1996年に設立され、月間約180万人のユーザーが閲覧している「ジャパンガイド」では、今回の台風21号、北海道地震に関する情報をリアルタイムで発信しています。今回は訪日観光客向けの災害情報発信をテーマに、情報の受け手であるジャパンガイドのユーザーから災害時に寄せられた質問と、発信者であるジャパンガイド編集長の意見をまとめてみました。
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災害時に訪日観光客が気にすることとは?
以下は今年に入ってからジャパンガイドのフォーラムに寄せられた、ユーザーからの災害に関連する投稿の一部です。
- 投稿日:2018/7/13
- 来週、愛媛県の松山と周辺のエリアを含め、四国に行く予定です。このエリアは地震の影響を受けたという情報を読みました。現地は安全でしょうか?交通機関などの問題は出ていますか?日本のみなさんのことを心配しています。
- 投稿日:2018/8/20
- 台風の間、新幹線を含め、長距離を運行する電車はキャンセルされるでしょうか?交通機関がマヒして移動できなくなることを心配しています。
- 投稿日:2018/9/6
- 私の息子は今、北海道にいます。明日、苫小牧から仙台行きのフェリーに乗る予定です。フェリーが運行しているか、帯広からフェリー乗り場までの道は影響を受けていないか調べているところです。しかし、現地では英語を話せる方がおらず、困っているようです。どなたか教えていただけないでしょうか。
- 投稿日:2018/9/9
- 9月12日から16日まで家族で北海道を旅行する予定です。新千歳空港入りし、札幌、小樽をめぐる予定です。地震がありましたが、旅行をキャンセルすべきかどうか意見を聞かせてください。
ジャパンガイドのフォーラムでは、普段から交通情報に関する質問が多く投稿されていますが、災害時についても同じく、交通機関への影響に関する質問が多くを占めると同時に、旅行のキャンセルを検討しているユーザーからのコメントが寄せられています。
日本の外国人向け災害情報発信で求められることとは?
ジャパンガイドでは2011年の東北地方太平洋沖地震の時に、サイトでの災害情報の発信を開始しました。地震発生当初、ジャパンガイドのフォーラムには、現地の状況確認や、旅行をキャンセルすべきかどうかの相談の投稿が何百と寄せられました。
ジャパンガイド編集長のステファンは、ユーザーからの質問に答えること、また、海外メディアの情報発信が時に正確でなく、事態を悪化させかねないという思いから、正確な情報を発信する必要性を感じ、災害情報ページの公開に踏み切りました。
最近の災害では、西日本での7月豪雨、台風21号、北海道胆振東部地震などがありましたが、ジャパンガイドでは、これらの最新情報を発信してきました。関西国際空港に関する情報発信は台風の翌日から、北海道地震については発生から数時間後に発信を開始。最近になってようやく更新頻度は1日に1~2回になってきましたが、発生から48時間はジャパンガイド編集長自ら情報収集を行い、1日に複数回、災害ページの更新を行いました。
まとめ
ステファンは訪日観光客向けの災害情報発信について、以下のようにコメントしています。
「数年前に比べて状況は改善されてきていますが、外国語での災害情報の発信は、まだ少ない状況です。英語の情報があったとしても自動翻訳であったり、表現がわかりにくいケースが見受けられます。また、災害情報のページがあっても、外部サイトへのリンクが並べられているのみで、リンク先のページで掲載されている情報も最新ではない場合があります。
中小規模の組織で、外国語での災害情報発信ができる人材を確保するのは難しいというのは、もちろん理解できます。ただ、主要機関においては、訪日観光客のニーズを理解し、英語やその他の言語が書けるだけでなく、正確な状況把握ができ、日本の地理や交通機関についての理解がある人がいるのが理想的ですね」
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
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