2021年への延期決定前の東京パラリンピックでは、8月下旬から9月上旬にかけて「東京体育館」で卓球が行われる予定でした。
障害を持つ選手によるスポーツの祭典であるパラリンピックでは、障害の種類や程度で分けられたクラスの中で、メダルの座を争います。また、パラリンピックならではの独自ルールや、多様なプレースタイルも見どころの一つです。
この記事では、パラリンピックの卓球の種目やルール、競技情報、見どころを紹介します。
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パラリンピック卓球について
パラリンピックの卓球では、一般の競技規則をもとにルールが設定されていますが、公平性を保つために独自のルールが設けられています。
また、障害の種類や程度によって、出場クラスを分けることで、各選手が抱えるハンディキャップのバランスを調整しています。
以下では、パラリンピックの卓球の特徴やルールを紹介します。
パラリンピック卓球の概要
パラリンピックの卓球は、一般の競技規則をもとに、障害の種類や程度によって不公平が生じないよう、一部規則を変更しています。
たとえば、パラリンピックのルールでは、車いすを使用する選手のサービスの際、相手コートでバウンドしたボールが、サイドラインを横切ったときにレット(ノーカウント)となります。
基本的なルールは変わらず、相手が返球に失敗すれば1点を獲得し、1ゲームは11点マッチです。パラリンピックでは、3ゲーム先取すると勝利となります。また、卓球台のサイズやネットの高さ、ラケットも、健常者使用品と同じ規格のものが使用されています。
パラリンピック卓球の種目
パラリンピックでは、一部規則の変更のほか、障害の種類や程度によってクラス分けして出場してもらうことで、公平性を保っています。各選手の身体や動作などの条件が異なる中で、競技を行うパラリンピックでは、このクラス分けが必要不可欠です。
障害は、肢体不自由と知的障害の2つに分けられており、前者には車いすと立位が含まれます。肢体不自由の選手は、障害の程度によって、さらに細かく区分されており、車いす選手はクラス1〜5に、立位選手はクラス6〜11に、知的障害選手はクラス11に分類されます。
数字が小さいほど重度の障害を抱えており、試合は各クラスごと、または程度の近い2〜3クラスが混合して行われます。
パラリンピック卓球のルール
パラリンピックの卓球は、一般の競技規則をもとにしていますが、一部ルールが異なります。中でも、代表的な違いを以下にまとめます。
サービス
通常は手のひらを開き、16センチメートル以上垂直方向にトスしなければなりませんが、難しい場合には手のひらを閉じても問題ありません。
車いすの選手がサーブを打つ際、相手コートのサイドラインを横切った場合はやり直します。
ダブルス
それぞれの選手はセンターラインの延長線を超えてはいけません。また、サーブをレシーバーが返球したあとは、必ずしも各選手が交互に打つ必要はありません。
杖の使用
立位の選手は、杖の使用が認められますが、手の一部として判断されるため、杖が卓球台に触れてはなりません。
東京パラリンピック卓球競技情報
東京パラリンピックの卓球の試合は、2021年への延期決定前は、8月下旬から9月初旬の期間に「東京体育館」で催される予定でした(延期後の競技日程は4月上旬現在不明)。また、競技はシングルスの予選・決勝、団体戦の順に行われる予定でした。
2020年3月現在、日本代表選手はまだ内定しておらず、今後の大会の結果に応じて出場可否が決定します。
以下では、パラリンピックの卓球の競技情報を解説します。
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日程・会場
東京パラリンピックの卓球は、2021年への延期決定前は、8月26日(水)〜9月4日(金)にかけて行われる予定でした。各日とも日中と夜間に競技時間が設けられており、間には約2時間ほどの休憩時間があります。
8月26日〜28日はシングルスの予選、29日〜31日はシングルスの決勝および表彰式、9月1日からは団体戦が始まり、3日〜4日には団体戦の決勝および表彰式が予定されていました。
試合会場は、1964年の東京オリンピックでも体操や水球の会場として使用された、渋谷区千駄ヶ谷の「東京体育館」です。JR総武線の「千駄ヶ谷駅」、都営大江戸線の「国立競技場駅」から徒歩でアクセスできる好立地です。
内定選手は未定
パラリンピックの卓球では、国ごとではなく、選手に直接出場権が与えられます。1つの国、地域から出場できる選手の上限は、各種目ごとに3選手までで、男子は11クラス、女子は10クラスが設けられているため、最大で計63人まで出場できます。
日本人選手が出場権を獲得するためには、2019年7月のアジアパラ選手権大会、2020年3月31日時点でのランキング、同年5月の世界予選トーナメントで好成績を残す必要があります。なお、日本は開催国であるため、出場枠を獲得できなかった場合には、男女それぞれ2枠の招待枠が与えられます。
パラリンピック卓球競技の見どころ
パラリンピックの卓球では、選手ごとに異なる多様なプレースタイルや弱点を攻略しあう攻防を楽しめます。また、強豪国の中国には、2連覇中のジンディアン選手や、4大会連続出場中のヤン選手などがおり、今大会での活躍が注目されています。
以下では、パラリンピックの卓球の見どころを紹介します。
多様なプレースタイル
パラリンピックでは、選手たちが障害の種類や程度に応じて、さまざまなプレースタイルを編み出します。義足や杖の使用のほか、ラケットを口にくわえてプレーするなど、それぞれが工夫を凝らしています。
また、障害を感じさせないテクニカルなプレーも魅力です。車いすの選手は、立ち位置の移動が難しいため台の近くでプレーしますが、近距離での激しいラリーや左右への打ち分けなど、随所に技術力の高さが垣間見えます。
相手の弱点を攻略
パラリンピックでは、異なる種類の障害を持つ選手同士の対戦が多く行われます。その中で、選手たちは相手の弱点を突くことで勝利を狙います。たとえば、左足が義足の選手は左への移動が遅れがちです。そのため、相手選手はラリーやスマッシュで執拗に左サイドを狙ってきます。
しかし、これはパラリンピックの世界ではフェアプレーとされています。こうした情け容赦無用の真剣勝負も、パラリンピックの見どころの一つです。
強豪国中国人選手の活躍に注目
パラリンピック卓球の強豪国は中国です。2016年のリオデジャネイロ大会では男女合わせて21個のメダルを獲得しており、そのうち13個は金メダルです。中でも、注目されているのは女子クラス8のジンディアン・マオと、男子クラス10のヤン・ゲです。
ジンディアンは、初出場のロンドン大会で金メダルを獲得すると、リオデジャネイロで連覇を達成しました。ヤンは、2004年のアテネ大会からリオデジャネイロまで4大会連続出場を果たしており、6個の金メダルを獲得しています。
パラリンピック卓球に期待
パラリンピックの卓球は、一般的な競技規則をもとに一部ルールを改変しており、選手たちは障害の種類や程度に応じてクラス分けされます。各試合はクラスごとではなく、障害の程度の近い2~3クラスが合同で行われる点が特徴です。
出場権は、国ごとに決められた人数を選抜するのではなく選手に直接与えられる方式で、日本からはまだ内定選手は出ていません。
2020年3月末時点でのランキングや同年5月の世界予選トーナメントの結果次第で出場できる可能性が残されており、出場権を獲得できなかった場合には開催国枠が与えられます。
自国開催の東京パラリンピックでは、日本人選手の活躍に期待が高まっています。
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