三社祭は外国人になぜ人気?インバウンド対策事例「多言語対策」「SNS連携」「スマホアプリ」を紹介

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日本のお祭りは、訪日外国人観光客に人気を集める観光資源として注目されています。

お祭りが観光資源として注目される背景には、訪日外国人観光客にとってお祭りが日本の文化を堪能できる絶好の機会であることが挙げられます。

観光資源としてお祭りを上手く活用することができれば、多くの訪日外国人観光客を呼び込むことができ、インバウンド需要の取り込みが期待できます。

海外では、青森の『ねぶた祭り』京都の『祇園祭り』は日本の代表的なお祭りとして多くの人に知られています。しかし、日本にはほかにも多くの魅力的なお祭りが存在します。

この記事では、江戸三大祭りの1つに数えられる東京浅草の『三社祭』を例に挙げ、お祭りにおける訪日外国人観光客の誘致施策とインバウンド対策を紹介します。

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三社祭の概要と日本の祭り人気

『三社祭』は、毎年5月に東京の浅草で行われています。東京の初夏を代表する風物詩である『三社祭』の概要と見所を紹介します。

また近年、日本のお祭りを目的とする訪日外国人観光客が増加傾向にある理由も解説します。

三社祭とは?

正式名称を浅草神社例大祭」と呼ぶ三社祭は、東京の台東区浅草にある浅草神社で行われるお祭りです。江戸風情の残る下町浅草が1年で最も活気づき、熱気のあふれたお祭りになっています。

三社祭は『神田祭り』『山王祭り』に並ぶ江戸三大祭りの1つに数えられており、三社祭の開催期間の3日間に約180万人が浅草周辺に集まります。

三社祭の由来は、浅草神社に祀られている御祭神に関係しています。浅草神社には、土師真仲知(はじのまつち)、檜前浜成(ひのくまはまなり)、武成(たけなり)という3人の神様が祀られています。これらの御祭神が“三社大権現(だいごんげん)”と呼ばれたことが由来とされています。

三社祭の見所

三社祭は、毎年5月第三週の金・土・日曜日に行われていますここでは、一日一つずつ見所を紹介します。

まず、お祭り初日の金曜日に開催される「びんざさら舞」です。この行事は、五穀豊穣を祈願して行われる舞であり、演者が派手な衣装に身を包み、太鼓を叩きながら大行列をなして、浅草の街を歩きます。

お祭り2日目の土曜日には、「町内神輿連合渡御」が行われます。浅草神社を含めた近隣の町内から、100基以上の御神輿が出され、魂のこもった掛け声と共に浅草の街を練り歩きます。その御神輿の数と担ぎ手たちの迫力は、まさに圧巻であり、見所の一つとなっています。

お祭り最終日の日曜日の見所は、「本社神輿各町渡御」です。こちらは、浅草神社に祀られている3基の御神輿が早朝6時から出されます。2日目の町内御神輿よりも、御神輿のサイズが大きく、また浅草寺の御神輿に対する注目度も高いため、こちらもかなりの活気を帯びながら、12時間近く浅草の街を練り歩きます。

日本の祭りは訪日外国人観光客にも人気

近年は日本のお祭りを目的とする訪日外国人観光客は増加傾向にあります。

月間約180万人のユーザーが閲覧している「ジャパンガイド」の「Festival」ページには、海外から注目されている日本のお祭りランキングが紹介されています。

訪日外国人観光客は、日本のお祭りにおいて着物や法被などの服装や、伝統技術を活かした神輿などの装飾に和を感じ、高い関心を持つと考えられます。

三社祭のインバウンド対策

三社祭はジャパンガイドで紹介されている日本のお祭りランキングの中で第5位と、訪日外国人観光客から高い関心と注目を集めていることがわかります。

そんな三社祭が実施しているインバウンド対策を紹介します。

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1996年に設立され、現在、月間約180万人のユーザーが閲覧している「ジャパンガイド」では、アメリカ、オーストラリア、シンガポール、イギリスなどの英語圏からのアクセスが上位を占めています。 今回はジャパンガイドの「Festival」ページで紹介されている16のお祭に関して、国別の人気や、お祭りにまつわる訪日計画中のジャパンガイド・ユーザーからの質問などをみて行きたいと思います。 [cta_toc_upper_banner] 目次 インバウンドで人気の日本のまつりTOP16:...

