中国マーケティング情報メディア「中国マーケティングラボ(CNMLab)」(アライドアーキテクツ株式会社 クロスボーダーカンパニー運営)は、RED(小紅書)のアカウントフォロワー数ランキングトップ10を発表しました。
中でも「日本小売業」部門では、1〜3位をすべてドラッグストアチェーンが占める形となり、中国におけるドラッグストアの人気が浮き彫りとなりました。
今回は、ランキングの発表元であるアライドアーキテクツの担当者に取材。中国向けにコンテンツを制作する際に意識すべきことや、KOLをキャスティングする際に基準となるポイントなどについて深掘ります。
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RED(小紅書)とは
RED(小紅書、以下RED)は、中国発のライフスタイル共有アプリです。20〜30代の女性を中心とした消費力の高い層がメインユーザーで、近年では男性ユーザーの割合も30%に上昇しています。アクティブユーザーは世界で2億人以上となっています。
今回CNMLabは「日本小売業」「日本古物商」「日本人単独女性」「日本人単独男性」「在日中国人女性」「在日中国人男性」「日中カップル」の全7部門におけるREDアカウントフォロワー数ランキングを発表しました。
「日本小売業」部門:1位はマツモトキヨシ
「日本小売業」部門では、1位がマツモトキヨシ(フォロワー数18.8万人)、2位がスギ薬局(3.6万人)、3位がココカラファイン(2.2万人)という結果になり、1〜3位をすべてドラッグストアチェーンが占める形となりました。
4位はロフトで、2023年7月にRED公式アカウントを新たに開設し、わずか1か月で1.6万人のフォロワーを獲得しました。
CNMLabはこれについて、ランキング上位の企業は他のSNSコンテンツの転載ではなく、中国向けに特化した動画やコンテンツ制作を行うことで高い反応を得ているとしています。
どんなコンテンツが中国人ユーザーの反応を得やすい?
同社の担当者に、具体的にどのような動画やコンテンツが中国人の反応を得やすいのか伺ったところ、次の3点が重要とのことでした。
- 社員による商品・サービスの紹介などで人気(ひとけ)を持たせる
- サムネイルのテキストなどの色を統一したり動画のフォーマットを作っておくなど、コンテンツのトンマナを揃える
- 動画のテンポや尺をトレンドに合わせる ※1分前後のコンテンツを推奨
ほかにも、現在人気のある日本小売企業のREDアカウントでは、「日本人の店員がテーマに合う商品を紹介しているコンテンツ」が人気だということです。
テーマ選びでは、「日焼け対策におすすめの商品◯選」のように、投稿時点で需要があるものを選ぶことが重要とのことでした。
話す言語は日本語で問題なく、中国語の字幕をつけることで中国人ユーザーにも見てもらえるようになるといいます。
「日本古物商」部門:コロナ前から発信を続けていた企業がランクイン
中国では現在、状態の良い日本の中古ブランド品の人気が高まっており、「日本古物商」部門では、特にコロナ前から先行的に中国SNSを活用したマーケティング施策を行っていた企業が上位を占めました。
1位となったのはヴィンテージのバッグやアクセサリーを取り扱うショッピングサイト「hedy jp」(フォロワー数1.1万人)で、2位は中古ブランド品やブランド古着を扱う通販サイト「ALLU」(1.1万人)、3位はブランド品買取販売店のオンラインショップ「VINTAGE MODE」(1.0万人)でした。
「日本人単独女性」部門:中国国内での話題化で美依礼芽_MARiAさんがトップに
「日本人単独女性」部門では、中国国内で大きな話題となった歌手の美依礼芽_MARiAさんがフォロワー数48.1万人でランキング1位となりました。
美依礼芽_MARiAさんは、2023年5月に中国のオーディション番組に出演したことがきっかけで、急速にフォロワー数を増やしました。以前は10位圏外でしたが、短期間でトップに立つ成果を上げています。
2位は元モデルの水谷雅子さん(36.0万人)、3位は美容系の投稿を中心に行っているKOLのserababyさん(23.7万人)でした。
その他「日本人単独男性」「在日中国人女性」「在日中国人男性」「日中カップル」の4部門について、詳細はCNMLabをご覧ください。
KOLキャスティングのポイント
アライドアーキテクツの担当者に「KOLキャスティングのポイント」について伺ったところ、「フォロワー数と直近のエンゲージメント」「商品・サービス・店舗とKOLのコンテンツとの相性」の2点を基準にすると良いということでした。
KOLをキャスティングする際は、フォロワー数に加えて、直近のエンゲージメントが高いかどうか、つまり最近投稿をしているかどうか、そして投稿に対してユーザーからの反応があるかどうかもチェックすべきだといいます。
また、KOLもエンタメ系やファッション・ビューティー系などジャンルがわかれているため、商品との相性が重要だということです。
KOLが日々投稿しているコンテンツをチェックし、傾向をつかんだ上で相性の良さそうな人を起用すると良いでしょう。
さらにコンテンツを制作する際は、広告色を強くせず、自然に商品を紹介するような企画が有効とのことでした。企業が発信したい内容というよりは、REDで人気のあるコンテンツをもとに、"フォロワーが見たい"コンテンツを制作するという意識が重要です。
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<参照>
アライドアーキテクツプレスリリース:企業のRED(小紅書)活用が拡大!中国マーケティングラボ(CNMLab)が全7部門のREDアカウントフォロワー数ランキングTOP10を発表
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