2018年、訪日旅行客は3000万人の大台を突破しました。その中でも訪日韓国人の存在感は高まっており、2018年には訪日韓国人数が750万人を超えました。
韓国の社会状況を確認してみると、若者世代を中心にSNSの利用状況が非常に高いことがわかります。そこで、この記事では韓国で使われているSNSや、世代間のSNS利用状況の違いなどについて詳しく解説します。
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韓国のインターネット・SNS利用状況
訪日韓国人の集客にSNSの利用を検討する際、韓国人のSNSの利用状況は前提として知っているべき情報です。多くの韓国人がインターネットを利用していますが、その中に韓国ならではの特徴があります。ここでは日本との比較をすることでその特徴を明らかにしていきます。
韓国人の95%がインターネットを利用
韓国ではほとんどの人がインターネットを利用しており、情報大国であることがわかります。これはかつて成長戦略の一環として政府主導のインターネット普及が進められたためです。
具体的に韓国でのインターネット普及率を確認してみましょう。「Global Digital 2019 reports」によれば、95%の韓国人がインターネットを利用しています。

2017年における韓国の人口が約5100万人ですから、約4800万人がインターネットを利用していることになります。SNSの利用率もかなり高く、なんと85%がSNSを利用しています。
日本との比較

「Global Digital 2019 reports」によれば、日本のインターネット利用率は94%であり韓国とほぼ同じ割合です。しかし、SNS普及率においては韓国の優位性が目を引きます。日本のSNS普及率は今なお61%に止まり、韓国の85%はかなり高水準であることがわかります。韓国人へのプロモーションにSNSは有効であるといえるでしょう。
韓国で人気のSNSは?
韓国で人気のSNSは日本とは異なります。そのため、日本で人気だからといって韓国で訴求効果があるとは限りません。ここでは、韓国でどのSNSが普及しているのかを解説していきます。
韓国ではカカオトークが圧倒的な人気

「Global Digital 2019 reports」によれば、韓国において人気があり、普及率が高いSNSのトップは「カカオトーク」です。韓国においてカカオトークは83%のシェアを誇り、Facebookなど他のSNSを圧倒しています。2位はFacebook、3位はInstagramと日本でもおなじみのSNSがランクインしています。
日本との比較
日本との比較です。日本ではトップがLINEで65%、2位がTwitterで49%です。

