緊急企画『ポストコロナのインバウンド戦略』では、コロナ禍において、業界の「中の人」に聞くサバイバル術として最前線に立つ方々に特別寄稿いただきます。
今回はサブカルの街・秋葉原を、Airbnb「オンライン体験」を通じてガイドする 市原佑樹 氏に寄稿いただきました。
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コロナ禍による影響
私は元々は都内・秋葉原エリアを中心に個人ガイドを展開していました。
「日本のオタクが案内するサブカルの街、秋葉原」という特定のコンセプトでターゲットに絞った集客が功を奏し、サービス開始から約1年半で約500名のサブカルファン、いわゆるオタクの人達をガイドしてきました。
![▲[日本のアニメ・ゲーム・漫画が好きな世界中のゲストと、友達の様に振る舞いながら秋葉原を案内しています。]:Airbnbオンライン体験 ▲[日本のアニメ・ゲーム・漫画が好きな世界中のゲストと、友達の様に振る舞いながら秋葉原を案内しています。]:Airbnbオンライン体験](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6579/main_image5.png?auto=format)
主な顧客層はアメリカを中心とした欧米エリア・ヨーロッパからの訪日ゲストでしたが、2月末辺りから集客がパタリと止み始め、4月に入ると利用していたAirbnbで一切の集客ができなくなる事態に陥りました。
「どんな形でも生き抜くぞ」という覚悟でUberEatsの宅配員やアルバイトで生計を建てようとしていた折に、Airbnbでローンチした新サービス「オンライン体験」の存在を知りました。
「家から旅する」という発想への疑念
正直言って私自身、「観光地に実際赴いてこそのツアー体験。それをオンラインで提供できるものなのだろうか?」という疑念がありました。
今までオフラインのツアーを行なってきた中で、自分の語学力や観光スポットについての知識の足りない点があったとしても「観光名所が持つ雰囲気・存在感」がゲストに与えるライブ感は大きく、それにより期待値を超える体験を提供してきた経験が何度もあったからです。
それをオンラインで提供するということはつまり、観光地や文化についての説明責任を自分が全て負うと言っても過言ではありません。実際、体験内容の提出時に行なったAirbnbスタッフとの面接では緊張が先行して「もっと肩の力を抜いていい」と言われた程です笑
実際にオンライン体験を提供しての気づき
そんなオンライン体験ですが、オタク文化をオンラインで届けるという異色性のお陰か、NY TIMESをはじめとした海外メディアから取り上げられることもあったお陰か約1ヶ月で100人以上の予約を頂きました。
![▲[小さくですが「東京のアニメ・サブカル文化について学べる体験もあるよ」と紹介してもらえたことで、最近はNY TIMES経由の集客も増えました。]:筆者スクリーンショット ▲[小さくですが「東京のアニメ・サブカル文化について学べる体験もあるよ」と紹介してもらえたことで、最近はNY TIMES経由の集客も増えました。]:筆者スクリーンショット](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6580/main_image1.png?auto=format)
近頃ではオンライン体験のノウハウ共有をブログやウェビナーで発信する機会も増えてきています。そうして回数を重ねるうちに気づいた点が3点あります。
1. 双方向のコミュニケーション
まず、オンライン体験においてゲストから求められているのは一方的なガイドではなく「双方向的なコミュニケーション」であるという気づきです。
「ガイド」という言葉本来の意味から考えるとやや誤解されがちですが、ことオンライン体験において重要視されるのは「ホストがゲストの気持ちを察し、より快適で楽しい時間を提供すること」だと私は考えます。
従って、私が常に心がけているのは「自分1人が話し過ぎず、可能な限りゲストと一対一の会話のキャッチボールをする」ことです。ゲスト一人ひとりの特徴を理解し、彼らの出身地や好みに興味を示して対等な立場を作り出すことにも専念しています。
![▲[自分1人で話し過ぎない様に、質問のネタ(画像左側)も予め準備してセッションに臨んでいます。]:筆者作成 ▲[自分1人で話し過ぎない様に、質問のネタ(画像左側)も予め準備してセッションに臨んでいます。]:筆者作成](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6598/main_image7_2.png?auto=format)
2. 対話環境・コミュニケーションスキルへの配慮
次に、オンライン体験では対面の会話以上に「対話環境・コミュニケーションスキルへの配慮」が求められるという気づきです。
遠隔でツアーをする以上、ホストとゲストを隔てる距離の間には多くの障害があります。回線速度、システムエラー、通話ツールについてのノウハウ不足など、どれかひとつでも欠けることがあればゲストへ不快感を与える理由になりかねません。そのため通話環境の整備は大前提といえるでしょう。
さらに、オンラインで通話をする際には普段以上に間を取って会話をすることも大切です。上記の障害による返答スピードのズレを意識したテンポで、ゆったりと進行するとベターです。
この続きから読める内容
- 3. 「オンライン体験提供」オフラインツアーにも勝る面も
- オンライン体験は「ファン作り」に適したサービス
- もちろん注意も必要
- 1. 資料で情報を補足
- 2. オンライン体験との相性を考える
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