インバウンド集客に役立つ雑誌は?中華圏・英語圏・リピーター向け等、ターゲットに合わせたフリーペーパーを紹介

公開日:2020年07月07日

旅マエ旅ナカで情報集めとしてSNSが主流になりつつありますが、根強く人気があるのが、フリーペーパーです。

訪日外国人向けのフリーペーパーは多数あり、出版社、旅行代理店などから発行され、無料という手軽さから手に取る旅行者も少なくありません。

この記事では、フリーペーパーを用いるメリット、人気のフリーペーパーを紹介します。


旅行者が手に取りやすいフリーペーパー

旅行者が立ち寄りやすい場所に置かれることが多いフリーペーパーは、種類、内容もさまざまで旅行に必要な情報や地図などが掲載されています。

無料公衆無線LAN環境などの整備を進めているものの、まだまだ改善が必要な日本では、インターネットに接続せず情報が得られるフリーペーパーは、利用者へのメリットが多くあると言えます。

フリーペーパーとは?

無料で配布される、小冊子、雑誌、機内誌などを指します。

掲載内容も媒体によって異なり、クーポンがメインのもの、街紹介、ナイトアミューズメント情報などがエリアを絞って掲載されています。

配布場所は日本国内や海外の空港、観光案内所、ホテル、バス、商業施設、学校など、訪日外国人が訪れやすい場所で配布されることが多く、フリーペーパーによっては郵送料のみ自己負担してもらい、自宅や指定先まで届けてくれる媒体もあります。

飛行機やバスの機内誌は全路線に設置される媒体が多いですが、フリーペーパーが対象としている路線のみで配布されるものもあります。

現在は紙面と連動してWeb媒体や公式SNSを作る媒体も多く、紙面とWebを連動して情報を掲載できるパターンも多くなっています。

フリーペーパーを用いるメリット

フリーペーパーは、メインの収入源が広告収入になるため、広告の出し方への柔軟さがメリットとして挙げられます。

クーポンの有無、記事広告、純広告など出稿の選択肢があることが多く、出稿側も内容や予算に合わせて広告の打ち出し方を決められます。

さらに、紹介エリア、配布エリアを絞った地域密着型の媒体もあるため、エリアマーケティングが可能になります。

前述のとおり、Webと紙の両面から旅行者にアピールする媒体も増え、旅マエのリサーチ段階から旅ナカのフリーペーパーとともに巡る状況まで長い期間で情報をアピールできます。

他にも、掲載情報が親和性が高い内容クーポンなど読者の実益につながる情報が紹介されるため、媒体のターゲット属性が分かりやすく、親和性の高い媒体を選ぶことで、発信したい情報がターゲット層により届きやすくなります。

なぜ旅行者はフリーペーパーを手に取るのか

フリーペーパーが旅行者に手に取られる大きな理由として、「無料」ということがあげられます。

無料であればと気軽に手に取り、フライトや、移動時間が多い旅行中にフリーペーパーの情報に接触する機会が多く、情報を得られます。

もう一つ手に取る理由として、エリアやターゲットを明確にして作られているフリーペーパーは、旅行者に有益な情報が多いことがあげられます。

昨今では、SNSやWebでの情報収集も可能で主流になりつつありますが、情報が豊富にあるがゆえに、ピックアップしたした情報が再度見つけられない場合や、Webを使用しての検索が苦手な方も多くいます。

フリーペーパーはターゲットが欲しい情報が集約され、ネット環境が不安定な場合でもすぐに調べることができます。

日本の魅力を世界に発信するフリーペーパー

日本全体の魅力を伝えるフリーペーパーは世界各国で発行されています。

旅マエのリサーチ段階に情報を届けられるため、掲載された内容が日本滞在中の行き先や工程として組み込まれやすいメリットがあります。

11の国および地域に配布

WAttention(和テンション)

訪日外国人に向け、世界11か国(シンガポール、マレーシア、タイ、台湾、香港、フランス、アメリカ、オーストラリア、インドネシア、東京、メキシコ)で購読者数200万人を誇るフリーマガジンです。

日本配布版は英語のみですが、日本以外配布版は発行各地の言語で作成されています。

WAttentionは、居住国と日本国内両方での配布を行い、旅マエから旅ナカまでフォローしている媒体です。

日本配布版「WAttention Tokyo」は年4回、毎号8万部発行されています。都内を中心に、空港、宿泊施設、米軍地基地内やアメリカンクラブなどの海外機関、観光案内書などで約400か所の配布場所を設置しています。

日本以外の地域版では、タイ、台湾、香港などで発行部数、発行回数が多く、富裕層やビジネスエリートなどをターゲットに、各国の特性に合わせ日本に興味がある人々が訪れやすい場所に設置されています。

新型コロナウイルスの影響で、2020年上期は各国での発行休止または延期しています。

日本が好きなリピーター向け

GOOD LUCK TRIP(グッドラックトリップ)

ガイドブック「地球の歩き方」を制作しているダイヤモンド・ビッグ社が発行しています。

東京版以外に、長野、北海道、沖縄など全11タイトルを制作し、発行頻度はタイトルによって異なりますが、発行回数が多い東京版(英語)は年4回、東京・大阪版(簡体字)は年2回発行されています。

