外国人に人気の日本体験ツアーランキングTOP5「1位はマリカー」

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TripAdviser(トリップアドバイザー)調べによれば、2018年の「外国人に人気の体験ツアーランキング」1位は「マリカー」だったとのことです。「マリカー」といえば、先日外国人らしき公道カート利用者が高速道路に侵入してしまった様子がSNS上で拡散、話題となった事件が記憶に新しいでしょう。

2015年に流行語大賞を受賞した「爆買い」と言う言葉に代表されるように、以前は日本で大量のモノを購入し帰国することが多かった訪日外国人ですが、最近では日本食を食べる・日本文化体験をするなど、コト=体験を行うことへのニーズが高くなっています。 

ここでは、コト消費の中でも、日本独自の文化体験に焦点をあてた具体的なプログラムや実際のツアーランキング、サービスを紹介していきます。

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訪日外国人観光客から注目を集める日本ならではの文化体験

まずはじめに外国人観光客の消費動向がどのように変化してきたのか見ていきます。

買い物客のニーズがモノからコトへ

▲株式会社 三井住友銀行 コーポレート・アドバイザリー本部 企業調査部:訪日外国人旅行者 (インバウンド )の動向
▲[訪日外国人旅行者 (インバウンド )の動向]:株式会社 三井住友銀行 コーポレート・アドバイザリー本部 企業調査部

上の表からわかる通り、旅行でしたことの5位が2012年と2017年のランキングから、ショッピング、観光、温泉・旅館のほか、日本食や日本のお酒、日本の歴史・伝統文化体験などが上位に挙がっており、日本だからこそできるコンテンツが引き続き好まれているようです。

ユニークな体験型観光に関心を持つ観光客が急増

特にユニークな体験型観光が最近注目されています。

農山漁村に滞在し農漁業体験を楽しみ、地域の人々との交流を図る余暇活動のことであるグリーン・ツーリズム、特産品開発、地域食や森林観光等の推進、農家民泊や農業体験などが人気になっています。

岐阜県飛騨市古川町の里山サイクリングツアー

中でも注目を集めているツアーが、岐阜県の古川町で行われている里山巡回ツアーです。

自転車で景観を楽しみながら移動し、農作業中の農家と交流、専門ガイドが農村の風土・暮らしなどを日本語と英語で説明するツアーです。

農業との触れ合い経験が人気を生み、通常の観光ツアーにはない体験だとの口コミにより評判が広がり、当初は年間100人台だった訪日外国人観光客の参加者が急増しました。このように地域の観光資源の特性を生かした体験型・交流型の要素を取り入れたツアーが出てきています。

地方の活性化につながる!訪日外国人観光客に人気の体験型観光を紹介

地域の観光資源を生かしたニューツーリズムを紹介してきました。続いて観光客の興味関心が高い体験型の観光にはどのようなものがあるのかを紹介します。

日本文化・生活を体験できるプログラム

忍者・侍・着物・舞妓・相撲・茶道など日本ならではのものを体験できるプログラムが人気です。

浅草や京都でよく見られる着物のレンタルや、近年海外でのパフォーマンスが高い評価を受けている和太鼓の体験やお囃子教室などがそれにあたります。

実際に人気のツアーランキング/1位は公道カート「マリカー」

ここで実際に人気のツアーが何なのか、TripAdviserで見てみましょう。

1位 マリカー(東京都)
2位 アキバフクロウ(東京都)
3位 ユカズジャパニーズクッキング(東京都)
4位 英語通訳案内 まちタクシー(京都府)
5位 Kimono Tea Ceremony Maikoya Osaka(大阪府)

▲[外国人に人気の日本の体験・ツアー ランキング 2018]:TripAdvisorより引用

1位の「マリカー」は、ゲームキャラクターのコスチュームを着て、小型のカートで東京都内の公道を走行するというアクティビティです。SNSなどで拡散され、瞬く間に訪日外国人から最も人気のツアーとなりました。

▼編集部取材による「マリカー」人気の秘訣を分析した記事

なぜ「マリカー」は訪日客を惹きつけるのか?東京の街を疾走するマリカー 体験してわかったインバウンドに刺さる理由【現地レポート】

観光庁が発表をしている「訪日外国人の一人あたりにおける消費動向調査」を見てみると、2015年〜2017年で、買物費目の消費額が7万4千円から5万7千円へと縮小しています。近年、円高も相まって訪日外国人がモノを買うことが少なくなり、それにともない、体験や宿泊にお金を使う傾向に変わってきています。このような、いわゆる「コト消費」が加速しつつあるなかで、変わった体験ができるツアーを体験する訪日外国人が増えてきています。その中の一つとして、訪日外国人から話題を呼んでいるのが「マリカー」です。今回、...


2位のアキバフクロウはJR秋葉原駅から5分ほどの場所にある、フクロウと触れ合えるカフェとして知られています。日本には他にも猫カフェ・ハリネズミカフェなど動物と触れ合えるカフェが多くありますが、海外にはそのような場所はないようです。ある種の「日本でしかできない体験」であり、人気を集めています。

「アキバフクロウ」とは?秋葉原のフクロウカフェが人気の理由・インバウンド対策を紹介

2018年、日本を訪れた外国人観光客の数は3,000万人を超え、過去最高を記録しました。さらに近年、


3位の「ユカズジャパニーズクッキング」は、料理研究家とがみゆかさんのプライベートキッチンで行われる料理教室です。ラーメンや餃子など日本の料理を実際に作ることができます。とがみさんは英語も堪能で、ホスピタリティにあふれているというのも人気の理由です。

訪日外国人観光客を呼び込むことの必要性とは?

自然豊かな地方では、体験プログラムやアクティビティーを実施するケースが増えています。こうした取り組みが地方にもたらす良い影響について、日本が抱えている問題に触れながら紹介します。

地方の人口減少を食い止められる

現在日本の人口は都市部への一極集中化が目立っており、地方での農業離れや過疎化が問題となっています。これを解決する手段として、観光業を栄えさせ活気をとりもどすことが有効であると考えられています。

田舎離れが進んでいる若者をターゲットとした施策を行うより、体験観光に興味を持っていく外国人をターゲットにした方が集客しやすいことが一番のメリットです。また、集客から生まれる事業での利益を地域の活性化の利用できれば、さらにその地方の魅力は上がると考えられます。

交流人口の増加から地域経済・地域全体の活性化を目指せる

交流人口を増やすことで、この土地にお金を落とす人数が増えるだけでなく、それに伴って税収も増えることが見込めます。これは過疎化の進む地方自治体が生き残っていく中でとても大切なことです。

なぜインバウンドは日本の「人口減少・少子高齢化問題」を解決するのか?雇用創出効果・地方創生・事例を紹介

訪日客数は年々増え、2018年には3,000万人を突破しました。新型コロナウイルスの影響により一時的に需要が減少していますが、好調だった頃のインバウンド拡大による経済的効果は多大なものでした。ではインバウンド需要が拡大して観光客が増加するメリットはどのようなものなのでしょうか。この記事では、インバウンド需要拡大によるメリットや実際にインバウンド需要を有効に活かしている事例などを紹介します。インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集...


インバウンド市場を勝ち抜くためにはニーズの把握が必要

インバウンド市場コト消費へシフトしてきています。その中でも、茶道などの文化体験ができる、日本ならではのイベントを体験できる体験型観光などが人気になっています。このような訪日外国人観光客のニーズを正確につかみ、体験ツアーなでをつくっていことが必要と考えられます。

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<参照>

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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