「The next station is Tokyo. The doors on the left side will open.」「各位旅客,歡迎光臨JR東日本東京站…」電車に乗っていると、耳に入るアナウンスに外国語が増えたように感じる方も多いのではないでしょうか。2020年にオリンピックを控えていることもあり、鉄道各社では外国語放送の導入を進めています。
現在の日本での取り組みの状況と、海外での事例を調べました。
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外国語放送は訪日外国人への「おもてなし」
首都圏では約20年ほど前から駅や車内で英語の車内放送が流れるようになりました。近年では案内表記も英語、中国語、韓国語を併記したものに順次取り替えられ、鉄道旅行が訪日外国人にとってより身近なものになっていることがわかります。
訪日外国人の場合、鉄道旅行はジャパンレールパスなどの割引乗車券を用いて安価に楽しめるので、時間のある若い個人旅行客に人気を博していると考えられます。
JRでの取り組み、対応言語も拡大
2018年12月には東海道新幹線で車掌の肉声による英語放送が始まりました。新幹線では平時から、日本語の自動放送が流れた後に英語の自動放送が流れますが、更に肉声で出口の案内などをすることで、より暖かみのあるおもてなしを実現しています。この他にもJR東海では社内研修などで英語に触れる機会を設け、乗務員の皆さんの英語能力向上に努めています。
鉄道全体を見てみるとJR東日本の成田エクスプレスや名古屋鉄道のミュースカイ、JR西日本のはるか等の空港鉄道だけでなく、外国人観光客に人気の高いJR東日本の日光線やJR北海道の特急すずらん、JR西日本の特急こうのとり等でも順次、英語だけではなく中国語やスペイン語などの放送を追加しています。
東京メトロでは運行情報を的確に外国語で伝えられるように、事前に音声を収録したタブレットを配布し、必要に応じて英語、中国語、韓国語で放送を行える仕組みを整え今年3月から導入しました。
2020年東京オリンピックを迎えるにあたり、外国語放送を充実させて訪日外国人が迷わず目的地にたどり着けるような環境を整えることは強力なおもてなしになると言えるでしょう。
海外の鉄道でも日本語の車内放送が
2018年の出国日本人数は1,895万人で、約1億2622万人の人口のおよそ15%が出国している計算になります。
そんな中、最も日本人が多く訪れている韓国では、空港鉄道「ALEX」や高速鉄道「KTX」、ソウル地下鉄などで日本語の放送を実施しています。
また、韓国に次いで日本人に人気の台湾では、台北地下鉄や高雄地下鉄で日本語放送を実施しており、更に一部のバスでは行き先の日本語表記を行っています。
観光立国として名高いフランスのパリメトロでは「足元にご注意ください」という放送が流れます。また、ヨーロッパで最も高い場所に位置する駅を持つスイスのユングフラウ鉄道でも、日本語での車内放送が実施されています。
外国語対応の整備がインバウンド市場拡大のカギに
車内放送や駅の標識もですが、店舗や施設の案内、飲食店のメニューも、訪日外国人にとっては滞在の満足度を左右する重要なアイテムです。こうした部分に外国語対応が進めば、日本は言葉の問題に悩まされず安心して訪れる国として、観光地としての評価を高めていくのではないでしょうか。
外国語対応の必要性については理解したものの一歩を踏み出すのが難しいと感じる事業者も少なくないと考えられます。今は無料の翻訳アプリやサイトも豊富なので、こうしたツールを利用すれば多言語展開も意外とハードルが低いかもしれません。こうした対応は、来客層の変化という形で新しいビジネスの可能性も高めてくれるはずです。
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