「インバウンド実務主任者認定試験」は、「インバウンド」に関する知識が十分に備わっていることを証明するための資格です。
「インバウンド」は「訪日外国人」、「訪日外国人の旅行」といった意味で使われており、この試験では「インバウンド」への包括的な知識が問われます。
試験公式ページに受験推奨者が掲載されており、旅行業界のみならず、インバウンド旅行客をターゲットとしている様々な業界の人が受験を推奨されています。
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会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
「インバウンド実務主任者認定試験」の内容、合格率や難易度は
「インバウンド実務主任者認定試験」では、インバウンドの基礎や現状、消費傾向やインバウンドビジネスについてなど様々な角度からインバウンドについての知識を問われます。
その試験内容や合格率、難易度について解説します。
「インバウンド実務主任者認定試験」の問題構成と試験概要
「インバウンド実務主任者認定試験」は、以下の問題構成が組まれています。
- 第1課題 観光総論
- 第2課題 インバウンド総論
- 第3課題 インバウンドの現状と動向
- 第4課題 インバウンドと消費
- 第5課題 インバウンドとビジネス
- 第6課題 インバウンドとニューツーリズム
- 第7課題 訪日外国人の理解
- 第8課題 訪日外国人への対応
- 第9課題 インバウンドの集客
- 第10課題 インバウンドとテーマ別観光まちづくり
- 第11課題 テーマ別選択問題
1. インバウンドに関する法律
2. インバウンドに関する時事問題
3. インバウンドのウェブプロモーション
4. 英語
5. 中国語(簡体字)
6. 韓国語
※1~6から1つを選択して、その中の3問を回答する
問題数は全部で87問で、課題1〜10が84問(各1点)、課題11は選択問題となっており、3問(各2点)出題されます。
また「外国語検定所得者加点制度」というものがあり、以下の各言語における所定の外国語資格を取得していれば、加点申請を行うことで総合点に6点が加算されます。
- 英語 TOEIC L&R600点以上、TOEFL(iBT)62点以上、英検2級以上、国際連合公用語英語検定試験B級以上
- 中国語 中国語検定3級以上、HSK3級以上
- 韓国語 ハングル能力検定試験 3級以上、TOPIK3級以上
- ドイツ語 ドイツ語技能検定 2級以上
- フランス語 実用フランス語技能検定試験 準2級以上
- スペイン語 スペイン語技能検定 4級以上、DELE B1以上
- イタリア語 実用イタリア語検定試験 3級以上
- ロシア語 ロシア語能力検定試験 2級以上
- タイ語 実用タイ語検定試験 準2級以上
- インドネシア語 インドネシア語技能検定試験 B級以上
なお加点申請には、対象試験の合格、得点を証明できる書類(合格証書・認定証・合格証明書などの写し)の事前の提出が必要となります。
試験は年2回行われ、2022年は令和4年5月15日(日)、令和4年11月27日(日)の開催予定となっています。
開催地域は2回とも札幌・仙台・東京・横浜・埼玉・千葉・名古屋・津・大阪・福岡・オンライン受験となっています。
試験問題の内容は
認定試験の公式サイトには、試験問題の具体的な内容の一例が取り上げられています。
まず第1課題の観光総論では、観光全体の中でインバウンドを理解していることが求められるため、「観光の定義、目的」や「観光の効果」、「観光に関わる法律」から「観光の歴史」について問われます。
第2課題からはインバウンドについての問いが続き、第6課題ではニューツーリズムに関することが問われるため、近年の旅行トレンドのサーチ、ツーリズムへの理解も重要となります。
さらに第7課題では、主なインバウンド旅行客の出身国ごとの特性や行動の特徴などへの理解が求められます。
確実に合格するためには、試験の具体的な内容を確認して対策を進めることが重要となります。
「インバウンド実務主任者認定試験」の合格率や難易度
「インバウンド実務主任者認定試験」の合格率は公開されていませんが、問題はやさしめだと言われています。
インバウンドの知識がすでにある場合、合格する可能性は高いでしょう。
試験の公式ページにサンプル問題が掲載されているため、試しに解いてテストの難易度を確かめてみると良いでしょう。
なお合格ラインは、上記87問90点中80%以上(72点以上)が合格ラインとなっています。
「インバウンド実務主任者認定試験」の勉強法
