韓国の物流の特徴 主な運送手段と輸出入される物品、問題点は

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隣国である韓国は、航空や海運のほか、鉄道による陸上運送での貨物輸送を主に行っています。

主な貿易相手国は中国であり、輸出入共に貿易額はトップとなっています。

ここでは、韓国の物流において主な輸出入品やその貿易相手国を紹介し、そこから分かる韓国の物流に関する特徴や問題点について紹介していきます。


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韓国の主な輸出品|国内産業や対外的なニーズ

韓国で盛んに行われている産業は何なのか、海外に対してどのような製品を売り込んでいるのかについて紹介していきます。

輸出品の特徴や産業の偏りを分析することで、韓国国内の物流の様子を浮き彫りにすることができます。

韓国の高い販売シェアを誇る製品

朝鮮半島の南側に位置する韓国は海に面しており、水運の面で優れています。

船舶市場でも高いシェアを獲得していた時期があり、主に造船会社である現代重工やサムスン重工、大宇造船がその役割を担ってきました。

また半導体や家電・情報通信製品における大きなシェアも獲得しており、DRAM(コンピューターに用いられる半導体メモリの一種)では世界シェアの約半数近くを占めています。

半導体技術向上を目指したヘッドハンティングも行っており、サムスン電子などでは韓国政府の支援のもと、日本からもリストラされた優秀な技術者を雇用していた背景があります。

いっぽうで国土があまり広くない分、農作物の輸出品は少なく、やはり全体的に工業品の輸出品が多いことが分かります。

韓国の主な輸出相手国

韓国の主な輸出相手国は、トップ5が上位から中国(25.1%)、アメリカ(12.2%)、ベトナム(8.2%)、香港(6.9%)、日本(4.7%)となっています。

主な輸出品は前述の半導体、船舶、無線通信機器、電子機器、コンピューター以外にも、自動車や自動車部品の生産・輸出を行っています。

2020年の貿易輸出額は、中国アメリカドイツ、オランダ、日本、香港に次ぎ世界7位となっています。

2018年の約6,048億USドルを最大として、やや落ち込んでいる傾向はあるものの、2009年の約3,635億USドルから凄まじい成長を遂げています。

韓国の主な輸入品|国内産業を助ける輸入

韓国では、国内でさかんに行われている重軽工業を支える原料となる化石燃料などを国外から輸入しています。

また国内では韓国産の工業品のみが出回るわけではなく、先進諸外国製の製品も多く輸入されています。

ここでは、韓国の主な輸入品と輸入相手となる国について紹介します。

韓国の主な輸入品から見る国内産業との関わり

韓国の主な輸入品は原油、天然ガス、石炭などの化石燃料や鉄鋼などの工業製品の原料や、石油製品、半導体、コンピューター、無線通信機器、自動車、ファインケミカル、繊維製品などの工業製品です。

韓国の対外輸出は増加する一方で、日本からの部品輸入や特許使用料も増加しており、対日貿易では赤字が続いています。

半導体産業の素材・部品の面で日本に依存している傾向がうかがわれ、現在は素材、部品、装置の国産化、管理を目指しているとみられます。

韓国の主な輸入相手国

韓国の主な輸入相手国のトップ5は、上位から中国(20.5%)、日本(11.5%)、アメリカ(10.5%)、ドイツ(4.2%)、サウジアラビア(4.1%)となっています。

前述の通り、韓国はこれらの国から多くの工業における原料を輸入しつつ、工業製品を輸入しています。

2020年の貿易輸入額は、アメリカ中国ドイツ、日本、イギリス、オランダ、フランス香港に次ぐ世界9位となっています。

2017年の約952億USドルを最大として、貿易収支はしばらく上昇していましたが、ここ3年間は落ち込んでいる傾向にあります。

韓国の運送、輸出入の特徴

韓国は、国土が海に面していることを活かした大規模な港の設置と、国土の小ささに比べ国内線が発達していることによる空の交通の良さから、どちらも利用した運送が盛んとなっています。

ここでは、韓国の運送についての特徴と変化について紹介します。

外国貿易で重要な港

韓国の港湾は、港湾法により、外国貿易貨物を取り扱う「貿易港」と、内国貨物を取り扱う「沿岸港」に区分されています。

さらにその貿易港は、中央政府直轄の「国家管理貿易港」と、地方政府管轄の「地方管理貿易港」の2つに分かれています。

このうち外国貿易において重要なのが「国家管理貿易港」の14港で、特に国土の南方部に集中し、大きな役割を担っています。

韓国の航空運送の変化

韓国では国内に9か所の空港があり、特に金浦国際空港は国内線を中心とした路線を有しており、日本の空港との国際路線もあります。

ソウルから済州間の路線は世界でも有数の輸送量であり、近年開業した韓国高速鉄道により輸送量は多少減ったものの、いまだ空の輸送量は多くなっています。

また新型コロナウイルスの感染が広がった2020年の韓国の航空運送での輸出は、半導体など軽量で高付加価値な製品の輸出が増加したことなどにより、前年度の11.4%増加し、航空運送の比率は過去最高を記録しました。

いっぽう海上運送での輸出は、コロナ禍の影響による運賃の高騰や、空きコンテナ不足などを受け、13.0%減少しました。

韓国の物流の様子から考えられる今後の展望

韓国の主な輸出入品や、貿易において関係が深い国について見てみると、韓国は国内のみでの重軽工業の成立が難しく、他国からの輸入により成り立っている側面があることが分かります。

いっぽうで工業製品の生産に必要な部品などの国産化にも努めており、豊富な運送手段を活かして、今後の経済発展への期待が高まっています。

現状では、いまだ数ある先進国に貿易収支などで上回ることはないものの、ここ10年ほどの成長からは、いずれ飛躍的にさまざまな市場に食い込んでくる可能性が高いと考えることもできます。

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<参照>

JETRO:韓国

JFTC:韓国(大韓民国)

日本港運協会:北東アジアのハブ港としての韓国港湾(現状と発展に関する調査)

JETRO:新型コロナ禍で2020年の韓国の輸出、航空運送の比率が過去最高に

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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