観光庁「主要旅行業者の取扱状況」2021年3月分を発表|国内旅行部門では昨年から163.3%回復

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

5月21日、観光庁は「主要旅行業者旅行取扱状況速報」2021年3月分のデータを発表しました。

この調査では国内の主要旅行会社の商品取扱額を集計し、「日本人の海外旅行」「外国人の国内旅行」「日本人の国内旅行」の3つのカテゴリーに分けて公表しています。

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、海外旅行、外国人旅行各部門で前年同月と比べ大幅に減少したものの、国内旅行部門では前年同月と比べ大幅に増加したため、総取扱額では前年同月比122.5%になりました。

《注目ポイント》

  1. 3月の総取扱額は1,581億円で前年同月比122.5%
  2. 国内旅行取扱額は1,489億円で前年同月比163.3%/コロナ禍前2019年と比較しても59.1%まで回復
  3. インバウンド旅行取扱額は26億円

関連記事
観光庁「主要旅行業者の取扱状況」令和3年1月分を発表 総取扱額 前年比12.6%、コロナの影響深く


【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】

会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。

ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。

国内旅行業者取扱額ランキング:前年同月比122.5%

2021年3月の主要旅行業者の総取扱額は1,581億円で、前年同月比122.5%となりました。

これは、国内旅行の取り扱いが前年同月と比べて大幅に増加したことが要因だと考えられます。

国内旅行需要の取り込みに成功した会社では前年同月比を超える会社も数多く見受けられました。

順位 旅行会社 取扱額 前年同月比
1位 JTB(9社合計) 908億6,548万円 157.9%
2位

KNT-CTホールディングス(13社合計)

220億8,065万円

164.1%
3位

(株)日本旅行

121億6,949万円 125.7%
4位

(株)ジャルパック

43億2,963万円

85.0%
5位

ANAセールス(株)
(2021年4月よりANA X(株)へ事業承継)

35億3,313万円 73.4%

国内旅行取扱額ランキング:前年同月比163.3%

2021年3月の主要旅行業者の総取扱額は1,489億円で、前年同月比163.3%となりました。

長引くコロナ禍で押さえつけられていた旅行欲が少しずつ解放されていると考えられます。

また、感染拡大前の2019年と比較しても59.1%と6割近くまで回復し、国内旅行が盛んに行われていることが分かります。

順位 旅行会社 取扱額 前年同月比

1位

JTB(9社合計) 857億4,289万円 187.6%
2位

KNT-CTホールディングス(13社合計)

216億9,500万円

246.0%

3位

(株)日本旅行

118億4,734万円

154.4%

4位

ANAセールス(株)
(2021年4月よりANA X(株)へ事業承継)

35億57万円

76.7%
5位

(株)ジェイアール東海ツアーズ

32億6,392万円

191.4%

海外旅行商品の取扱額:前年同月比20.5%

2021年3月の海外旅行商品の総取扱額は65億円で、前年同月比20.5%と厳しい水準が続いています。

依然として各国での入国制限が続いており、ビジネスマン、駐在員に対する緩和措置「ビジネストラック」「レジデンストラック」は2021年1月から停止されています。

また欧米各国ではワクチン接種が進むなか、日本では高齢者に対するワクチン接種が開始されたばかりであり、海外旅行再開には時間がかかると考えられます。

阪急阪神交通社や日本旅行では前年同月比より大幅に回復していることについては、2020年2月25日ごろから海外渡航が制限され始めたため、同年3月において大幅に海外旅行商品が減少したことが考えられます。

順位 旅行会社 取扱額 前年同月比
1位

JTB(9社合計)

27億4,392万円

30.0%
2位

阪急交通社(3社合計)

59億357万円

276.5%

3位

エムオーツーリスト(株)

3億2,243万円

65.5%

4位

(株)日本旅行

3億2,215万円

245.2%

5位

エイチ・アイ・エス(6社合計)

3億652万円

3.0%

関連記事
【入国制限まとめ】5/24更新

インバウンド向け国内旅行商品の取扱額:前年同月比44.4%

2021年3月のインバウンド向け国内旅行商品の総取扱額は26億円で、前年同月比44.4%となりました。

JNTOによると、2021年の3月の訪日外客数は12,300人で前年同月比93.6%減少していますが、取扱額は44.4%に抑えられています。

7月に開催される予定である東京五輪に向け、インバウンド向け国内旅行商品の取扱額が増えるのかどうかが焦点となります。

順位 旅行会社 取扱額 前年同月比
1位

JTB(9社合計)

23億7,866万円

88.8%
2位

KNT-CTホールディングス(13社合計)

1億8,912万円

29.3%
3位

東武トップツアーズ(株)

1,579万円

4.6%

4位

WILLER(株)

814万円

34.8%
5位

エイチ・アイ・エス(6社合計)

562万円

9.9%

長引くコロナ禍、政府の支援活用を

2021年5月24日現在、ワクチン接種対象者は医療従事者、高齢者のみであり、若年層に対してのワクチン接種見通しは立っていません。

また2021年4月25日から主に大都市圏を中心に発出された緊急事態宣言も、感染者数の減少が見られないことから期間が延長されており、宣言対象地域も広がっています。

Go To トラベル事業の再開についても見通しが立っていませんが、内閣官房では2021年5月21日現在、地域観光事業者に対して県内観光の支援、感染防止対策への支援や既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業等を実施しています。

これらの支援を組み合わせることで、柔軟に対応しながらコロナ禍を乗り切ることが必要となるでしょう。

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる

<参照>
観光庁:主要旅行業者の旅行取扱状況速報(令和3年3月分)
内閣官房:新型コロナウイルス感染症に伴う各種支援のご案内

【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。

<本セミナーのポイント>

  • 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
  • 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
  • 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
  • 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける

詳しくはこちらをご覧ください。

宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
特設ページを見てみる

【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに