2022年5月5日、岸田首相はロンドンの金融街シティーでの講演で、6月以降の外国人観光客受入れについて表明しました。
株式会社IGLOOOは6月21日、日本政府によるこの観光客受け入れ報道後の訪日旅行の検索・予約数に関する調査・分析を公表しました。
5月5日の報道後1週間で日本への旅行検索・予約数は同年3月初旬に比べ最大54%上昇し、ファミリー層では検索数は最大98%、予約数は最大43%上昇していることが明らかになりました。
訪日旅行への期待が高まっていることがうかがえます。
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岸田首相の外国人受入れ表明後、訪日旅行検索・予約数が最大54%増加
欧米豪・中東市場に特化したインバウンドプロモーション、マーケティングエージェンシーである株式会社IGLOOOは、インバウンド受け入れ報道後の訪日旅行検索・予約数に関する調査・分析を発表しました。
この分析は、欧米豪向け訪日観光メディア「VOYAPON(ヴォやポン)」の読者に対する訪日旅行への意識調査と、同社が業務提携するADARA Inc.とADRAが保有する世界各国の提携パートナーから得た独自のフライト・宿泊検索および予約データを基にしたものです。
水際対策緩和報道後、訪日旅行検索・予約数が最大54%増加
2022年3月以降、段階的に水際対策の緩和が発表されてから、訪日旅行購買における検索・予約は増加傾向にありました。
特に5月5日の岸田首相による6月以降の外国人観光客受入れ表明が報道されてからは大幅に増加し、発表後1週間で、同年3月1日対比で最大54%に増加しています。

4~5月の同時期検索・予約数はコロナ禍以前の水準までは戻っていないものの、2021年と比較すると45%増まで回復していることが分かります。

ファミリー層の予約数が43%増、訪日旅行検索数は最大98%上昇
検索数はレジャーとビジネスいずれの目的でも増加しており、特にファミリー層は、同年3月初旬対比で最大98%まで推移し、予約数も平均43%と上昇しています。

ビジネス層においても、5月18日に入国検査免除の検討について発表されてから、予約率が平均90%と大幅に増加しています。

2022年夏以降は訪日観光客の増加に期待
2022年1~3月期と比較すると、直近4~5月期では、1〜3ヶ月先の夏季シーズンをターゲットとした訪日旅行検索が増加しています。

またレジャー目的では訪日検討ユーザーの約半数が直近2か月以内、ビジネス目的では約半数以上が、直近1ヶ月以内の訪日を検討している傾向が見られます。

なお年1月1日対比のデータからは、訪日旅行の検索・予約数が確実に上昇傾向にあることが分かります。

コロナ禍前の2020年以前までは及ばないものの、2021年と比較すると、検索予約行動は2022年1~3月で平均27%、2022年4~5月で平均45%増加と、回復傾向にあることが分かります。

現地の声「早く日本に行きたい」「日本政府の管理下に置かれることは懸念も」
北米・ヨーロッパ圏の訪日観光WEBメディア「VOYAPON」読者を対象として、2022年6月14日~6月17日に実施されたインターネット調査では、以下のような声が寄せられました。
「これはとても良いニュースで、私は2年以上待ちました。対策については世界のほかの国でも同じようなことは行われていなかったので少し戸惑いましたが、私はできるだけ早く日本に行きたいです。最初は日本政府の管理下に置かれることが少し懸念点です。」(ヨーロッパ圏在住、40代男性)
「少なくとも2ヶ月は滞在し、多くの興味深い場所、特に温泉のある場所を訪れたいと思います。庭園や陶芸、美術や織物、そしてもちろん日本料理にも興味があります。」(スペイン在住、60代女性)
「2020年の3月にパートナーと訪れたのですが、ちょうどイギリスで最初のロックダウンが起きた時期で、悲しいことに、予定していた3週間の旅行を短くしなければなりませんでした。それ以来、また日本へ行きたいとずっと思っていました。ようやくCOVID-19に対する心配も緩和され、日本へ行けるようになったこと、とても嬉しくて興奮しています。」(イギリス在住、20代女性)
「日本には長い間ずっと行ってみたかったので、国境が再開されるのは嬉しいことです。しかしこの再開は、特定のツアーの団体旅行だけに限られるため、今行っても、日本の美しさに触れる機会が制限されてしまうのではないかと心配です。」(ヨーロッパ圏在住、30代女性)
現地の欧米人からは、日本旅行を再開できることへの喜びの声が多く寄せられており、「2年以上待ったのでできるだけ早く行きたい」、「少なくとも2か月は滞在し興味のあるものを見て・体験したい」といった声が上がっています。
今後ますます、訪日旅行を検索・予約する外国人は増えていくと期待されます。
いっぽう日本政府が添乗員付きツアー限定での受け入れを表明していることから、「団体旅行のツアーだと自由に旅行を楽しむことができない」「個人旅行客を受け入れてほしい」といった声も聞かれました。
インバウンド再開への第一歩、個人旅行解禁後の本格的な再開へ期待
日本政府による外国人観光客受入れ報道は、インバウンド再開への第一歩であり、訪日旅行の検索・予約数は確実に増加しています。
2022年に入ってから世界各国では水際対策緩和措置が進んでおり、観光目的での国際往来再開が報道されると、世界各国での海外旅行検索数がすぐに反応する傾向が見られています。
今後は個人旅行者の入国解禁後の本格的な再開が期待されます。
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株式会社IGLOOO:インバウンド受け入れ再開報道後、報道前と比べ訪日旅行の検索・予約数が最大約54%増加!
【2023年インバウンド最新動向を予測】国・地域別デジタルマーケティング戦略
2022年10月からついに入国者数の上限撤廃、短期滞在者のビザ免除等が実施され、訪日観光が本格的に再開されました。
未だ"完全回復"には至っていないものの、観光地によってはすでに多くの訪日外国人観光客が訪れているところもあり、「インバウンド対策」への関心が急速に高まっています。
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