台湾は日本人にとって人気の観光地です。非常に親日的な国で旅行や観光がしやすい国です。台湾への旅行を計画する際に気を付けなくていけない点は、現地の祝日とそれに伴う連休でしょう。
台湾の休日は旧暦がベースとなっているものが多く、その年によって日取りが変わってきます。
こうした連休は、台湾人が日本に訪れるタイミングでもあります。この記事では、日本と台湾を行き来する旅行の際に理解しておきたい、台湾の祝日について紹介します。
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台湾にはどんな祝日・休日があるの?2020年の場合
台湾では毎年5月末頃~6月初旬に行政院から、翌年の行政機関祝日休日カレンダーが発表されます。
土曜日が祝日の場合、前日の金曜日が、日曜日が祝日の場合には、次の月曜日が振替休日となります。
木曜日、あるいは火曜日が法定祝日の時には、金曜日・月曜日も休日とし、前週の土曜日が振替出勤日となります。
以下では台湾の祝日にはどのようなものがあるのか紹介します。(2020年と書いてないものは日付が固定のもの。)
中華民国開国記念日:1月1日
新しい年になって最初の祝日で、孫文が中華民国を建国した日に当たります。
台北では、高層ビルの台北101から打ち上げられるカウントダウン花火が有名です。人気イベントとなっていて、当日には台北101の周りに大勢の人が集まります。
春節(旧正月):2020年1月25日
台湾で最も盛大な祝日です。旧暦の元旦に当たり、毎年日付が変わります。
2020年は1月25日が春節で、この前日は、大晦日に当たる「徐夕」になり、この日から春節の連休が始まります。
2020年の春節は24日が土曜のため、1月23日から1月29日の7連休となっています。
和平記念日:2月28日
1947年2月28日に起こった反政府運動、その後の政府の弾圧、「二二八事件」の悲劇を繰り返さないための、平和な世の中を願う祝日です。
2020年の和平記念日は2月28日から3月1日までの3日間となっています。
児童節、清明節:4月4日、2020年4月3日~6日
児童節は台湾では比較的新しい祝日で、言葉のとおり「子供の日」のことです。
清明節は春の到来を祝う日で、別名「掃墓節」と呼ばれており、先祖の墓参を行う習慣があります。
2020年は4月3日から4月6日の4日間となっています。
端午節:2020年6月25日~28日
紀元前3世紀に台湾で人々に尊敬されていた政治家の、屈原が失脚して川に身を投げて亡くなると、これを悲しんだ人々が、ちまきを川に投げ込んで遺体を魚が食べないようにしたという話が伝わっている日です。屈原を供養する日で、日本の「子供の日」とは全く違う祝日となっています。
2020年は6月25日から6月28日の4日間となっています。
中国の「端午節」とは?日本の端午の節句との違いを徹底解説
中国には端午節と呼ばれる節句があります。端午節は日本における端午の節句のもとになっているともいわれています。古くは戦国時代に楚国の政治家として名をはせた「屈原」の供養祭として始まった端午節の風習には、ちまき食やドラゴンボートレースなどがあり、現在もそれらの風習は行われています。この記事では、端午節の概要、日付、日本における端午の節句との共通点や違いについて解説します。 目次端午節とは?端午節は旧暦の5月5日端午節の由来は?端午節に行われる行事は?1. ドラゴンボートレース2. ちまきを食べ...
中秋節:2020年10月1日~4日
三大節句の一つであり、中秋の名月を祭る行事です。
故郷や実家に帰り、家族と過ごす人が多く、温暖な気候の台湾では満月を見ながら、屋外でBBQを楽しむ人も増えています。
2020年は10月1日から10月4日の4日間となっています。
中秋節(ちゅうしゅうせつ)とは
中秋節(ちゅうしゅうせつ)とは、中国の伝統行事で、日本にもある中秋の名月を愛でる「お月見」の風習です。この日は家族が集まってお月見を楽しみながら月餅と呼ばれる満月に見立てた平らで丸い形をした伝統的なお菓子を食べ、五穀豊穣のお祝いをします。中秋節は毎年旧暦の8月15日で、2021年は9月21日です。2019年は9月13日、2020年は10月1日でした。ここでは、中秋節の由来や風習、日本のお月見との違いを解説します。目次中秋節(ちゅうしゅうせつ)とは?2021年の中秋節はいつ?伝統行事、中秋の...