多言語化とレスポンシブデザイン

まず着手した対策が、Webサイトの多言語対応です。日本語はもちろん、訪日外国人観光客の半数以上の割合を占めるアジア圏に対応するため、中国語簡体字や中国語繁体字、韓国語、そして世界共通語となる英語にも対応しています。

また、スマートフォンでの情報収集が当たり前になってきているため、スマートフォンユーザーが情報を見やすい工夫が求められます。そこで、PC、タブレット、スマートフォンなど、異なる画面サイズの幅を基準にWebサイト表示を柔軟に調整し、見やすく最適に表示する「レスポンシブデザイン」を加え、ニーズに対応しています。

ソーシャルメディア連携

次に着手したことは、Webサイトとソーシャルメディアの連携です。

Facebookに日々投稿する浅草の情報、Webサイトのページとして追加できる仕組みを取り入れました。また、その追加された情報が自動翻訳され、多言語で情報が配信されていく仕組みを構築しました。

その結果、新たに作成された情報がTwitterやGoogle+で配信が可能になり、スピーディーにかつ幅広いチャネルを使用した情報提供ができるようになっています。

スマートフォンアプリ

ほかには、浅草の魅力や観光情報を多言語で配信する「365ASAKUSA」を開発し、リリースしました。

このアプリでは、浅草の魅力をわかりやすく伝えるために、「観」「歩」「楽」「知」の4つのカテゴリーメニューを分ける工夫を採用しました。その結果、アプリは浅草の魅力をそれぞれの角度から見つけることを可能にし、観光中の満足度を高める役割を果たしています。

お祭りに必要なインバウンド対策

ここまで、三社祭の概要とインバウンド対策について紹介しました。

お祭りにはそれぞれに特徴があり、お祭りごとに必要な対策は異なります。しかし、訪日外国人観光客が抱える不満の多くは共通しています。その不満を解決することで、お祭りの集客に直接的な効果が期待できます。

ここでは、多くのお祭りを開催するエリアに必要といえるインバウンド対策について紹介します。

PRに必要な情報発信

日本のお祭りに高い関心を持っている外国人は、日本への渡航前に情報を収集します。その際に、いかにお祭りの開催地に関心を引き寄せ、誘致するかの導線を引く、プロモーション活動が重要になってきます。

具体的には、まず訪日外国人観光客に求められているようなコンテンツの整理をします。訪日外国人観光客が求めているニーズを分析し、そのニーズを満たせるコンテンツは何かを考えます。その際に既存の状態では十分なコンテンツが少ないと判断されれば、作り出していく必要もあるでしょう。

そして、PRするべきコンテンツの整理が出来次第、WEBサイトやSNSなどを活用し、コンテンツを発信します。

公共サービスの充実

実際にお祭りを来ている訪日外国人観光客が不自由なく日本を満喫してもらうためには、公共サービスを充実させることが重要です。

不慣れな土地を訪れる際は、常に情報を収集する必要があります。訪日外国人観光客をサポートするためにも、駅や宿泊施設等に無料のWi-Fiスポットを設けることが必要となるでしょう。

また、日本はまだまだ現金大国ですが、海外ではキャッシュレス化非常に進んでいる国もあります。そのような国の人たちに対応するためにも、キャッシュレス対応の決済システムの充実化も必要といえます。

このように、お祭り前に取り組める対策はあります。事前に想定される課題を解決し、受け入れ体制を整えることで、訪日外国人観光客の高い満足度につなげることができるでしょう。

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交通の整備

お祭りの当日は多くの人が訪れ、交通の混雑が予想されるため、交通需要に対応できる供給対策を考える交通整備の対策が求められます

例えば、バスや電車の本数を臨時的に増やすなどの対策が考えられます。交通の混雑を減らし、祭りが終わった後も楽しく過ごしてもらうことが重要です。

日本の祭り人気を活かして訪日外国人観光客の集客を

訪日外国人の消費傾向がコト消費へとシフトしつつある昨今、お祭りは非常に魅力的なコンテンツの一つといえるでしょう。

さらに、近年は地方に訪れる訪日外国人観光客の数も増加傾向にあります。そのため、お祭りを観光資源の1つとして地方への誘致施策に活かすことも有効です。

今回の記事で取り上げた成功事例を踏まながらも、それぞれのお祭りの魅力は何かを言語化し、PRできるコンテンツとして発信していく主体的な姿勢が重要といえるでしょう。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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