【海外の反応】なぜ葛飾北斎は日本よりも海外で圧倒的に愛されるのか?/すみだ北斎美術館2周年、訪日外国人の人気衰えず

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江戸時代に活躍した天才浮世絵師・葛飾北斎(1760-1849)。日本人ならもちろんその名前は知っているでしょう。しかしそのイメージというと「赤富士」「大波」ぐらいではないでしょうか?

日本国内では数いる著名な画家の一人という位置づけかもしれません。しかし海外では、北斎を見る目はそれとは全く異なります。北斎は、アメリカの雑誌『ライフ』が1998年に発表した「この1000年でもっとも偉大な業績を残した100人」に、日本人として唯一選ばれました。北斎の特別展がイギリスで開催されれば人々が殺到し、それまでに類を見ないほどの大盛況となっています。

このように、海外で北斎は日本では考えられないほど注目されています。なぜ北斎は海外でこんなにも高く評価されているのでしょうか?その背景には北斎の浮世絵がヨーロッパの絵画に与えた影響がありました。11月22日で開館2周年を迎えたインバウンドに人気のすみだ北斎美術館も紹介していきます。

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当時の寿命の2倍生きた?絵を描き続けた北斎の生涯

葛飾北斎は1760年、現在の東京都墨田区に生まれました。江戸時代に活躍した浮世絵画家であるというほかには、一生に90回以上引っ越しをしたことや、雅号が「葛飾北斎」以外にいくつもあったことで知られています。

北斎は6歳のときから絵を描き始め、19歳のときに浮世絵師勝川春章のもとに弟子入りします。それからは勝川派として役者絵・子ども絵・宗教画など幅広いジャンルの絵を描き、35歳で独立しました。

平均寿命が50歳かそれよりも短いくらいだった江戸時代に、北斎はなんと90歳まで生きました。そして現在北斎の作品でも傑作とされているものは、その長い人生の後半に多く誕生しました。例えば「赤富士」という通称で知られる「冨嶽三十六景 凱風快晴」や、大波が印象的な「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」といった特に有名な作品は、北斎が71歳~74歳の時に描かれたと言われています。

葛飾北斎『冨嶽三十六景 凱風快晴』:wikipediaより
葛飾北斎『冨嶽三十六景 凱風快晴』:wikipediaより
葛飾北斎『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』:wikipediaより
葛飾北斎『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』:wikipediaより

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北斎はなぜ日本よりも海外で評価されるのか?

葛飾北斎という名は、日本人であればだれもが知っているでしょう。しかし、国内と海外での北斎への評価はあまりに異なっているのです。以下ではまず、北斎への注目度の違いがよくわかる事例を紹介します。

大英博物館の北斎展が類を見ない大盛況

2017年5月25日から8月13日にかけて、イギリス・ロンドンにある大英博物館で特別展「北斎 - 大波の彼方へ」が行われ、大盛況となりました。

この特別展は北斎の作品を日本やヨーロッパなど世界各地から集めて開催した大規模なもので、その人気ぶりはなんと7月初旬に最終日の前売り券が売り切れるというほどでした。開催中は開館前から博物館の前に大行列ができ、当日券はまさに争奪戦という様子だったようです。

イギリスの大手メディアもこの北斎展をこぞってとり上げ、「世界でも最も人気のある芸術家の1人だ!」と絶賛しました。

日本でももちろん著名な北斎ですが、このように日本と海外での人気度は比べものになりません。なぜ北斎は海外でここまで高い評価を得ているのでしょうか?その理由は北斎が海外の絵画に与えた絶大な影響にありました。

当時のヨーロッパにはない斬新な画風、北斎が与えた影響

ルネサンス期から積み上げられてきたヨーロッパの絵画技法は19世紀半ばには画一的になり、ヨーロッパの画家たちの間には閉塞感が漂っていました。北斎とヨーロッパが出会ったのはちょうどその頃です。1867年、フランス・パリで万国博覧会が開催され、北斎の作品はそれに出展されていました。

ヨーロッパの絵画では規範とされていた遠近法を全く無視した構図、油絵具では出せない木版画の色彩、人々の自由なポーズなど、北斎の浮世絵はヨーロッパの人々の目には新鮮に映り、フランスを中心とした当時の画家たちは浮世絵に大きなインスピレーションを受けました。

モネやルノワールなどに代表される、のちに印象派と呼ばれることになるフランスの画家たちが、その頃から浮世絵をモチーフにした絵をこぞって描き始めました。これがいわゆる「ジャポニスム(日本趣味)」と呼ばれる19世紀のヨーロッパ美術の流行で、北斎の作品と彼ら印象派の画家たちが描いた絵には似たものが多くあります。

クロード・モネ『陽を浴びるポプラ並木』:wikipediaより
クロード・モネ『陽を浴びるポプラ並木』:wikipediaより
葛飾北斎『冨嶽三十六景 東海道程ヶ谷』:wikipediaより
葛飾北斎『冨嶽三十六景 東海道程ヶ谷』:wikipediaより

なお、東京・上野の国立西洋美術館では「北斎とジャポニスム―HOKUSAIが西洋に与えた衝撃」と称し、こういったジャポニスムのヨーロッパ絵画と、それに影響を与えた北斎の浮世絵を並べて展示するという画期的な試みも行われています。

しかし日本ではこうした北斎の海外に与えた影響が一般的にあまりよく知られておらず、そういった現状が北斎に対する国内での過小評価につながっていると考えられます。

インバウンドに人気のすみだ北斎美術館、2018年11月22日で2周年

90年の人生のなかで90回以上引っ越しをしたと言われている北斎ですが、その生涯のほとんどは生まれの地でもある現在の東京都墨田区で過ごしました。そんな北斎のゆかりの地である墨田区には、北斎の作品を多数展示している「すみだ北斎美術館」があります。国内外に北斎の魅力を発信することを目的として2016年11月22日に開館したすみだ北斎美術館は、今年で2周年を迎えました。

館内は大きくはありませんが、常設展・企画展ともに北斎の魅力を十分に感じられるようになっています。日本人のみならず訪日外国人からも人気があり、トリップアドバイザーでも高い評価を得ています。

2018年5月には館内で多言語案内ロボットの実証実験を行うなどインバウンド対策にも力を入れており、東京スカイツリーと並ぶ墨田区のインバウンド人気スポットとなることが期待されます。

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まとめ

フランスを中心としたヨーロッパの絵画に大きな影響を与えた葛飾北斎は、日本人の知らないところでこの上なく高い評価を受けています。北斎の魅力を十分に理解しているべき日本人が一番わかっていないというのもいかがな話ですが、このヨーロッパを中心とした海外の「北斎熱」は、日本人が考える以上にすさまじいものです。すみだ北斎美術館も、プロモーションや整備次第で今まで以上にそういった北斎ファンの訪日外国人を集めることが可能でしょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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