韓国で圧倒的なシェアを誇ったカカオトークはランキングにすら入っておらず、日韓の違いは明らかです。
カカオトークとは?
ではカカオトークとはなんなのでしょうか?カカオトークは韓国発のSNSで、スマートフォン用の無料通話アプリです。スタンプ機能やグループ通話・チャットが可能で日本でおなじみとなったLINEに似た機能を持っています。
そのLINE自身も韓国発のSNSですが、カカオトークの方が先にリリースされ、韓国におけるシェアはカカオトークとLINEでは圧倒的な差があります。
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SNSで情報を得る訪日韓国人
情報獲得の手段が多様化しているため、これまで述べてきたSNSだけではなく、テレビやインターネット検索など多くの手段があります。そこで、訪日韓国人が訪日前にどのような手段で情報を得ているのか解説します。
ブログが1位、SNSは2位
観光庁の「平成28年消費動向調査」によれば、訪日の際に情報を得る手段として「個人のブログ」が役立っていると回答した人が54.2%で1位でした。2位は「旅行会社のSNS」であり、回答率は22.8%でした。
若い世代への情報発信はブログやSNSが効果的
韓国人の情報獲得手段は世代によって特徴が見られます。自社のプロモーションがどの世代をターゲットとしているのかによって使用する媒体を変えていくことが必要です。
「諸外国における対日メディア世論調査」によれば、韓国人が日本に関する情報を取得する際、10代〜30代はインターネット、40代以上はテレビや新聞といったマスメディアを利用して情報を得ています。
訪日韓国人へのプロモーション施策として、SNSは若い世代への訴求効果が高いということになります。訪日の際に最も利用されているブログと合わせて情報発信をすると、より効果的であると考えられます。
[訪日韓国人編]訪日主要国におけるメディアトレンドを知ろう:効率的に旅マエの訪日韓国人にアプローチする方法とは?
2016年の訪日外国人観光客数は、史上最高となる約2,400万人を記録し、国内ではインバウンド集客。誘致への取り組みが着々と進められています。インバウンドを誘致・集客する際、海外に情報を発信することは必要不可欠ですが、海外の人々はどのような手段で日本に関する情報を得ているのでしょうか?このシリーズでは、2017年2月に公益財団法人新聞通信調査会が実施した「諸外国における対日メディア世論調査」と、観光庁の「平成28年消費動向調査」の2つのソースを基に、インバウンド主要国(中国、韓国、タイ、ア...
まとめ:韓国で利用されるSNSを利用して効果的なマーケティングを
韓国におけるインターネット・ SNS普及率や人気のSNS、世代間での利用率の違いなどを確認してきました。韓国ではSNSの利用率が高く、訪日前の情報を得る手段としても使われています。
また、SNSは若い世代への影響力があります。韓国で最も利用されているSNSであるカカオトークなどを利用して、効果的なマーケティングをしていきましょう。
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<参照>
- 訪日ラボ: [訪日韓国人編]訪日主要国におけるメディアトレンドを知ろう:効率的に旅マエの訪日韓国人にアプローチする方法とは?
- 訪日ラボ:2017年の訪日外客数 2,869万1千人で前年比19.3%増の大躍進で過去最多:訪日韓国人の急増が背景に
- Global Digital 2019 reports:SOUTH KOREA
- Global Digital 2019 reports:JAPAN
- 読売新聞:LINEって何? カカオトークでしょ!
- 新聞通信調査会:諸外国における対日メディア世論調査報告書.pdf
【9/26開催】元外食チェーン担当者が答える!飲食店のインバウンドお悩み解決 〜『大衆点評』入門編〜
訪日外国人観光客の数が急増する中、飲食店の現場では「インバウンド対応をしたいけれど、具体的に何をすればいいのかわからない」という声が数多く聞かれます。
そんな方にお届けしたいのが、中国人観光客にとって日本での飲食店探しに欠かせない存在となっている、中国最大級の生活情報プラットフォーム「大衆点評(たいしゅうてんぴょう)」の対策です。ユーザーの口コミや写真、メニュー情報の整備次第で、来店数に大きな差が生まれることも珍しくありません。
本セミナーでは、外食チェーン企業でインバウンド施策を担当していた経験を持つ、株式会社mov インバウンド支援事業本部 プランナーグループ マネージャー 金子が登壇。
大衆点評の基本的な仕組みや、飲食店が登録・情報整備を行うことのメリットをわかりやすくご紹介します。
「大衆点評って聞いたことはあるけれど、よくわからない」「まずは基礎から知りたい」という飲食店の皆さまにおすすめの入門編セミナーです。
<セミナーのポイント>
- 中国最大級生活情報プラットフォーム「大衆点評」の基本が学べる!
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訪日ラボ主催「THE INBOUND DAY 2025」アーカイブ配信中!
訪日ラボを運営する株式会社movが8月5日に開催した、日本最大級のインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」のアーカイブ動画が公開中です。
アーカイブ配信では、元大阪府知事の橋下 徹氏と大阪観光局理事長の溝畑 宏氏による基調講演のほか、脳科学者の茂木 健一郎氏、日本文学研究者のロバート・キャンベル氏、アパグループ 社長兼CEOの元谷 一志氏などの貴重な講演の様子を一挙公開(一部を除く)。
参加できなかった方はもちろん、もう一度議論を見直したい方も、ぜひご覧ください。
【インバウンド情報まとめ 2025年9月前編】PayPayが中国「WeChat Pay」と連携 / 観光庁予算要求814億円、人手不足対策などの予算増 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に9月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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詳しくはこちらをご覧ください。
→PayPayが中国「WeChat Pay」と連携 / 観光庁予算要求814億円、人手不足対策などの予算増 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年9月前編】
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