沖縄の中心都市「那覇」には、近隣諸国の台湾や韓国・ビザの規制が緩和された中国から、ビーチやショッピングを目的に多くの観光客が訪れています。
観光客増加に伴い英語や中国語、韓国語など多言語対応が求められています。
![▲[那覇メインプレイスでインフォメーションを担当する上原様]:USEN SOUND Lab.編集部撮影 ▲[那覇メインプレイスでインフォメーションを担当する上原様]:USEN SOUND Lab.編集部撮影](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6575/main_naha_1.png?auto=format)
沖縄には、毎年多くの訪日観光客が訪れています。2019年には、 年間約360万人もの訪日外国人観光客が那覇空港を利用し、クルーズ船寄港は260回と全国最多を記録しています。(参考:2019年度訪日クルーズ旅客数及びクルーズ船の寄港回数/国土交通省港湾局産業港湾課)
訪問者増加に比例し沖縄の消費額も増加傾向にあります。宿泊を伴う外国人渡航者数と外国人渡航者全体の消費額について2009年から2017年の年間成長率で沖縄が世界トップに選ばれるなどショッピングを目的とした訪日外国人観光客が急増しています。(参考:Mastercard/2018年世界渡航先ランキング)
株式会社サンエーが運営する那覇メインプレイスは、沖縄旅行を楽しむ多くの訪日外国人観光客が利用する商業施設です。
お客様への注意喚起やお呼び出しを外国語で発信するために、USEN-NEXT GROUPの株式会社 USENが提供する、「USENおもてなしキャスト アナウンスアプリ インフォ」(以下、おもてなしキャスト)を導入しています。
沖縄県最大級の商業施設「那覇メインプレイス」のインフォメーション担当者、株式会社サンエー インフォメーション担当 上原様に、導入経緯や導入後の感想についてインタビューしました。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
那覇メインプレイスとは
那覇メインプレイスは、那覇市内最大級のショッピングセンターとして、2002年10月那覇市北部にオープンしました。
近隣には沖縄県立博物館・美術館や国際通り、DFS Tギャラリア 沖縄など人気の観光施設が並びます。このエリアには、ショッピングやグルメを目的に多くの訪日外国人が来店しています。

導入前の状況と課題
以前より英語を中心に外国語対応は進めてきましたが、中国のビザ緩和やクルーズ船の入港増加などの影響により、現在は中国・韓国からのお客様が中心となっています。これまで外国語対応として小型翻訳機器や対面翻訳サービスなどを導入してきました。
他にも数名の外国語スタッフが案内業務を行うなど、対面の多言語対応は提供していました。
また、館内の放送となると小型翻訳機や対面翻訳サービスは使えないので、外国語スタッフが日本語の放送内容を元に多言語化し放送する形をとっていました。
那覇メインプレイスでは、多言語対応の放送について、外国語スタッフだけを頼りに継続することに課題感を抱いていました。その理由には主に以下の3つがありました。
- 対応するスタッフにより言い回しが違う
- 勤務時間が1日5~7時間のため不在の時間帯がある
- 春節など時期によってはお休みを取る方も多く、こうしたタイミングは海外のお客様が増える時期とも重なっている
おもてなしキャストを選んだ理由
導入のきっかけになったのは、台風の影響による閉店時間変更を外国語で放送できなかったことです。閉店時間が伝わらず、海外のお客様からお問い合わせをいただいたことから、館内アナウンスの多言語化の必要性を強く感じました。
館内アナウンスに関して、以前は何度かお客様から内容の確認や指摘をいただくことがありましたが、「おもてなしキャスト」を導入後は内容確認や指摘を受けることがなくなり安心して使用しています。
インフォメーションに来られる方の約8割が中国の方のため、外国語スタッフは接客を優先しアナウンスは他のスタッフが行えるようになったことも現場で喜ばれる点だと思います。その他には待ち合わせやお子様の呼出し注意喚起などを利用しています。
![▲[おもてなしキャストの導入、操作感についてお話しくださる上原様]:USEN SOUND Lab.編集部撮影 ▲[おもてなしキャストの導入、操作感についてお話しくださる上原様]:USEN SOUND Lab.編集部撮影](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6577/main_naha_2.png?auto=format)
使ってみてよかった点
USENおもてなしキャストを使ってみて、那覇メインプレイスでは特に以下の点に評価が集まりました。
- 選んで再生ボタンを押すだけなので操作がわかりやすい
- 必要な言語だけ放送できるのでアナウンス時間の短縮ができる
- 日本語操作だから、スタッフを選ばず安定したアナウンス放送できる
- 「新型ウイルス」など突発的に必要なアナウンスにも対応できる
- アナウンス前に原稿を確認できるため、誤訳や誤放送の心配がない
- 履歴から再生、使わないアナウンスの非表示など現場に即した機能がある
外国語スタッフが不在でも、お客様の対応ができることがインフォメーション業務の負担軽減につながっています。
追加してほしいフレーズや機能
反対に、追加してほしいフレーズや機能についての要望もあります。
海外の方のお名前は日本語で表すことが難しく、ローマ字でお教えいただくようにするのですが、中国の方はローマ字での入力に不慣れな方も少なくありません。英語や中国語、韓国語で入力できれば、お客様に直接入力していただけるので間違いがなくなると考えています。
他には、階数や車のナンバーは原則2回繰り返して放送します。こうした利用を想定した、特定の箇所を2回再生にできる機能が備われば、よりお客様に案内が伝わりやすくなると思います。
また、現場で自由に入力した内容が放送できるようになると、突発的なアナウンスに際しても利用でき、さらに利用の幅が広がると思います。
![▲[コンパクトだがしっかり役割を果たすおもてなしキャスト]:USEN SOUND Lab.編集部撮影 ▲[コンパクトだがしっかり役割を果たすおもてなしキャスト]:USEN SOUND Lab.編集部撮影](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6578/main_naha_3.png?auto=format)
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
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詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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