本日6月30日、中国の全国人民代表大会(全人代の常務委員会)は、「香港国家安全維持法案」を全会一致で可決したと複数のメディアによって報じられました。
明日7月1日は香港の主権をイギリスから中国へ返還された23年目の記念日ですが、それに合わせて香港国家安全維持法案の実施は、香港に高度な自治を認める「一国二制度」を完全に形骸化させる恐れがあります。
訪日ラボのメールマガジン登録はこちら>(無料)中国全人代「香港国家安全法」全会一致で可決
中国の国会に相当する全国人民代表大会で、6月30日に「香港国家安全維持法案」が成立したことがわかりました。
「香港国家安全維持法案」は、香港で国の分裂や反政府活動、暴力行動、外国勢力との結託などを国家の安全に危害を与える犯罪とし、同法制で刑事責任を問うことができます。
香港国内では2019年の春から犯罪容疑者の身柄を中国本土引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」に反発するデモが行われており、今回の法案はこの抗議活動を受けて制定されたと考えられています。
「香港国家安全維持法案」の実施によって、これまで香港で認められてきた「一国二制度」が形骸化となり、高度な自治た司法の独立が失われてしまうと懸念されています。
法案可決に反発、また大規模デモか
本日成立した「香港国家安全維持法案」を受け、香港国内だけでなく日本や台湾などでも大きなニュースとなっています。
Twitter上では香港市民と思われるアカウントが、この成立に反発する旨の投稿をしています。

香港特別行政区成立記念日である明日7月1日に、法案成立に対する抗議デモを促す投稿が確認されました。
香港の「一国二制度」とは
1997年、イギリスの植民地であった香港は中国に移譲され、2047年までの50年間は中国と異なる「一国二制度」を実施し、香港における高度な自治と自由を保障します。
しかし、香港政府は親中派で占められ、形となった選挙活動も「一国二制度」を揺ぎたため、「雨傘運動」をはじめとする香港市民による抗議行動が行われています。
「学民の女神」周庭氏も団体脱退へ
「香港国家安全維持法案」が可決された後、香港の民主化を訴求する政治団体「香港衆志(デモシスト)」の中心人物である、黄之鋒(ウォン・ジーフン、英語名ジョシュア・ウォン)氏や「学民の女神」と呼ばれる周庭(アグネス・チョウ)氏が同団体から離脱すると、自身のFacebookやTwitterで表明しました。
理由は明らかにされてないませんが、団体で活動し続けると「香港国家安全維持法案」に違反し、自身やメンバーが逮捕されることを危惧したのではないかと考えられます。

Twitter:周庭氏がデモシスト脱退を表明した投稿(https://twitter.com/chowtingagnes/status/1277827550564069376?ref_src=twsrc%5Etfw)
NHK:香港国家安全維持法案可決 中国全人代常務委 香港メディア
AFPBB News:周庭氏ら香港活動家4人、民主派団体を脱退
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