【ポストコロナのインバウンド戦略】「回復準備期」の今こそ、普段手つかずの誘客策に着手を:萩本良秀

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緊急企画『ポストコロナインバウンド戦略』では、コロナ禍において、業界の「中の人」に聞くサバイバル術として最前線に立つ方々に特別寄稿いただきます。今回は元「じゃらん.net」編集長で、メディア運営やDMO、通訳ガイドとしてインバウンドに関ってきた萩本良秀氏に寄稿いただきました。


こんにちは。萩本良秀と申します。

私がこれまで旅行メディア編集や通訳案内士DMOなどインバウンド業界で仕事してきた仲間や各観光地の知り合いと、この非常事態の中、日々どうしているか情報交換する中で、共通した悩みや課題がわかってきました。

今回は、このような状況下で冷静に判断し、今後に向けて今この時、私たちはどのような動きをすべきかと、いうテーマについて書きたいと思います。

4月15日、3月の訪日外国人数は前年比93.0%減の19万4,000人だったと日本政府観光局が発表しました。このような状況下、「集客が激減し、経営や雇用が最大の課題」「いったいいつ感染が収束に向かうのか、今は何をしたら良いかわからない」など、つまり「先が見えない」というのが観光関係者の共通した本音です。

東京オリンピックの開催を前提に今年後は欧米豪向けの施策に予算を付けていたがどうするか?」「今この状況でプロモーションすることに意味があるのか?」、具体的な悩みは各自治体や観光団体、民間企業で異なると思いますが、フェーズを「1. サバイバル期」「2. 回復準備期」「3. 誘客回復期」の3つ整理して考えたいと思います。

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「1. サバイバル期」はかつてない旅行者減、回復は長期戦覚悟で

概況として、訪日旅行客はいつ、どのようなペースで戻ることが期待されるのでしょうか。まずは過去訪れた危機局面と、その後の回復状況をデータで振り返ってみます。

過去の危機局面では、約1年後に訪日旅行者数は回復

金融危機で世界の旅行者がマイナスになった2009年、東日本大震災で訪日旅行者が激減した2011年と、その前後年の訪日外客数の月次推移を見てみると、危機の前年と翌年がほぼ同レベルの推移であることから、1年かけて以前の水準に回復してきました。

出展:日本政府観光局「訪日外客統計」より作成
出展:日本政府観光局「訪日外客統計」より作成

出展:日本政府観光局「訪日外客統計」より作成
出展:日本政府観光局「訪日外客統計」より作成

今回の減少幅は大きく、回復は長期戦となる予測も

一方、3月26日に出された国連世界観光機関(UNWTO)の最新予測によると、2020年の国際旅客数は前年比20~30%減少と、2003年SARSや2009年世界金融危機など過去の減少局面より大幅に落ち込む見立て。

4月3日マッキンゼー&カンパニーは、2020年の航空旅客需要は31~45%減、需要が以前の水準に戻るには1~2年かかるだろうとレポートしています。今回は1年で元に戻るには悲観的な観測で、一層長期戦になる覚悟が必要そうです。

出展:国連世界観光機関(UNWTO)「Impact assessment of the COVID-19 outbreak on international tourism」
出展:国連世界観光機関(UNWTO)「Impact assessment of the COVID-19 outbreak on international tourism」
出展:国連世界観光機関(UNWTO)「Impact assessment of the COVID-19 outbreak on international tourism」
出展:国連世界観光機関(UNWTO)「Impact assessment of the COVID-19 outbreak on international tourism」

サバイバル期の今は、108兆円の緊急経済対策から日本政策金融公庫などの無利子融資、雇用調整助成金、中小企業向けの給付金などの手段をすでに取っている民間事業者も多いと思います。

自治体では、平常時を前提に3月までに決定した今年度予算は、できれば使途をゼロリセットベースで再考し、観光団体では今年度の観光収入減も考慮し縮小した予算を、危機対応から誘客再開に向けて振り分ける判断が望まれます。

「3. 誘客回復期」は、地域>国内>訪日旅行者の順に呼び戻す

4月26日現在、水際対策強化として87の国と地域から日本への入国が拒否の対象(日本からの入国制限措置を取っているのは184の国と地域)となっており、国際的に人の移動が止まっています。

この続きから読める内容

  • 国内の消費を喚起する1兆6,794億円の「Go Toキャンペーン」
  • 日本人の次は訪日客の回復へ、観光庁補正予算は250億円
  • その間「2. 回復準備期」は動きを止めず、新たな誘客手法に着手を
  • 昨年と同じ誘客先活動ができない中、着手できることを決める
  • 今こそ、日頃できていない情報発信&受け入れ整備に着手を
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この記事の筆者

萩本良秀

萩本良秀

地方創生パートナーズネットワーク 事業支援ディレクター。民間企業や関東広域DMOなどインバウンド観光関連事業で、多言語ウェブサイトやInstagramなどSNSを活用したデジタル・マーケティング担当を歴任。全国通訳案内士(英語)として150名以上の外国人旅行者をガイド。観光庁「地域周遊・長期滞在促進のための専門家派遣」など、観光庁や文化庁事業の委員、自治体や観光団体のイベントでの講演、大学ではホスピタリティ科目の講師も務める。

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