【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
「インバウンド」と一言でくくれないインバウンド消費
一年のうちに最もインバウンド消費が盛り上がる時期の一つ「春節」が昨日2月11日に終わりました。今年の春節は、前回お伝えした「電子商務法(通称:電商法)」(リンク: http://diamond-rm.net/serial/26252/ )の影響が小売店などで見られ、今後は、より「コト消費」のトレンドを強化していくことが課題になるでしょう。
とはいえ、現状のインバウンドで大きな比率を占めるのは「モノ消費」であることは事実です。仮にインバウンド消費すべてが「コト消費」になったとしても、「モノ消費」のトレンドの研究は今後に活きてきます。
さて、インバウンド消費、特に「モノ消費」の分析については、国籍ごとの文脈による分析はよくされていますが、場所(日本の観光地)ごとの分析はあまり見かけません。では、場所によって消費動向に違いはあるのでしょうか?「モノ消費」最前線の大阪vs東京で「購買興味データ」から消費行動を比べてみましょう。
※「購買興味データ」とはバーコードをかざすと多言語商品情報を表示するアプリ「Payke」を通じたスキャンに関するデータで、これによって購買直前の消費者の動きやプロセスを知ることができます。
夜の大阪・昼の東京
まずはインバウンド消費行動が活発になる時間帯を比較してみます。【図1】は大阪と東京のドラッグストアに設置された「Paykeタブレット」のスキャン数の推移を示したものです。

これを見ても明らかなように、東京は昼の時間帯が消費行動のピークを迎え、大阪は21時に向けて徐々に盛り上がっていく様子が見られます。
大阪がナイトタイムエコノミーに力を入れていることは訪日ラボでも触れてきました(リンク: https://honichi.com/news/2018/04/09/whyosakamaster/ )が、その成果が如実に感じられる数字となっています。
薬の大阪・美の東京
次は人気の商品に違いがあるのか見てみましょう。【図2】は、大阪のスキャン数TOP10と東京のTOP10の一覧です。

全体を眺めてみると、インバウンドの「常連」がランクインしていますが、カテゴリでみてみると、大阪と東京で違いが見られます。
図表では医薬品系を青に、美容系をピンクに塗り分けていますが、明らかに大阪は医薬品の比率が高いことがわかります。東京も医薬品人気は高いものの、美容・ヘルスケア系のランクイン割合が高いです。
薬の中国・美の韓国
さらに国籍ごとに見てみましょう。今回は「モノ消費」の主要顧客として中国(簡体字)【図3】、美容へのアンテナが高い韓国【図4】を比較してみます。


中国の場合、意外にも東京・大阪ともに美容系の需要は、相対的にあまり高くないようです。全体的に医薬品系のランクインが目立つほか、東京では食品系の人気が高い様子が見られます。
一方で韓国は下馬評通り、美容系の人気が高いことがわかります。また、全国籍での分析のように、医薬品の大阪・美の東京のトレンドもわずかながらに見える結果に。
訪日ラボで何度も訴えかけているように、まずはインバウンド全体を知ること、そのなかで自社の商材や目標とする数字にフィットするターゲット国籍を選定すること、そして、そのターゲットの国籍を分析することは非常に大切です。そこに、今回ご紹介したように、自社のエリアに来たターゲットがどういう消費モチベーションを持っているか?を分析すると、もう一歩先のインバウンド対策を実施できるでしょう。
データ提供:Payke
「Payke」は、世界中どこにでもある商品の「バーコード」にスマホをかざすだけで、商品のあらゆる情報を、 利用者の母国語で閲覧できるアプリです。「Payke」があれば、これまで外国人に伝えることができなかった私たち、 日本の魅力を正確に届けることができるようになります。
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【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
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→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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