ANAグループは、7月7日に実施した定例社長会見で、グループの業績や今後の見通しについて説明しました。
グループの業績は順調で、年度利益計画の前提を上回る見通しで、国際線の旅客事業も第1四半期は計画を上回り、7〜8月も上振れが予想されます。
いっぽう訪日外国人からの日本の入国制限緩和を求める声は多く、芝田社長は政府に対し「ぜひ入国規制をG7と同じレベルまでに緩和していただきたい」との要望を強調しました。
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ANA、定例社長会見で業績と見通しを報告
ANAグループが7月7日に実施した定例社長会見には、ANAホールディングス 代表取締役社長の芝田浩二氏と、ANA 代表取締役社長の井上慎一氏、ピーチ(Peach Aviation)代表取締役 CEOの森健明氏の3名が登壇しました。
まず芝田社長は、コロナ禍にありつつもグループの業績は順調で、年度利益計画の前提を上回る見通しだと説明しました。
7月度には黒字を達成し、今年度も黒字を達成していくとしています。
国内線旅客事業:7〜8月はコロナ前の9割まで回復
国内線の旅客事業においては、第1四半期はほぼ計画並みで推移しており、ANAとピーチを合わせると、7~8月はコロナ前と比較し旅客数は9割まで回復しています。
特に7月16日~18日の「海の日」の3連休は、コロナ前の同水準まで回復しているとしています。
さらに運航を休止していた大型機ボーイング 777型機も順次運航を再開しているほか、政府が検討中の「観光需要喚起策」が実施されれば、さらなる上振れが期待できるということです。
国際線旅客事業:7〜8月は計画上振れ予想「入国規制の緩和を」
国際線の旅客事業も、第1四半期は計画を上回り、7~8月も上振れる予想となっています。
いっぽう海外からの旅行客からは、「団体ツアーだけではなく、個人旅行もしたい」「ビザの取得が煩雑」といった声が多く集まっています。
訪日客は現在、ツアー客しか許可されていないほか、入国にはビザが必要なため本人が領事館まで出向かなくてはならず、水際対策が訪日需要拡大の足かせとなっています。
芝田社長は政府に対し「ぜひ入国規制をG7と同じレベルまでに緩和していただきたい」と引き続き要望する姿勢を示しました。
貨物事業:国際線中心に需要堅調
コロナ禍で不調が続く旅客事業とは対照的に、貨物事業は好調に推移しており、特に国際線を中心に堅調な需要となっています。
ANAグループが強みとする貨物専用機は、自動車などの大型貨物輸送も可能な大型のボーイング 777F型機2機を含む、11機すべてがフル稼働しています。
貨物事業は今年度中は引き続き好調となる見通しです。
今後は新ブランド「AirJapan」誕生、「ANAスーパーアプリ」リリースも
さらに今後ANAグループが予定している、新たな取り組みについても報告がありました。
新ブランド「AirJapan(エアージャパン)」:2023年度下半期就航へ
ANAグループでは、次年度は新ブランド「AirJapan(エアージャパン)」の誕生を控えています。
2023年度下半期の就航に向けて準備中で、2022年度末までにはサービスなど具体的な内容について明らかにしたいとしています。
「ANAスーパーアプリ」:マイルで生活できる世界の実現へ
非航空事業では、2022年度中に「ANAスーパーアプリ」のリリースが予定されています。
マイルで生活できる世界の実現に向けたもので、芝田氏はコロナ禍の苦境のなかでも「種をまき、育ててきたものが、いよいよ芽を出そうかという時期」と満を持しています。
新サービスモデル「ANAスマートトラベル」:スマホで空席待ち申し込みが可能に
新たなサービスモデルである「ANAスマートトラベル」は、コロナ禍において利用客から非対面や非接触の設備を求めるニーズが高まったことを受けて導入されました。
「スマホが旅をおもてなし」というコンセプトで、旅の始まりから終わりまで、スマートフォンひとつで予約から購入、チェックイン手続きまでが可能となり、急な遅延や搭乗口の変更などの情報も、すぐに利用者のスマホに通知が届きます。
6月22日には新機能「空席待ち」が追加され、空港まで行かずにスマートフォンやタブレットから申し込みができるようになりました。
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<参照>
Impress Watch:ANAグループ定例会見、夏休みは運航便数・感染対策とも万全。芝田社長「入国規制はG7と同水準まで緩和を」
Aviation Wire:ANA、7月は単月黒字に 芝田HD社長「入国規制G7並みに緩和を」
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