こんにちは。トレンドExpress編集部です。
日本にやって来る中国人観光客。近年、日本にはアニメや映画の撮影地となった場所を訪れる、いわゆる「聖地巡礼」が人気になっていたり、日本でも知名度の高いご当地ゆるキャラに会いに行ったり、中にはゲームから日本の刀剣ファンになったりと、「クール・ジャパンコンテンツ」目当てで訪日している観光客も多いようです。
今回はそんなコンテンツ・インバウンドのなかで注目しておきたいイベントをピックアップします。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
中国市場でじわじわと人気を上げている訪日体験「握手会に参加したい」
トレンドExpressでは毎週、中国ソーシャルメディアにおける日本関連書き込み総件数ランキングを行っていますが、その「〇〇したい」ランキングの中で、トップ10圏外ではありますが、ジワジワと上位を脅かす存在となっているニーズがあります。それが「握手会に参加したい」です。
順位 | ◯◯したい |
---|---|
11位 | 富士山に登りたい |
12位 | 和菓子を作りたい |
13位 | 握手会に参加したい |
14位 | 人力車に乗りたい |
15位 | 紙漉きをしたい |
16位 | スキューバーダイビングをしたい |
17位 | 新幹線に乗りたい |
18位 | 鹿を見たい |
19位 | 舞妓さんになりたい |
20位 | 博物館周りをしたい |
このキーワード、すぐにわかると思いますが、人気アイドルグループ「AKB48」の握手会イベントに対する興味が非常に高まっているのです。日本の文化に興味を持つ中国人は日々増えていますが、どうやら、日本のアイドルに傾倒する中国人ファンも多く現れている様子。何が彼らをそこまで魅了するのか検証してみました。
アイドル文化が浸透し始めた中国
中国では多くの若者が日本の漫画などの文化に興味を持ち、それがきっかけで日本語を学んだり、留学を考えたりする若者もいるほどで、日本の文化というものが彼らにとって熱狂するコンテンツのひとつになっています。
日本に対するイメージコントロールされている中国で、漫画やアニメなどに興味を持ち、日本のコンテンツを好きになることで、日本に対してのイメージが劇的に変化し、憧れを抱くようになっています。
その中で「日本のアイドル」が作り出す世界は独自のスタイルは、中国の消費者に魅力的な選択肢を与えており、中でも中国で少しずつ定着しはじめています。これはまさに「アイドル」の本来の意味である「憧れの対象」として、中国の若者たちの心を捕らえているようにも見えます。
自分だけのアイドルを探す
AKB48の中国上海版、SNH48が中国で活動を始めたとことも中国でのアイドル文化の浸透に大いに影響を与えています。
現在はAKBからは完全に独立し、独自の路線を歩んでいますが、当初は日本側が主導で、日本と同様のスタイルを導入していたこともあり、ライブや握手会、ファンミーティーングなど「アイドルを身近に感じられるイベント」などを開催していました。
実は、これらを体験した若者たちが足繁く通う熱狂的なファンとなりその数が徐々に増えていったのです。
ひとつ何かが成功すると、類似したものが次々と派生していきますが、中国独自のグループや個人のアイドルなどが登場したことにより、より自分好みのアイドルを追いかけることができるようになっています。
こうしてリアリティを追求する日本のアイドル文化に影響を受けたファン達にとっては、やはり日本のアイドルを追い求めることに情熱を感じ、わざわざ日本へ来てまで握手会に参加したいと思うようなのです。
憧れのアイドルと空間を共有
日本へ来た際に握手会に参加したいと思う中国人観光客の多くは、片言でも日本語を話すことができたり、ファン同士の繋がりでイベント情報を共有することができるので、それに合わせて訪日予定を組むことが可能なのです。
握手会などは参加するために抽選があったり、チケットを事前に予約しないといけないなど、日本に住んでいないとハードルが高いことが多々ありますが、日本に在住する中国人のアイドルファンたちの協力もあり、運良く握手会に参加することが可能となるのです。
SNSに握手会に参加した様子をよくあげている中国人ファンの多くは在住者なので、そこからコンタクトを取り情報収集。憧れのアイドルの握手会に参加する流れが主流のようです。
こうしてやっとの思いで握手会に参加し、わずかな時間ではありますが、憧れのアイドルと過ごす空間は忘れがたい体験となるのです。
しかしながら、とある握手会で、中国人ファンがお金にモノを言わせて1時半もお目当てのアイドルを独占して炎上したことがあったようです。
インバウンド事業としてアイドルを利用する場合は、現場オペレーションなど、現地の状況、消費者の思考パターンなどをきちんと理解し、それに対応できる態勢を整える必要があるでしょう。
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
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- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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