国慶日:10月10日(2020年10月9日~11日)
台湾の建国記念日に当たります。清朝に反旗をひるがえした辛玄革命の引き金となる事件が、1911年10月10日に起きたことに由来して、この日を記念した祝日です。
2020年の連休は10月9日から10月11日の3日間となっています。
国慶節@台湾は10月10日:中国との違いを解説、10月は中華圏インバウンドのかきいれ時!
国慶節とは、中国と台湾の祝日です。英語ではNational Dayとも呼ばれ、建国記念日として位置づけられています。同じ名前で呼ばれる祝日ですが中国と台湾では異なる日取りになっています。国慶節は中国では10月1日、台湾では10月10日です。それぞれの地域でのとらえ方にも大きな違いがあります。今回は台湾の国慶節について、中国との違いを交えつつご紹介します。目次台湾の国慶節は10月10日台湾人は国慶節(国慶日)に何をする?台湾の国慶日と中国の国慶節で、日にちが異なるのはなぜ?台湾と中国、インバ...
台湾の三大節句とは?
日本では「七夕」や「端午の節句」などが有名ですが、「節句」とは、元々は中国に由来します。季節の節目になる日のことを表し、伝統行事を行います。
台湾にも複数の「節句」がありますが、その中で特に大切にされている伝統的な節句が「三大節句」です。
「春節」、「端午節」、「中秋節」が台湾の「三大節句」に当たります。それぞれ解説します。
1. 春節
「春節」は中華圏の一年間で最も盛大な節句であり、台湾人にとってとても大切な行事となっています。中華圏における旧暦の正月である「旧正月」で、年によって変わります。1月下旬頃から2月中旬頃の間に当たり、2020年は1月23日から29日になります。
春節と言えば「赤色の飾り」が有名です。中華圏では「赤色」は縁起の良い色とされていますので、春節が訪れると、お店や民家では様々な赤い飾り付けが施されます。
赤い飾り付けには、古くからの風習にある「春聯」という文字と、「福」という縁起のいい文字が飾られます。
今こそ知るべき「春節」旧正月休暇で中国人観光客増
2018年は、日本を訪れる外国人観光客が初めて3000万人を超えました。そのうちの約3割が中国からの観光客です。中国の訪日ビザの緩和により、2019年もさらに多くの中国人観光客が訪れることが期待されています。そんな中国人にとって一年のうちで一番大切な行事が「春節」です。 このページでは、日本人になじみのない春節について、中国人にとってどのような意味を持つのか、またインバウンド対策として何ができるのかを解説します。「春節」という言葉しか知らないという方に向けて、1から丁寧に分かりやすく説明...
2. 端午節
古代中国の戦国時代に存在した、楚の国の政治家であり詩人であった「屈原」という人物が由来となっている節句です。旧暦の5月5日が端午節で、2020年は6月25日となり、6月25日から6月28日が祝日となります。
屈原は旧暦5月5日に川に身を投げて亡くなり、楚の国民はその死をとても悲しんで、屈原の身体が魚に食べられないように、川にちまきを投げ入れたと言われています。これが「端午節」にちまきが食べられるようになった由来です。
「端午節」は「ドラゴンボートレース」も有名です。これも、屈原が由来となっています。汨羅江に身を投げて屈原が亡くなったことを知った楚の人々は、急いで船を出しました。そして、舟を漕ぎ太鼓を鳴らしながら、ちまきを投げて屈原の亡骸を探したと言われています。
3. 中秋節
日本でも旧暦の8月15日は「中秋の名月」と言われお月見で有名ですが、中華圏の台湾でもとても大切にされている節句の一つです。
「中秋節」の満月には、「団らん・円満」という意味があり、家族みんなで集まって一緒に過ごすことが多いです。2020年は10月1日から10月4日となっています。
「中秋節」では、家族みんなで集まってBBQを楽しんだり、「月餅」、「文旦」が好んで食べられます。「月餅」は小麦粉で作った皮の中に餡が詰まったお饅頭で、四角形や六角形の形をした平べったい食べ物です。中身も「餡・木の実・チョコ・肉・カレー」など様々です。
「文旦」は柑橘系の果物で、台湾では「柚子」とも言われています。直径15センチ前後で結構大きくて、太ったひょうたんの様な特徴がある形をしています。
その他の祭日は?
