プリンセス・クルーズは、国土交通省とのパートナーシップを締結し、寄港地でその地域でしか味わえない本物の体験を提供するツアー「ローカル・コネクション」プログラムを、インバウンドに向けに実施することを発表しました。
引き続き需要の高まりが顕著な「コト消費」ブームに対応する、「本物」「特別感」をキーワードとしたプリンセス・クルーズの体験型ツアーについて、予定されているプログラムと実際の人気地域を解説します。
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
インバウンドの地方誘客促進を目指すプリンセス・クルーズ
17隻の客船を所有する世界最大級のクルーズ会社プリンセス・クルーズは、訪日外国人観光客向けのツアー「ローカル・コネクション」の実施を決めました。
年間200万人のゲストを迎え、世界380以上の目的地に向けた、3泊から111泊まで幅広いプランの170以上のクルーズを運行しています。これまでアメリカやイギリスの大手旅行雑誌やクルーズ誌で多くの賞を受賞してきており、日本国内では2017年に第9回観光庁長官表彰を受賞しました。
日本における「ローカル・コネクション」プログラム」実施にあたり、21人のローカル・エキスパート、21人のシェフとグルメ愛好家、16の飲料メーカー、17人の芸術家と職人、4人の文化伝承の専門家と提携し、21の寄港地で30本のツアーを設定します。
口コミ分析でわかった中国人旅行者が思う「日本旅行で不便なこと7選」と、これからのトレンド「高級プライベートカスタマイズ旅行」とは
JNTO発表の2018年1~10月までの訪日外客数によると、中国からの旅行客は10か月間累計716.3万人となりました。昨年12か月間の累計は735.5万人であり、11月の数字が出れば昨年の累計を超えることになりそうです。中国人の海外旅行行先でも、年間を通して日本はタイや香港と並ぶ人気観光地です。しかし、実際に日本に来ている中国人は皆日本旅行に満足しているのでしょうか?本編では「日本旅行の不満」とこれからの中国インバウンドのトレンドになりうる「高級プライベートカスタマイズ旅行」ついて掘り下...
地域独自の体験をインバウンド向けに提供する「ローカル・コネクション」
プリンセス・クルーズが提供する日本の「ローカル・コネクション」は、各地方ならではの食・飲み物・芸術・文化などにおいて、本物の体験を提供するクルーズツアーです。国土交通省とパートナーシップを締結していることから、より質の高い特別な体験を多くの訪日客へ提供することが期待されます。
2019年4月15日の時点では、以下の日本全国各地で21ヶ所の寄港地が設定されています。
釧路・小樽・函館・青森・石巻・酒田・清水・金沢・敦賀・四日市・鳥羽・和歌山下津・大阪・舞鶴・境港・松山・高知・油津・鹿児島・那覇・石垣島
「ローカル・コネクション」の見どころの1つである「食」では、酒田で東北の日本酒の試飲や寿司職人との昼食、舞鶴での肉じゃが料理教室などが提供されます。
「飲み物」では、鹿児島でお茶の里への訪問、境港で寿司作り体験とあわせて日本酒の試飲体験などが見どころです。
「芸術」では、高知の書道体験や、境港での刀剣館訪問など、地域ならではの芸術にまつわるスポットを巡ります。
「文化」では、鳥羽で海洋文化体験、松山で三津レトロタウンウォーキングツアー、四日市で伊賀上野城の訪問ならびに忍者ショーと忍者ランチといったユニークな企画が魅力です。
日本の伝統工芸を体験するツアーが人気
プリンセス・クルーズの「ローカル・コネクション」プログラムは、日本のみならずアラスカ・オセアニア、バルト海、英国周遊、地中海、メキシコ、パナマ運河、南米など、世界中の寄港地で提供されています。
英語の公式サイト上では「芸術」のおすすめツアーとして、海外のツアーに並び日本からは境港の「奥出雲 たたらと刀剣館」と石垣島の伝統工芸に触れる陶器工房を訪れるツアーを掲載中です。
境港の「奥出雲 たたらと刀剣館」は、英語ガイド付きの半日ツアーです。たたら製鉄の歴史や特徴について、展示物を見学しながら学ぶことができます。さらに、製造過程を職人とともに見学できるといった、本物の日本の芸術に触れられる貴重な機会と言えるでしょう。
石垣島の伝統工芸の1つ「石垣焼」と呼ばれる陶器とガラスが融合した珍しい焼き物について、石垣焼窯元で実際に見学するツアーも人気です。オーナー自らゲストを出迎え、ワークショップを体験してもらいます。前後には石垣島の美しい自然を臨むドライブや、昔の八重山の建物で石垣の名物を堪能するなど、地域ならではの特別な体験を堪能することが可能です。
外国人集客を成功させる3つのポイント
2018年の訪日外国人は3,000万人を突破し、年々増加傾向にあります。以前は日本人相手だった業種も、これからは外国人観光客を取り込む必要が出てくるでしょう。外国人観光客を集客するには、まず多言語に対応する必要があります。加えてSNSを有効活用することで、さらに効果が見込めます。この記事では、まず近年のインバウンド市場動向を概観し、続いて外国人観光客の集客方法について解説していきます。目次2018年日本を訪れた外国人観光客は3,000万人を突破国別トップは中国外国人観光客増加の背景にはLC...
「本物」を追求した地域独自の特別体験で訪日客を魅了
日本各地を巡り、寄港地で地域ならではの体験を提供するプリンセス・クルーズの取り組みでは、初めて日本を訪れる訪日外国人観光客はもちろん、リピーターの満足度向上も期待されるでしょう。地域ならではの体験という「特別感」と、日本を訪れたからこそ触れられる「本物」の体験といった観点から、コト消費の需要が顕著なインバウンド市場において、さらなる注目を集めると予想されます。
<参照>
- PR TIMES:プリンセス・クルーズ、寄港地での特別な体験を提供する、日本における「ローカル・コネクション」プログラムを発表
- PRINCESS CRUISE:Local Connections
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
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詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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