東京・パリを文化、アートでつなぐ:オリンピック開催都市で交流をはかる『パリ東京文化タンデム2018』現地レポート

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東京都とパリ市の文化交流事業として『パリ東京文化タンデム2018』が開催されました。パリでは2月から13のアートイベントが開催されており、ジャポニスム2018の特別企画にも登録されていることから、多くのパリ市民が関心を寄せました。今回は、パリで実施されたイベントの中から2つに注目し、イベントの狙いと現地での様子、来場者の反応を現地レポートとして報告します。

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『パリ東京文化タンデム2018』の狙いとは?

▲パリ東京文化タンデム2018:Facebookページより引用
▲パリ東京文化タンデム2018:Facebookページより引用

パリ市が2011年より姉妹友好都市と実施している文化交流事業「タンデム」において、2018年は東京都が選出されました。これまではロンドン、ニューヨーク、マドリードなどの都市が参加した事業です。

東京都とパリ市は1982年に友好都市として提携して以来、環境・文化・スポーツ・都市計画・観光といった分野で協力を行っています。『パリ東京文化タンデム2018』も交流事業の1つで、2020年および2024年のオリンピック・パラリンピックの開催都市として、相互に交流・協力を深めていく目的で実施されています。

『パリ東京文化タンデム2018』は、東京都、パリ市、アンスティチュ・フランセが在日フランス大使館の協力を得て実現しました。東京都とパリ市の文化施設において文化イベントを開催することで、両都市の文化の魅力を世界中に発信することが狙いです。

タンデムのテーマは「現代の視点で伝統を再発見する」となっており、日本とフランスの外交関係樹立160周年を記念する「ジャポニスム2018」の特別企画としても登録されています。

東京で開催されたアートイベントは以下の8つです。

  • ショーケース公演『間ーMA』:東京芸術劇場
  • 展覧会『エキゾティック×モダンアール・デコと異境への眼差し』:東京都庭園美術館
  • 複合文化イベント『 Saison rouge〜Weekend in Paris-Tokyo』:渋谷・代官山など
  • 演劇公演『ガラスの動物園』:東京芸術劇場
  • ライブ・アート・パフォーマンス『ダーク・サーカス』:東京芸術劇場
  • 現代工芸品展覧会『 Creation Under Influence』:東京都美術館
  • 大学生の東京・パリのポスターコンテスト:スバルビル解体工事仮囲い
  • 海外オーケストラ公演『パリ管弦楽団』:東京芸術劇場コンサートホール

パリで開催されたアートイベントは以下の5つです。

  • 展覧会『アール・ブリュットジャポネII』:アル・サン・ピエール美術館
  • 『FUROSHIKI PARIS』:パリ市庁舎前広場
  • からくり人形の動態展示:パリ日本文化会館
  • 写真展『東京画 SHIBUYA-TOKYO CURIOSITY』:パリ4区市庁舎
  • 大学生のポスターコンテスト:サンジャック塔の柵

今回は、パリで実施された『FUROSHIKI PARIS』と大学生のポスターコンテストの現地レポートを報告していきます。

『FUROSHIKI PARIS』:老若男女問わず日本の伝統文化への高い関心を確認

▲『 FUROSHIKI PARIS』:ふろしきのフォトジェニックな展示ゾーン
▲『 FUROSHIKI PARIS』:ふろしきのフォトジェニックな展示ゾーン

11月1日〜6日にパリ市庁舎前広場にて、『FUROSHIKI PARIS』が開催されました。日本の伝統・芸術・環境の知恵として、ふろしきの魅力を発信するイベントです。展示会場は外から見ると巨大な唐草文様のふろしき包みとなっており、「東京からパリへの贈り物」といった想いが込められています。連日会場前には長蛇の列ができており、特に初日は万聖節という祝日だったため、より多くのパリ市民が足を運びました。

会場内に入ると、ふろしきの起源や歴史をアニメーションにして紹介しているスクリーンが目に入ります。「包む」「結ぶ」「贈る」といったシンプルな使用方法が、日本文化のおもてなしの精神を育んできたと紹介し、来場者は興味深そうに鑑賞していました。

内装は一面が外観と同じ唐草文様となっており、特にさまざまなふろしき包みを天井から吊るしているスペースはまさにフォトジェニックで、若者を中心に写真を熱心に撮っていたのが印象的です。SNSでの拡散を促す取り組みもされており、instagramでは#furoshikiparisのハッシュタグで1,156件の投稿が拡散されました。

会場の奥では実際にふろしきを包む体験コーナーが設置され、老若男女問わず多くの参加者が集まりました。フランスらしくバゲットの包み方を習う子どもや、ワインをおしゃれに包むご婦人など熱心に取り組む様子が印象的でした。

イベント全体を通して参加者の年齢層は実に幅広く、あらゆる世代が興味を持てるような展示内容や展示方法の工夫が効果的だったと言えます。

大学生のパリ・東京のポスターコンテストでパリ市民を魅了

▲サンジャックの塔前で実施された大学生のポスターコンテスト
▲サンジャックの塔前で実施された大学生のポスターコンテスト
11月1日〜11月30日まで、パリ市中心部に位置するサンジャック塔を囲うようなかたちで柵沿いにユニークなポスターが31点並びました。ポスターは、パリのグラフィックアート・建築高等専門学校のEPSAAと首都大学東京の学生がタンデムをテーマに作成したものです。

パリと東京を自由に表現したポスターのインパクトは絶大で、通りすがりについ足を止めて熱心に眺める人や写真を撮っていく人が見受けられました。もともと日本に興味がある人だけでなく、パリの街を行き交う全ての人に、東京都とパリ市の交流事業について発信し関心を持ってもらうきっかけになったと言えるでしょう。

まとめ:海外都市との文化交流を通じた日本の魅力発信

『パリ東京文化タンデム2018』を通して、老若男女問わずパリ市民の日本文化への関心の高さを改めて再確認できました。海外における日本文化発信イベントは、直接的にインバウンド誘客に結びつくわけではありませんが、まずは日本に興味を持ってもらうというように認知を広げる手段の1つとして非常に効果的と言えるでしょう。パリでは引き続き2019年2月頃まで「ジャポニスム2018」のイベントが開催されます。今後も日本の認知拡大が期待されるインバウンドフランス市場からは目が離せません。

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<参考>

東京都生活文化局:パリ東京文化タンデム

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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