日本への関心が高い人や、日本への旅行を申し込んだ人をターゲットに、香港・台湾・タイ・シンガポールなどの日本個人旅行会社などでカウンター設置や手渡し以外に、旅行書類などと同封して送るなどの方法で読者に届けています。

日本での配布場所は空港、観光地に設定されている観光案内書、外国人の利用が多いホテル、商業施設等で配布しています。

新型コロナウイルスの影響で現在は発行を見送りしていますが、2020年9月以降は順次発行される予定です。

中華圏訪日客に強力アプローチ

暢遊日本(ちんゆうにほん)

中華圏訪日旅行客がメイン読者層のフリーマガジンです。年4回、72万部を発行し、うち56万部を中国・台湾・香港で重点的に配布しています。

配布場所は日本では空港や観光地を中心とし、各国では旅行会社やビザ発行期間、Wi-Fiなど通信レンタル会社などに加え、日経カフェや書店、手渡しや郵送でも配布しています。

諸日意欲が高いF1層(女性20~34歳)をターゲットとし、ビジュアルを意識した誌面は、観光地情報以外に、コスメやファッション雑貨、コラムなどの情報も掲載し、読み応えある内容になっています。

マガジンのターゲット層は観光庁による「外国人消費動向調査」の訪日外国人年代データの最多層とマッチしています。

ターゲットとエリア特性をテーマとするフリーペーパー

地域を特定し、ターゲットと特性が明確になったフリーペーパーは、エリアが広いフリーペーパーに比べて発行部数が少ないことがありますが、ニーズと広告がマッチしやすいメリットがあります。

英語圏に向けて京都の情報を提供

Why KYOTO?

京都でタウン情報誌を長年発行している出版社が制作するフリーペーパーです。京都を訪れる観光客をターゲットにした英字フリーペーパーで、年4回、7万部発行しています。ページ数は約60ページと読みごたえがあり、B5サイズのため、旅行中も持ち歩きやすくなっています。

京都の観光情報などに加え、伝統文化や、季節、特有のマナー、指差し会話帳、ATMなど、旅行中に困りやすいポイントをカバーした内容です。

450か所の設置場所を設け、京都タワー、観光案内書、神社仏閣など京都で観光者が多く訪れる場所以外に関西国際空港でも配布されています。

ニセコの「今」を発信

Experience Niseko

ニセコの情報をメインに英語版と日本語版合わせて年に4冊、言語によってコンテンツが異なる雑誌を年に計6万部発行し、ニセコエリアや国内主要都市で配布されています。

長期滞在の欧米人をターゲットに、観光地、飲食、アクティビティの情報に加え、ニセコの町やリゾートを代表する職人や仕掛人などを紹介し、よりニセコの今を感じられる誌面作りが特徴です。美しい写真と多角的な内容が特徴で、旅行後訪日外国人が思い出と一緒に振り替えられるような媒体を目指しています。

Experience Niseko以外にも、不動産情報に特化した雑誌、ニセコひらふ地区の案内マップ、日本語と英語両方を掲載する飲食ガイドなどを発行し、ニセコを訪れる顧客満足度の引き上げに貢献しています。

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地域に密着したインバウンド専門誌

Ichiban KOBE

神戸を中心に姫路や阪神淡路エリアにフォーカスした年2回発行するフリーマガジンです。神戸に来る訪日外国人をターゲットとし、英字と中国語(簡体字)で制作されています。

月間約2万部、250か所以上で配布され、配布場所は観光案内所、神戸ポートタワー、大手チェーン店、姫路城周辺など、神戸港関連や市外または観光地、姫路市街などに設置されています。

さらに、神戸タウンクルーズにて公式ガイドブックとして取り扱われ、訪日外国人への道案内などでも利用し直接手渡しもされています。

地域に密着した情報を掲載し、レストランや観光情報以外にもおもちゃ屋、美容室、バーなどガイドブックでは紹介しきれないような幅広いジャンルの地元店情報やクーポンを掲載しています。

フリーペーパーで旅ナカ客を獲得

WebやSNSでの情報公開が盛んになった今、フリーペーパーでの情報発信はあまり影響力を持たないと考える人もいるでしょう。

しかし、インバウンド向けのフリーペーパーの中には、世界中に設置場所があり旅マエにもリーチできる媒体や、地域やターゲット層を絞り旅ナカ客のニーズを捉える媒体など、さまざまな種類があり、その種類の豊富さや発行部数の多さから見ても効果は期待できると言えるでしょう。

呼び込みたい対象の特性にあったフリーペーパーを選んで、情報発信をすることが重要です。

また、WebやSNSだけでなく、フリーペーパーで情報を発信することで、読者が情報に触れる機会を増やし、情報が届く可能性が高くなります。SNSと合わせて活用することで、SNSから紙面に、また、紙面からSNSと、両方からの流入も期待できます。

多様な年代、性別、国籍のインバウンド客を獲得するためには一つの媒体だけで考えず、複数の媒体で多角的にアプローチをしていく必要があるでしょう。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客のインバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!