前述の通り、試験の問題はやや易しめだとされていますが、インバウンドの知識が少ない人は対策が必要です。
試験の勉強方法や対策について解説します。
試験公式ページで行える対策
試験公式ページでは、インバウンド実務主任者認定試験のサンプル問題40問、サンプル外国語問題各5問が公開されています。
また「インバウンド実務主任者認定試験」の運営を行う全日本情報学習振興協会サイト上からダウンロードできる、インバウンド学習リンク集も公開されています。
さらに省庁が公表しているインバウンド関連のデータや、全日本情報学習振興協会発行「インバウンド実務主任者認定試験 公式テキスト」の中からインバウンドの理解に役立つ図表と解説も掲載されています。
試験の対策にはもちろん、インバウンドについての学習にも役立つリンク集となっています。
協会主催のオンライン講座も
全日本情報学習振興協会が運営しているオンライン講座を受講しての対策も可能です。
SMARTビデオ動画(4時間25分)、SMARTビデオ答練(3時間40分)、WEB模擬試験(約2時間)という内容で、インバウンド実務主任者認定試験の公式テキストが付いています。
ビデオ動画では、基礎から合格レベルまでインバウンドの重要点が解説されています。
参考書籍での勉強法
試験公式ページでは、学習を進める上での参考書籍がまとめられています。
協会発行の「【新版】インバウンド実務主任者認定試験 公式テキスト」は、新課題である「アフターコロナのインバウンド」に対応しています。
過去問2回分が掲載されている「インバウンド実務主任者認定試験 実物形式問題集 Vol.1」は、知識をつけた上で問題を解くときに有用となるでしょう。
公式サイトには3冊の推薦書籍も掲載されており、日本政府観光局の訪日旅行誘致ハンドブックと観光白書も推薦資料集として紹介されています。
参考書籍を活用して勉強するならば、公式ページにまとまっている書籍を読み込んで学習を進めるのが効果的です。
また日々のインバウンド関連のニュースを追うことも重要となります。
試験を受けるメリット
ここまでは、試験の内容や勉強方法などの試験概要について紹介してきました。
ここからは「インバウンド実務主任者認定試験」に合格するメリットを紹介します。
インバウンドへの理解が深まる
「インバウンド実務主任者認定」の勉強を行うことで、インバウンドへの理解を深めることができます。
試験では観光の基礎からインバウンドビジネス、インバウンド観光客の特性など包括的な知識が問われるため、資格を取得する上で身につく知識も多くなります。
今後インバウンド業界で働きたいという人や、今後インバウンド対策を行いたいという企業関係者にはおすすめの試験です。
関連記事:インバウンド実務主任認定試験とは?どんな資格?合格率・難易度・勉強法・3つのメリットを解説
今後のキャリアに役立つ 新規ビジネス立ち上げも
試験に合格することで、企業での研修講師やインストラクターになることができます。
インバウンドの需要が高まっている現在、企業で新たなインバウンドビジネスを始める際にインストラクターなどとして活躍できる可能性があります。
学生の場合は就活や面接でアピールすることができ、インバウンドを通して社会を見通す力もつきます。
さらにインバウンド新規事業の立ち上げにも役立ち、旅行業界のみでなくインバウンドに関わる様々な業種でこの資格が有利に作用するでしょう。
資格合格で新たなインバウンド対策を
「インバウンド実務主任者認定試験」に合格することで、今後のインバウンドの傾向やトレンドを掴むことができます。
今からできる対策を行い、アフターコロナでの新たなインバウンド需要の分析や、今後のトレンドに沿った対策を行うことがインバウンド誘致に効果的です。
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<参照>
一般財団法人全日本情報学習振興協会:インバウンド実務主任者認定試験
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
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→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
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この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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