ピクトグラムは、伝えたい情報や注意事項をシンプルなマークで表現する記号として、非常口やトイレのマークなどのように私たちの日常生活のなかでも頻繁に使用されています。
昨今では、新型コロナウイルスへの店舗や施設における感染拡大防止策の周知や、手洗いうがいなどの注意喚起に使えるとして注目されるようになりました。
今回は、さまざまな団体や企業が作成した新型コロナウイルスに関するピクトグラムの事例や無料で使えるピクトグラムを紹介します。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
無料で使えるオリジナリティあふれるピクトグラム
新型コロナウイルス対策として、手洗いうがいなどのマナー喚起にピクトグラムを使用する例が見受けられるようになりました。
ピクトグラムは言語の壁を超えて、伝えたい情報や注意点を表現できる便利なツールです。ここでは、独自性のあるピクトグラム事例を2つ紹介します。
「新北海道スタイル」と「ラビット・ユキネ」のコラボピクトグラム


北海道が掲げる「新北海道スタイル」について、北海道の応援キャラクター「ラビット・ユキネ」のイラストを用いたピクトグラムが作成されました。
北海道では、新型コロナウイルスの感染流行の長期化を受け、国が提示した「新しい生活様式」を北海道内で実施する「新北海道スタイル」を提唱しています。
事業者と道民が一丸となり、北海道全体の感染リスクを抑制し事業継続やビジネスチャンスなどに繋げていく取り組みです。
今回のピクトグラムは、「新北海道スタイル」を道民向けと事業者向けのそれぞれに発信する内容で2種類が作成されました。
道民向けには、手洗いや咳エチケット、テイクアウトや宅配の利用、ソーシャルディスタンスの確保を促す生活様式の内容を、「ラビット・ユキネ」のイラストとともにピクトグラムにまとめています。
事業者向けには、感染リスクを軽減させるための7つのポイントとして、マスクの着用と手洗い、健康管理、消毒の徹底や、来訪者に向けた咳エチケットと手洗いの呼びかけを促す感染予防の内容でピクトグラムが作成されました。いずれも無料でPDFや画像としてダウンロードできます。
歌舞伎をモチーフにしたオリジナルピクトグラム
![▲[全旅連青年部オリジナルピクトグラム]:旬刊旅行新聞 手洗いやマスク着用について注意喚起するピクトグラムと江戸時代風の絵画](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6996/main_ef5383bad16b369db8dedd8a4c0f6142.png?auto=format)
全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部は6月18日、新型コロナウイルスの感染対策の一環としてオリジナルのピクトグラムを公開しました。旅館やホテルなどの宿泊施設の従業員をはじめ、宿泊客にも安心安全な滞在となるよう、感染予防対策を周知するツールの1つとして作成したとしています。
2種類のピクトグラムが用意され、さまざまな場面で使いやすい「スタンダードバージョン」と、インバウンド客を見据えた「歌舞伎風バージョン」があります。
内容としては、宿泊客に向けた手洗いの奨励やソーシャルディスタンスの確保、検温などについての注意喚起が表されています。今後は、ピクトグラムに説明文を加えたものもリリース予定です。
これらのピクトグラムは無料でダウンロードでき、各施設の用途やコンセプトに合わせて、館内への掲示や各施設の公式サイトでの使用・掲載を勧めています。
シンプルなピクトグラム3選
新型コロナウイルスの感染予防や衛生管理についてのピクトグラムを300種類以上セットにした、Coronavirus Awareness Iconsが発表されました。
手洗いの仕方や衛生上のマナーなどを周知するうえで、さまざまに利用できます。ここでは、その中から3種類抜粋し紹介します。
1. 手洗いの方法を図解したピクトグラム
![▲[Hand Washing]:Iconfinder 手洗いの方法をわかりやすく示したピクトグラム](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6998/main_cfe35fae8ffd423065345237aa475d14.png?auto=format)
「Hand Washing」というピクトグラムは、手洗いの方法をわかりやすく図解した20種類のイラストがセットになっています。アルコール消毒の手順から、ソープを使用した手洗いの順序まで、1つずつ手のアイコンを用いて丁寧に説明しています。
2. コロナ感染にかかわる事例を表したピクトグラム
