今年で19回目を迎える日本と日本文化に恋する人たちが一堂に集結するイベント、JAPAN EXPO2018 が、今年もパリ郊外Paris-Nord Villepinte (パリ・ノールヴィルパント展示会場)にて7月5日~8日まで開催されました。来場者数延べ20万人を超えるこのイベントはマンガ、武道、ビデオゲーム、民芸、J-POPから伝統音楽までをカバーし、日本文化に関心を寄せる人にとっては見逃せないイベントになっています。
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ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
700以上のブースがひしめく会場
25万人ほどの来場者を出迎えたのは700以上の出展者。BtoC向けの展示コスプレやビデオゲーム、マンガなどサブカルチャーのほか、県のプロモーションやJNTO(日本政府観光局)のブースなども並んでいました。日本旅行に興味ある来場者も多く、観光系のブースでは来場者の方も日本関連のパンフレットなどを手にしていました。
出展ジャンルによってエリアがきちんと分かれており、訪日観光エリアには日本語語学学校や、アニメやマンガではない日本関連の書籍ブースなどもありました。
やはり人気はアニメ?マンガ?今年の注目ブースは?
全体を通してアニメやマンガ、ゲーム系の企業が多く見受けられました。
アニメ「エヴァンゲリオン」のスタジオカラーブースでは新作アニメMVを上映するほか、2018年発売の最新画集を特典付きで販売していました。それに伴い「新世紀エヴァンゲリオン」の主題歌「残酷な天使のテーゼ」を歌う高橋洋子さんのライブも開催されました。
また、第71回カンヌ国際映画祭にて正式上映され、大きな注目を集めている細田守監督最新作「未来のミライ」のフランスでの劇場公開にあわせ、JAPAN EXPO内で「MAMORU HODODA FILM WORKS」(細田守監督作品特別展)も開催されていました。
伝統文化エリアでは、日本でも話題になったドラマ「陸王」の足袋などが注目される
日本注目伝統文化エリアでは、日本の伝統工芸、雑貨、書道、服飾雑貨などのクリエーターが出展していました。株式会社OTOGINOは、「Magic SAKURA」という水をかければいつでも日本の桜が楽しめる不思議な桜を紹介。ブースにも多くの人が集まっていました。ポップカルチャーだけではなく、桜などもフランス人に人気のようです。
また、今年はドラマ「陸王」でも有名になった足袋の産地、埼玉県行田市主催のファッションコンテストも開催されました。
一般社団法人 ジャパンプロモーションが主催するWABISABIパビリオンは、日本の伝統地域文化部門で最大規模の出展でした。出展物として手工芸品全般、着物や和小物などの服飾およびアクセサリー類の展示・販売のほか、伝統・地域文化に関わるパフォーマンスも行われていました。
最近では日本食文化も人気があり、WASHOKUエリアと称されたエリアでは和食のデモンストレーションや日本酒の試飲会なども楽しむことができました。フランス資本の日本食、お弁当、日本酒販売も盛んでした。
今年はピコ太郎にTRFも!音楽、パフォーマンス、トークショーとバラエティに富んだイベント
JAPANEXPO内には15か所以上のイベント会場があり、各会場にそれぞれイチゴ、ユズ、タケ、スミレ、サクラ、カラスなど日本ならではの名称がついています。来場者は日本語も覚えることができ、面白いなと思いました。
会場ごとにコンサート、カンファレンス、デモンストレーション、サイン会などが開催され、主要人数4,000人のステージや800席ある伝統文化披露のステージでは多くの人が詰めかけました。パフォーマーとしての招待出演だけではなく、出展者としての参加も可能です。
今年は延べ500時間以上にも及ぶサイン会や日仏外交160周年記念特別イベントや、アニメカウボーイビバップの20周年イベント、故高畑功氏を偲び、ネコライトオーケストラによる高畑氏の制作映画の音楽コンサートも開催。特別招待でデビュー25周年のTRFコンサートやスペシャルゲス・ピコ太郎のショーなど、目白押しでした。
浅草で活躍する「俥夫」、東京力車の人力車体験や宝船による阿波踊りのパフォーマンスなど、日本の伝統文化を生で見られるステージや参加型イベントもあり、フランス人の方を魅了していました。
今年の夏パリ公演が決定したミュージカル「刀剣乱舞 阿津賀志山異聞」、そして=LOVE(イコールラブ)、BANZAI JAPAN、HELLO PROJECTなどの日本アイドルのコンサート、さらに日本のCrystal Lake、THE SIXTH LIE、 LUV K RAFTと言ったロックやパンク、岩佐美咲の演歌のライブも開催されていました。さらに、糸井重里氏のトークショーもあり、ポップカルチャー、伝統文化だけではなくバラエティに富んでいました。
BtoCだけじゃない、商談用BtoBイベント要素も
JAPAN EXPOは一般消費者向けのBtoCフェスティバルではなく、一般来場者に加え、多岐に渡る分野の業界関係者も来場するので、日本のコンテンツ市場の動向を知る重要な場所にもなっており、ビジネス専用エリア「BtoBセンター」も設置されています。
BtoBセンター内には会議室(木曜~土曜日開室)もあります。事前予約すると、現地企業とのアポイントメント場所として利用可能なので、毎年多くの商談やミーティングに利用されているそうです。
まとめ:ポップカルチャーだけではない!商談も盛んなJAPAN EXPO
来場者はコスプレをした若者も多く見かけますが、日本からの視察や、イギリス、ドイツ、イタリアなど隣国からの来場者も見かけ、やはり日本文化に特化したイベントとしては最大級のものだという印象でした。ジャパンカルチャーイベントと思われがちですが、最近では日本観光、日本伝統文化の紹介にも力を入れている のが分かります。来年20回目を迎えるJAPAN EXPO、節目の年はまた更に特別イベントや特別招待などが期待できます。
「JAPAN EXPO2018」イベント情報
イベント名 | JAPAN EXPO(ジャパンエキスポ)2018 |
---|---|
開催国・都市 | フランス・パリ |
開催日 | 2018年7月5日~8日 |
会場 | パリ・ノールヴィルパント展示会場 |
対象 | 一般消費者、業者関係 |
来場者数 | 23万人(2017年、2016年。2018年の数字は未発表) |
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【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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