため、市バスの1日乗車券が値上げへ
今年3月に、京都を訪れる訪日外国人観光客のマナーが悪化したことが問題で京都の祇園の夜桜のライトアップが中止になったという話題がありました。最近はこのような形で増えすぎた訪日外国人観光客による弊害、つまり 「観光公害」 がときおり報告されるようになってきましたが、今度は京都市の市バスが混雑しすぎて乗れないという問題が発生しています。インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!訪日ラボに相談してみる...
日本人の再訪意欲は95%と高い
「京都に再び訪れたい」と回答した日本人は「ややそう思う〜大変そう思う」の合計え95%を超えています。また「親しい友人に京都観光を勧めたいか?」という質問には87.4%が「大変そう思う」と回答。多くの日本人観光客にとって何度も訪れ、人にも勧めたい観光地であることがあらためて浮き彫りになりました。
まとめ:観光消費額などが過去最高を更新するが、「観光公害」への取り組みも必要
月別の観光客数、宿泊客数、観光消費額などは過去最高を記録、さらには日本人観光客の再訪意欲も非常に高い京都ですが、観光客が増えすぎることを示す「観光公害」という言葉が有名になってきたように、増えすぎた観光客によって、他の観光客にとっての迷惑となったり、地元住民の生活を脅かす問題が指摘されています。今後は京都を始めとする人気の観光地では、こうした部分での対策も必要となっていくでしょう。
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<参考>
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