ブラジル人が日本のビザ発給を受けるには?2015年から短期滞在数次ビザ・3つの滞在期間・申請に必要な書類・5つの目的を整理

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現代社会はインターネットが普及し、人の流れがどんどん自由になっています。世界中に友人がいたり、世界中を飛び回って仕事をしていたりということも珍しくなくなってきました。

ブラジルから友人を日本に招きたいということや、ブラジルからビジネスなどで人を招待したいということもあるかもしれません。

2015年6月15日から、ブラジル人を対象に日本に何度も入国できる数次ビザの発給を開始しています。有効期限は最長3年で、毎回最大で30日間滞在できるもので、過去の来日経験や一定の所得を持っていることを条件としています。

この数次ビザの発給開始は、経済成長が続くブラジルからの訪日観光客を増やす狙いや、それによりオリンピック開催時またその前後の観光需要を取り込む狙いがありました。

オリンピックの開催の1年延期が決定した今、新型コロナウイルス収束のタイミングを見極めつつ、収束時にはブラジル人の観光需要を取り込めるような取り組みがインバウンド関連業界には求められています。

今回は、ブラジル人に日本のビザを発給してもらうために必要な書類や手順をご紹介します。



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ビザの基本情報

日本人が海外に旅行に行く際、多くの国ではビザなしで渡航できますが、目的によってはビザが必要な場合もあります。同様に、他国から外国人が日本に入国する際にはビザが必要なことがあります。

ここでは、ビザについて詳しく解説します。

ビザとは

ビザとは、渡航先の国が外国人に対して入国を許可したことを証明する入国許可証です。渡航先の各国駐日大使館や領事館、今回の場合はブラジルにある日本大使館や領事館で発行されます。

発給を申請する際にはパスポートが必要です。なぜなら、パスポート上にスタンプとして押されたりパターンや、ステッカーを貼り付ける形で発行されるからです。

ビザには観光・商用・就労・留学など目的に合わせた種類が存在し、適切なビザを申請しなければ不法滞在になる可能性があります。

ビザの種類は?

現在、日本には27種類の在留資格があり、この中から入国の目的にあったビザを取得しなければなりません。

目的と異なるビザを取得して入国したり、取得したビザと異なる活動を日本国内でした場合は刑事罰や強制退去の対象となる可能性があります。

入管法で定められている27種類の在留資格は大きく分けて4つです。ビジネスや就労を目的とした資格、就学や観光を目的とした資格、法務大臣が定める特定の活動を目的とした資格、日本人の配偶者や永住権を持つことで得られる資格です。

この大まかな区分の中にさらに細かな区分があるため、目的に応じて慎重に選択する必要があります。

ブラジル人が日本に入国する場合ビザは必要?

ここまで大まかな日本のビザ全般について解説してきましたが、ここからは実際にブラジル人が日本に入国する場合に必要なビザについて詳しく解説していきます。

短期滞在ビザ(数次)の発給は2015年から

日本は一部の国と入国目的が観光、商用、通過などで報酬を受けない場合にビザ無しで入国できる協定を結んでいますが、残念ながらブラジルはその対象には入っていません。

しかし、2015年(平成27年)6月15日から、ブラジル人でパスポートを持ってる人に対して短期滞在数次ビザの発給を開始しました。

これは一定の条件をクリアすれば、有効期限が最大3年間で15日または30日の滞在を何度もできるビザになります。

現在、ブラジルは経済発展が著しく、また、過去に多くの日本人がブラジルに渡り、今も多くの日系人がいることから、経済や文化面での交流が盛んです。この二国間の交流をさらに促進するために短期滞在数次ビザの発給が開始されました。

短期滞在ビザは大きく分けて3種類

短期滞在ビザは主に3種類存在します。友人や知人を訪問するもしくは観光目的のもの、親族や姻族を訪問する目的のもの、短期間のビジネスを目的としたものです。

このビザの在留期間は、条件によりますが90日、30日、15日の3種類が定められています。どれもあくまで短期間のもので、賃金を伴う労働をすることはできません。

ブラジル人を日本に招くには

実際にブラジル人が日本を訪れるためには、ビザの取得が必須事項ですが、そのためには日本にいる側の準備も必要となります。

日本側が用意する書類なども含めてご紹介しますが、ビザに関連する情報は国際情勢に左右されて突然変更されることがあります。在ブラジル日本国大使館が出す情報もあわせ確認する必要があります。

短期滞在査証(観光、親族・知人訪問、商談)・通過査証の必要書類

短期滞在の査証は、訪問の目的を明らかにしたうえで申請します。

どの種類の短期滞在査証を申請する場合でも、1~6が必要です。

また乗り継ぎ以外の場合には、「7.入国目的を明らかにする資料」を提出します。

    1. 有効な旅券 (日本国査証が載っている旧旅券を所持している場合は、提出してください)
    2. 査証申請書 1 部(署名欄の署名は、旅券上の署名と同じ署名にして下さい)
    3. 写真1枚(4,5㎝×4,5㎝、最近6ヶ月以内に撮影されたもので、背景は白)
    4. 往復の航空券予約確認書
    5. 申請人の身分証明書の写し(認証済みのもの) 又はオリジナルとその写し
    6. 日本に在留中の経費の支弁能力を明らかにする財政証明写
    7. 入国目的を明らかにするもの

    短期滞在の訪問の目的や詳細は、以下のような資料をもってその必要性を説明します。

    商用:会社からの 派遣状 (訪問先会社名、責任者、住所、電話番号を明記)など

    観光:パンフレット、 旅行日程表など

    親族・知人訪問:日本に住む親族の住民票(外国人の場合は記載事項に省略がないもの)、身元保証書、招聘理由書、収入証明書、旅券の写し(外国人のみ)及び在留カード表裏の写し(外国人のみ)

    会議、各種コンクール・アマチュアスポーツ大会参加等:主催者からの招待状、大会等の内容を明らかにする資料など

    通過:上記1から6までの資料、最終目的訪問国が査証の必要な国の場合はその国の査証

    出典:在ブラジル日本国大使館 短期滞在査証(観光、親族・知人訪問、商談)・通過査証

    日本側の準備

    短期滞在査証を申請するための書類の多くは日本にいる招待者が準備する必要があります。例えば、招待者の住民票や身元保証書、招聘理由書、収入証明書、来日してからの日程表などです。これらの書類に不備がないように作成する必要があります。

    書類を作成した後、国際郵便などでブラジルに送り、ブラジル人本人が在ブラジル日本国大使館などで査証を申請するという手順になります。

    日本側での書類作成が極めて重要かつ大変ということもあり、依頼すると手続き代行してくれる観光ビザのサポート会社なども存在します。

    外国人を日本に招く際は早めの準備を

    実際に在ブラジル日本国大使館で査証の審査にかかる時間は1週間から1か月といわれていますが、その前に日本で住民票などを取得したり各種書類を作成する時間や、日本からブラジルに書類が届くまでの時間なども考慮する必要があります。

    確実に査証を取得してもらい、日本にブラジル人を招くためには月単位での計画的な準備が求められます。もし、ブラジル人を日本に招くことが決まったら、早め早めの準備をするのが良いでしょう。


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    この記事の筆者

    訪日ラボ編集部

    訪日ラボ編集部

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