トリップアドバイザーが6月23日に「2021トラベラーズチョイス ベストオブ・ザ・ベストツアー・アクティビティ」を発表しました。
同社のプレスリリースによると2021年度版のランキングでは、新型コロナウイルスの影響でアウトドアや水辺で行うアクティビティの人気が高まったほか、少人数で催行されるツアーが多く選出されたようです。
今回は、前述したランキングから一部の体験を抜粋して、各部門で1位に選出された体験型ツアーの人気の理由を考察していきます。
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ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
体験型ツアーの需要が伸びたと考えられる原因
国土交通省の「体験型観光コンテンツ市場の外観」によると、海外旅行に期待すること(求める価値)の上位に「現地でしか体験できないこと、本物の体験」「家族や知人に話せるような旅先での面白い体験」が挙げられており、体験型ツアーの人気が伸びていると考えられます。
他にも体験型ツアーの需要が伸びたと考えられる原因として以下が挙げられます。
- アクティビティを五感で体験し地域の人との交流が深まることで、その土地ならではの学びや独自の体験を得られるから。
- コロナ禍で自粛を強いられている事への反動で、身体を動かしたい人が多いから。
- コロナの感染拡大への懸念で、3密を避けた水辺で行うアクティビティだから。
総合1位のジェットスキーツアー(ドバイ)
このツアーは、ペルシャ湾での観光をジェットスキーで体験できるというものです。
視界を遮るものはなくジェットスキーのスリルや疾走感を楽しむことに加え、ブルジュアルアラブやパーム・ジュメイラを眺めることが出来ます。
ドバイで人気となっている「ジェットスキー・ツアー」の口コミを、Tripadvisor公式サイトより抜粋しました。
(※以下、記事中で紹介する口コミは英語の原文を翻訳しています。)
- コロナの感染拡大への懸念で密を避ける行動が重視されている点で、密を避けて水辺で楽しめる。
- ガイドがフレンドリーかつ丁寧で、私が感じる海への怖さを取り除いてくれました。
- 最初から最後まで非常にプロで丁寧なフレンドリーなスタッフがいました。
- ガイドは皆の写真を撮るというとてもいい仕事をしていて、我々を撮ったときに写真を望んだ誰にでも全ての写真をAirDropしてくれました。
- ガイドチームは全員友好的かつ親切で、私のような初心者のジェットスキーヤーを助けました。
スリルあるジェットスキーを初めて体験する観光客が多く、それらの不安を取り除いてくれるガイドの対応と丁寧な接客が口コミでは多く評価されていました。
ラグジュアリーツアー部門1位のアンコール、滝、水上村、バンテアイスレイ寺院の3日間の発見

このツアーは、アンコールワットをはじめプノンバケンでの夕日鑑賞やトンレ・サップ湖、バンテアイスレイやバイヨンの寺院跡を巡り、カンボジアの歴史的建造物を幅広く観光するものです。
カンボジアで人気となっている「アンコール、滝、水上村、バンテアイスレイ寺院の3日間の発見」の口コミを、Tripadvisor公式サイトより抜粋したものを紹介します。
- 彼(ガイド)は非常に我慢強く、またユニークな写真スポットを知っていて最高の写真を撮るといつも申し出てくれました。
- ドライバーは丁寧で礼儀正しく提供された車には、多くの水と冷たいタオルが用意されていました。また、素敵なレストランを提案とカンボジアの文化と歴史を私たちに共有してくれました。
- 私たちのグループには子供がいますが、ガイドは私たちの要求に応える為にとても忍耐強く柔軟に対応してくれました。
- オーナーのラクサ氏は旅程の計画に非常に役立ち、彼は私たちの質問に詳細に迅速さをもって答えてくれました。
- ガイドのコミュニケーション能力は格別で、全ての質問に満足のいく回答が得られた。
- カンボジアの文化に熱心なガイドは、寺院、宗教、農業、地元の人々に関する多くの知識が豊富なためツアーを有意義なものにしてくれました。
カンボジアの歴史や観光地についての知識が豊富なガイドによる、観光客からの熱心な質問に対する答えや対応が口コミでは多く評価を受けていました。
また外務省の公式HPによると、カンボジア(プノンペン)は熱帯性モンスーン気候に属しているが故に、ガイドによる暑さ対策のおもてなしも高く評価されていました。
サイクリング部門1位のレッドロックキャニオンの自転車ツアー

このツアーはレッドロックのキャニオンの周辺を、E-bike(電動自転車)で22マイル(35.4㎞)走るというものです。
アメリカで人気となっている「レッドロックキャニオンサイクリングツアー」の口コミを、Tripadvisor公式サイトより抜粋しました。
- 皆初めてのE-bikeで、ガイドらは素晴らしいアドバイスでとてもフレンドリーでした。
- 私はウェブサイト上のチャットでガイドと連絡をとり、彼女は全ての質問を解決しました。彼女が全ての質問に辛抱強く答えたことは非常に私の役に立ちました。
- ツアー中寒かったのですが彼はコートと手袋をいくつか提供し、私が持っていないのをを見て彼自身のサングラスを貸してくれました。
- このツアー運営は家族経営で、サービス思考が非常に高いです。
レンタル用品並びにE-bikeの質が良く、完璧な装備と一流のスタッフによるレクチャーでツアーを楽しめたと大きく評価を受けていました。
またツアー運営会社の家族経営によるフレンドリーな対応と自転車に乗れればこのツアーを誰でも楽しめることも大きな要因だったようです。
世界1位の要因は「人」にかかっている
そのほかの各部門で1位に選出されたツアーの口コミについても、ガイドの人柄やホスピタリティ精神に関して高い評価が多くありました。
各部門1位のツアーの口コミを参照にすると観光客が有意義で心の充足感を得たツアーには、ガイドの対応やホスピタリティ精神など「人」に占める割合が大きいことがわかりました。
体験内容に注目しがちなツアーの評価ですが、ガイドがいかに観光客を各体験に没入させて、満足のいく接客をするかどうかが人気のカギになったと考えられます。
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<参照>
トリップアドバイザー:プレスリリース
国土交通省:体験型観光コンテンツ市場の概観
外務省:世界の医療事情(カンボジア)
【7/9開催】消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント
2024年、訪日外国人による旅行消費額は過去最高の約8兆1,257億円を記録。 そのうち中国は1.7兆円超(全体の約21%)と圧倒的な1位を占めており、宿泊日数や訪問者数でもトップクラスの存在感を示しています。
これだけ市場が大きく、経済インパクトのある中国インバウンド。 いま多くの企業が「中国向けに本格的な戦略を立てるべきではないか?」と検討を始めています。
しかし中国では、Googleをはじめとする多くのサービスに規制があり、中国現地のSNSや地図サービスを活用するなど、独自のカスタマイズされた対策が必要です。
本セミナーでは、インバウンド戦略の基本を押さえた上で、「中国市場の最新動向」と「具体的な対策」について、わかりやすく解説します。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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