日本人だけでなくインバウンドからも人気の高いのが春の京都です。桜、神社、仏閣などに加えて日本食なども楽しみにしている観光客が多く、さらに「都をどり」「京おどり」などの人気の高い祭りも数多く開催されます。
そのような京都を訪日外国人観光客はどのように捉えているのかを、京都市がまとめている「平成27年度 京都観光総合調査」から2回に分けて見ていきます。1回目は「外国人観光客の満足度」について見ていきます。
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インバウンド満足度 98.1%が京都観光に満足と回答
京都府の調べによると、平成27年に京都府に宿泊した訪日外国人観光客は 約322万人となり、前年に比べ約135万人も増加 しています。その中で京都観光に満足したと回答した外国人は、 平成27年度に98.1%と高い数値 となっています。
満足した内容に関しては、「街の清潔さ」という回答が最も多く、「寺院・神社・名所」などに関する満足度、「治安」に関する満足度も高い一方、「物価」の高さ、「ナイトライフ」に関しては満足度が低いという結果となりました。
訪日客の4人に3人が「観光にあたって残念なことはなかった」と回答
京都での観光については、7割以上が「残念なことがなかった」としていますが、前年と比較すると、「残念なことがあった」とする回答が増えています。
言語・案内・標識に関するインバウンド不満度は減少
残念だったこととして最も多かった回答は、観光名所が多いため「時間が足りなかった」という回答で、ある種ポジティブに考えられるものです。次いで「気候・天候」が理由として挙げられています。
これらの”致し方ない”不満点以外に注目すると、 外国語の案内、英語が通じないといった不満は前年と比較して減少 していることが伺えます。一方で「クレジットカードが使えなかった」などの ショッピングに関する不満 、「京都の人と交流できなかった」などとする おもてなしに関する不満は上昇傾向 にあります。
「京都」はインバウンドに刺さるコンテンツだということが証明された:3年連続で約6割の訪日外国人観光客が京都観光で感動
京都観光で「感動することがあった」と回答した外国人観光客は約6割となっており、3年連続で高い数値を維持しています。
歴史・伝統文化に対しての感動割合が上昇
最も感動したという回答が多いのは「寺院・神社・名所」などとなっていますが、 昨年と比較して「歴史・伝統文化」に対する回答が多くなっています 。その声として、「着物を着られたことに感動した」との声も挙がっており、いわゆる「コト消費」化が影響した調査結果といえるでしょう。一方で「京都人のおもてなし」に関するポイントは下がっていることがわかります。
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9割超が「親しい友人に京都をすすめたい」と回答
京都を再び訪れたいと回答している外国人は約9割 と高い数値となっており、再訪の意向がないという回答をした外国人はごく僅かとなっています。また「親しい友人に紹介したい」と考えている外国人も非常に多く、一度京都を訪れた外国人を上手に京都のファンに出来ているということが伺えます。
中国、欧州からの観光客が全体の約4割超
最も日本を訪れている訪日外国人観光客は中国人、韓国人がトップの2カ国となっています。しかしながら、今回の調査の回答者属性を見てみると、最も回答者数が多かったのが「中国」出身の観光客となっており、次いで「欧州」出身の観光客が多かったという結果に。純粋な訪問者数とは別に考えなくてはなりませんが、調査標本数の大小から、おおよその京都の国籍別客層が見えてくる結果となっているのではないでしょうか。
性別は僅かに女性が多く、20歳〜30歳台が約7割
最も日本
全体で見ると男女間の差はさほどないと言えますが、北米、韓国などは男性が多く、中国、東南アジアでは女性が多めとなっています。一方年齢に関しては全体では20歳〜30歳までの外国人が最も多く、次いで30歳台が多いという事が伺えます。40歳以上となると60歳以上までとほぼ変わらないという結果となっています。
まとめ
京都を訪れた訪日外国人観光客が、京都についてどのような満足度を持っているのかという内容を見てきました。「観光名所が多く全部見ることが出来なかった」という点が不満点として上がるのは京都ならではと言えますが、こうした調査結果からも、京都はインバウンド観光都市として国際的にも成功していると言えるでしょう。
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