![▲[Cornavirus]:Iconfinder 新型コロナウイルスにかかわる事例を図解したピクトグラム](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/7000/main_286daf1c099640ece54a7df6a01508c5.png?auto=format)
「Cornavirus」というピクトグラムは、新型コロナウイルスに関するさまざまな事例を、ピクセルアートのようなイラストで図解した36種類のピクトグラムがセットになっています。
感染の疑いがある症状として微熱や高熱、咳、頭痛などを表したものから、手洗いや手指の消毒、動物に触ることを避けるよう促すものなどが、カラフルなイラストで表現されています。
3. 感染予防対策を線のみで表したピクトグラム
![▲[Stop Virus Outline Icon Set]:Iconfinder 感染予防策をシンプルに表したピクトグラム](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/7001/main_6a2c5799be198aad1a40e0bea3faf155.png?auto=format)
「Stop Virus Outline Icon Set」というピクトグラムは、新型コロナウイルスの感染予防策に関する事例を描いたピクトグラムが44種類セットになっています。
シンプルに線のみで描かれている点が特徴で、マスクの表面や目を触らない、握手や集団で集まることは避ける、ソーシャルディスタンスを最低1メートルは確保するなどの注意事項や、手洗いや手指の消毒、掃除、使用済みマスクの処理などの感染を予防するためのマナーについてもわかりやすくイラストで表現されています。
アフターコロナの観光ではコロナ対策のアピールが重要に
アフターコロナの観光では、新型コロナウイルスの感染対策ができているかどうかが旅行先や宿泊施設を選ぶ際の重要な条件となることが考えられます。
その際に、言語の壁を超えて伝えたい情報や注意点が表現されているピクトグラムを活用することで、施設が感染対策をしていることを発信しながら、利用客・宿泊客に対し感染予防の注意喚起が可能となります。
今後のインバウンド需要の回復を見据えても、訪日外国人観光客にも一目で理解しやすいピクトグラムを施設の公式サイトや旅行サイトにて活用し、海外に向けて発信することが重要です。観光地や宿泊施設などの安全性を発信する方法としてはもちろん、手洗いや手指の消毒、マスクの着用などのマナー喚起にも、ピクトグラムを活用することは効果的といえるでしょう。
<参照>
旬刊旅行新聞:新型コロナ対策用ピクトグラム配布 全旅連青年部オリジナル
全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部公式サイト:全旅連青年部施設専用“新型コロナ対策”衛生管理ピクトグラム
北海道庁:新北海道スタイルとラビット・ユキネのコラボについて
Photoshop VIP:新型コロナウイルス感染予防の無料イラストアイコン、ピクトグラム素材200個(SVG・PNG)
Iconfinder:Free icons for coronavirus awareness.
【7/9開催】消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント
2024年、訪日外国人による旅行消費額は過去最高の約8兆1,257億円を記録。 そのうち中国は1.7兆円超(全体の約21%)と圧倒的な1位を占めており、宿泊日数や訪問者数でもトップクラスの存在感を示しています。
これだけ市場が大きく、経済インパクトのある中国インバウンド。 いま多くの企業が「中国向けに本格的な戦略を立てるべきではないか?」と検討を始めています。
しかし中国では、Googleをはじめとする多くのサービスに規制があり、中国現地のSNSや地図サービスを活用するなど、独自のカスタマイズされた対策が必要です。
本セミナーでは、インバウンド戦略の基本を押さえた上で、「中国市場の最新動向」と「具体的な対策」について、わかりやすく解説します。
<本セミナーのポイント>
- インバウンド戦略の基本が学べる!
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詳しくはこちらをご覧ください。
→消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント【7/9開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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