年に1回開催される世界柔道選手権が、9年ぶりに東京で開催されています。8月25日から始まり、明後日9月1日で閉幕となります。
日本発祥のスポーツで、世界と対戦しても負け知らずだった柔道ですが、近年世界各国で競技者人口が増えているため、苦戦する試合も数多くなりました。かつては日本の国技と言われていた柔道ですが、現在柔道人口が一番多い国は、日本ではありません。
世界では、単なるスポーツではなく、礼儀や規律、相手を尊敬する精神など道徳的、教育観点から人気が広まり、柔道精神が取り入れられています。来年の東京オリンピックでも海外から注目を集めることになるでしょう。
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世界柔道が東京で開催中!日本は現在「金3、銀4、銅3」
8月25日〜9月1日の8日間に渡って、日本武道館において「2019世界柔道(2019世界柔道選手権東京大会)」が開催されました。第3日の27日までが前半戦で、3つの階級で男子が金2、銅2、女子が金1、銀2、銅1となり、出場した9選手のうち8人が表彰台に上がっています。
大会第4日の28日は女子63キロ級の田代未来選手が銀メダルを獲得しましたが、第5日となった29日では女子70キロ級の新井千鶴選手がまさかの3回戦負けとなりました。
第4日の男子81キロ級でも、18年世界選手権銀メダルの藤原崇太郎選手は初戦の2回戦で世界ランク32位のウズベキスタン選手に敗れています。
第5日の男子90キロ級では、初出場の向翔一郎選手が銀メダルを獲得しています。枠にはまらない独自のスタイルを貫く「柔道界の異端児」として注目の選手です。
第6日の現在までに、男子が金2、銀1、銅2、女子が金1、銀3、銅1という結果になっています。第6日の本日は男子100キロ級のウルフ・アロン選手の2大会ぶり世界王者奪還が果たされるかに、注目が集まっています。
最終日の9月1日には東京オリンピックの新種目となる男女団体混合戦の試合が予定されており、こちらにも注目が集まります。
日本発祥のスポーツ「柔道」オリンピック新種目も
柔道は、オリンピック競技になっている数少ない日本発祥のスポーツです。1964年の日本で初開催された東京オリンピックで、初めて正式競技に採用されました。オリンピックにおける柔道の階級は、男子と女子それぞれ計7階級に分けられていて、トーナメント方式で戦います。
来年の2020年東京オリンピックからは、新種目として男女団体混合戦が採用されます。
1964年大会当時、日本勢は全4階級で3個のメダルを獲得するという柔道発祥の地としてのプライドを見せています。その後もその力を世界に示し続けてきただけに、国内開催2回目となる来年の東京オリンピックに期待と注目が集まりそうです。
実は日本より競技人口の多い国も
ミズノ調査(2016年3月時点)の「世界の柔道人口」調査によれば、世界で最も柔道競技人口が多い国はブラジルで、200万人以上の競技者がいるとしています。同調査によれば日本の柔道人口は16万人で、ブラジルはこれの約12倍以上もの規模ということになります。このデータでは、国際柔道連盟(以下:IJF)に登録する国200カ国以上の柔道連盟登録者数を、各国の柔道競技人口としています。日本以外の柔道大国としては、ブラジルが圧倒的ですが、次いで柔道人口が多い国は、フランスの56万人、そしてドイツの18万人となっています。
日本発祥スポーツの柔道は、ただのスポーツ競技としてではなく、柔道を通して礼儀や相手を尊敬する精神が学べる教育の一環として根付いているため、ここまで世界中に広がり、人気競技になっているのでしょう。
調査から3年以上が経過していますが、こちらの数字に基づき、各地での柔道風景をご紹介します。
ブラジル:200万人
ブラジルの柔道競技人口は、200万人以上で世界でナンバーワンです。大きな大会などでもメダルを獲得した選手も大勢いるほど、世界的にも柔道大国として知られています。実際、ブラジルのリオデジャネイロで開催された世界柔道選手権大会では、金メダル1個を含む9個のメダルを獲得した成績があります。
ブラジル国内では、数多くの学校などで教育の一環として柔道を取り入れていて、大きめの街には柔道教室もあります。ただし、ブラジルでは貧富の差が激しいため、柔道教室に行けない子供たちも少なくありません。地方政府が補助金を出して柔道の学び場を無料で提供する場合もあるといいます。
フランス:56万人
世界で2番目に柔道競技人口が多いのは、56万人のフランスです。確かに世界大会の決勝戦で、日本の対戦国としてよくフランスを見かける機会が多いでしょう。競技人口でも黒帯所有者も多く、実際にオリンピックなどの世界大会でもメダル獲得する選手も多い国です。
フランスでは、柔道が普及し始めてすでに100年ほど経過していますが、フランスの柔道愛好家らの間では、競技の面白さはもちろん、ブラジル同様に柔道の精神・教育的な価値への共感も、人気を後押ししています。
特に親の中には、子供たちに身体の鍛錬だけではなく、礼儀や規律、道徳的な教育を柔道から学んでほしいと習わせる人もいるようです。また、勝ち負けにこだわらずに、柔道自体を楽しませる指導が行われているため、柔道好きが増え、応援側に回っても柔道に興味を持ち続ける人も多いそうです。
畳リニューアルも!時代に合わせ盛り上がる柔道
日本勢のメダルに期待が高い柔道では、来年に控える東京オリンピック・パラリンピックに向けて、畳が大胆にリニューアルされています。今回の世界柔道から「テレビ映え」を意識して、畳は青色、場外は赤色の組み合わせの新しい畳が使用されています。
選手からは慣れない色の組み合わせに戸惑いの声もあがっていますが、全柔連は「観客やテレビの視聴者にとってより見やすい色を検討した」と説明しています。
競技会場は?
東京オリンピックの柔道会場は、今回の世界柔道と同じく日本武道館で開催されます。上記で取り上げたブラジルやフランス以外にも、ドイツやロシア、オランダ、カナダ、ハンガリーなど世界各国に柔道を競技する人たちが数多くいます。大会中、会場周辺の施設や店舗は、競技人口の多い国の柔道ファンの来訪も大いに期待できるでしょう。【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
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