台湾の休日は、三大節句の「春節」、「端午節」、「中秋節」があり、「中華民国開国記念日」、「和平記念日」、「児童節」、「清明節」、「国慶日」が主な休日となっています。
その他にも、「元宵節」、「労働節」の休日があり、「中元節」、「光復節」、「行憲記念日」など休日ではない祭日があります。
元宵節「ランタンフェスティバル」:2020年は2月8日
漢の時代に戦いに勝った皇帝がその勝利を祝って行ったことが元宵節の始まりとされています。のちに道教などの影響を受けながら現在まで続いています。旧暦の1月15日にあたり、2020年は2月8日となります。
「元宵節」には、灯篭に火をともして家の前に飾ります。そして、年初の満月の夜に精霊を見るために灯篭を灯したことを始まりとする、ランタンフェスティバルが台湾の各地で行われます。平渓郷の十分広場で行われる、平渓天燈祭が特に有名です。
中国の風習「元宵節」2020年は2月8日!春節から数えて15日目・幻想的な灯籠・由来や風習・中国以外でのイベントも紹介
中国圏では元宵節には、元宵団子を食べ、ランタンを見物するというのが元宵節の定番と言われています。外に出て、ランタン見物や猜灯謎(灯籠に張ったなぞなぞを解く遊び)、竜灯舞いや獅子舞を見物して盛り上がります。「元宵節」というお祭りを大勢で賑やかに祝うという風習は中国だけに見られるものではありません。地理的、歴史的要因で周辺のアジア諸国にも広まる動きを見せながら発展しています。この記事では、灯籠のあかりが幻想的なランタンフェスティバルや、元宵節の由来や風習についてご紹介します。関連記事日本の端午...
中元節:2020年9月2日
旧暦の7月は霊魂が下界に降りてきてさまよう月であると信じられていて、その7月の真ん中である15日には精霊が一番激しくさまようため、この日を中元と呼んでいます。日本のお盆の由来であると言われています。
下界でさまよう霊魂を慰めるために、家の軒先などにいろいろなお供え物をして、線香をたき精霊を慰めます。
この行事のことを「中元節」といい、伝統のある行事ではありますが、国の定める休日にはなっていません。2020年は9月2日となります。
中元節(お中元)とは?中華圏の伝統行事の歴史や風習を解説
中元節(お中元)とは、中国の伝統行事で日本でいうお盆にあたります。2021年の中元節は8月22日(日)で、2020年は9月2日(水)でした。 多くの訪日中国人が春節などの年中行事の大型連休に合わせて日本を訪れています。 経済発展著しい中国ですが、古くからの伝統を大切にする精神はまだ多くの都市で残っています。こうした伝統行事や文化、風習への理解は、訪日中国人のニーズや好感を抱くモチーフを把握するために、ますます重要になっています。 なかでも「中元節」は中国だけでなく、中華圏(台湾、香...
行憲記念日:12月25日
12月25日はクリスマスですが、台湾では行憲記念日として、中華民国の憲法が施行された日としての祭日になります。
大切な人と過ごす大切な日としてクリスマスを祝いますが、同時に12月25日は、台湾の国父として知られる孫文が造った民主憲法を基として、1947年12月25日に中華民国憲法が施行された憲法記念日として祝されます。
12月25日が近づくと、台湾ではクリスマスのデコレーションが街並みを飾ると同時に、市内のあちらこちらに中華民国の国旗である「青天白日満地紅旗」が掲げられるようになります。当日には記念式典が各地で執り行われ、行憲記念日を国全体で祝います。
台湾で週休二日制が始まる前は祝日でしたが、現在は祭日として式典が行われるものの、休日ではなくなりました。
インバウンド台湾市場攻略、まずは祝日の把握から
台湾では日本とは異なる暦に合わせて、人々は仕事や学校に通っています。台湾人にとって日本は人気の観光地の一つです。距離も近く、歴史的要因から日本文化に馴染みのある台湾人もいるため、気軽に行ける旅行先と考えていたり、心理的に近しさを感じている人も少なくないでしょう。
連休があれば、その期間に日本に旅行しようと計画している台湾人も多くなると考えられます。また冬季であれば、台湾の気候ではなかなか体験できない「雪」を見たいと考える人もいるはずです。さらにリピーターの多いインバウンドの台湾市場では、日本ならではの体験にバリエーションを求めているということも考えられます。
訪日台湾人を呼び込む際には、こうした市場別の傾向に加えて、現地の休日や節目節目のイベントの背景を踏まえたプロモーションが有効となるでしょう。
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