ファストトラベルとは、「旅客手続きの自動化プログラム」のことで、旅行者の空港での手続きを円滑にするものです。この施策によって、旅行者の満足度向上や、人件費の削減が期待されます。
本記事ではファストトラベルの概要やメリットについて触れながら、日本や海外での導入の実例について解説します。
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ファストトラベルとは
ファストトラベルとは、IATA(国際航空運送協会)が促進している「旅客手続きの自動化プログラム」を指します。
自動化の対象となるのは、チェックイン、手荷物預入、ドキュメントチェック、搭乗ゲート、再予約とロストバッグの取り扱いの6項目です。
なおこの6項目のうちチェックインと手荷物預入、再予約は必須項目とされています。
IATAは、2020 年までにすべての旅客の80%がこの自動手続きを利用する状態を目指すとしています。
メリット:空港目線
ファストトラベルの空港側におけるメリットは、業務の効率化や高速化を図れることです。
また、最先端のシステムを導入することで、手続きの円滑化が進み、旅客への負担が軽減されるとともに、人件費の削減にもつながります。
手続きを機械で行えるため、台数を増やすだけで、並ばずにより多くの人のチェックイン手続きへ対応することが可能になります。
メリット:利用者目線
旅行者側のメリットとして、チェックインや荷物預入が自動化されることで、待ち時間が短縮されることが挙げられます。
利用者の待ち時間が短縮されれば、空港利用の満足度が向上し、結果として空港側の利益にもなり得るでしょう。
また、機械では対面カウンターよりも多くの言語に対応しやすくなるため、海外からの旅客にとってもスムーズに利用できるようになります。
現在も、全国の空港で多言語対応への取組として、翻訳サービスの活用やスタッフへの多言語対応タブレットの導入などが行われていますが、機械で自国の言語の案内に沿って自分で手続きが出来るようになれば、外国人利用者が感じる負担をより減らすことができるでしょう。
国内における現在・今後のファストトラベル
近年、日本国内の空港において、自動チェックイン機や自動手荷物預け機といったシステムが導入され始めています。
現在は一部の空港でのみ導入されていますが、地方の空港への導入も求められています。
ANAの羽田空港における取組事例
ANAは2015年より、搭乗するまでの流れをよりシンプルかつスムーズにするため、新搭乗スタイル「ANA FAST TRAVEL」の導入を羽田空港国内線第2旅客ターミナルで実施しています。
取り組みの第一弾として、2015年7月に、日本の航空会社では初となる自動手荷物預け機 「ANA Baggage Dropサービス」を導入しました。これは、表示される案内に従って、旅客が自分で手荷物預入を完了できるシステムです。
この自動手荷物預け機では、英語、中国語(繁体・簡体)、韓国語の4ヶ国語での案内にも対応しています。
つづく第二弾として、2015年10月、新自動チェックイン機の運用を開始しました。この新自動チェックイン機では、英語、韓国語、中国語(簡体字、繁体字)の4カ国5言語に対応し、元のチェックイン機よりも画面を大きくしたことで視認性を向上させました。
また、従来はカウンターで行っていた欠航や遅延時などの予約変更や払い戻しも、旅行者がチェックイン機で自分でできるようになりました。
そして第三弾として、子供連れや車いす利用者、介助が必要な人などの出発手続きをサポートする「Special Assistanceカウンター」を設置しました。
チェックイン手続きや手荷物預入の自動化に伴い、それらを自分たちだけで利用するのが難しい旅客へのサポートもきちんと充実させています。
成田空港の取組事例
成田国際空港では、2017年3月より国際線としては日本初となる自動手荷物預け機「CUBD」を導入し、第1旅客ターミナルビル北ウイングにて実証実験を実施しました。
実験の結果、自動手荷物預け機の導入が待ち時間の短縮や混雑緩和につながり、導入効果が大きいことがわかったため、全ターミナルで本格導入されることになりました。
そして、2019年の夏、実際にすべてのターミナルで自動手荷物預け機が導入されました。
これに合わせて、成田空港は、自動チェックイン機と自動手荷物預け機を利用したセルフサービス型の搭乗手続き「Smart Check-in」をスタートさせました。
この続きから読める内容
- 地方空港への拡大
- 海外の空港状況
- オーストラリア・メルボルン空港
- オーストラリア・シドニー空港
- イギリス・ガトウィック空港
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