イギリスと日本の関係とは?友好関係の理由や日本に対する印象をわかりやすく解説!

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イギリスといえば、英国王室や紅茶を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。日本で根強い人気を誇るハリー・ポッタシリーズーやザ・ビートルズ、クイーンもイギリスで誕生しました。

イギリスと日本は400年以上前から親交があるなど、長い友好関係を築いています。

この記事ではイギリスの基本情報をはじめ、イギリスインバウンド市場、イギリスと日本の関係やイギリス人が抱く日本の印象について詳しく説明します。

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1. イギリスの基本情報

イギリスはヨーロッパ大陸の北西岸に位置しており、グレートブリテン島、アイルランド島、北東部の多くの島からなっています。

ここからはイギリスの基本情報について説明します。

1-1. 基本情報

面積

24.3万平方キロメートル(日本の約3分の2)

人口

6,708万人(2020年)

首都

ロンドン

公用語

英語(ウェールズ語、ゲール語など)

宗教

英国国教会(キリスト教)、イスラム教、ヒンドゥー教

一人あたりの名目GDP(US$)

4万5,295ドル(2022年)

訪日外客数

32万1,510人(2023年)

イギリスは日本の約3分の2の面積で、人口は日本の約半分程度です。

公用語はイギリス英語が広く使用される一方で、コーンウォール語、ウェールズ語、スコットランド語、ゲール語、アイルランド語など地域によってさまざまな言語が存在します。

信仰されている宗教はイングランド王国で成立したキリスト教会の名称である「英国国教会」が6割を占めます。その一方でイギリス人の約25%は無宗教と言われています。

1-2. 日本との距離

イギリスと日本の距離は、直線距離で約9,000キロメートルから1万キロメートル程度です。羽田空港からの直行便を利用した場合、羽田-ロンドンへのフライト時間は約12時間30分で、ロンドン-羽田は約11時間40分です。現在はロシア上空を避けて迂回するため、通常より2時間以上長いフライトになることが見込まれます。

イギリスと日本の間には多くの航空会社が定期便を運行しています。主要な空港間であるヒースロー空港(ロンドン)と成田国際空港や羽田空港(日本)を結ぶ直行便、乗り継ぎ便があります。

1-3. イギリス市場のインバウンドデータ

▲訪日イギリス人数 10年間の推移:日本政府観光局(JNTO)訪日外客統計より訪日ラボ作成

イギリスの訪日需要の回復がアジア諸国と比べて遅れている背景には、ロシアによるウクライナ侵攻が影響していると考えられます。

日本〜ヨーロッパの直行便がロシア上空を迂回しなければならなくなったことにより、日本への渡航のハードルが上がっていると言えるでしょう。その一方でヒースロー空港-羽田空港の増便など、日本への直行便は2022年に比べて大幅に回復しているため、今後は訪日客数の回復が期待できます。

▲訪日イギリス人消費額 10年間の推移:観光庁 訪日外国人消費動向調査より訪日ラボ作成

2023年における訪日イギリス人の消費額は1,061億円でした。直近10年の消費額で比べると2023年は過去最高の値を記録しています。

関連記事:2023年の訪日イギリス人数はコロナ禍前の76%まで回復、イギリス市場の最新インバウンドデータを徹底解説!

2. イギリスと日本の関係をわかりやすく解説

イギリスと日本は国交を樹立してから160年以上を数えるなど、長きにわたり友好関係を築いてきました。

ここからはイギリスと日本の歴史をはじめ、政治的なつながり、経済的な関係について具体的に説明します。

2-1. イギリスと日本の歴史について

イギリスと日本のつながりは400年以上も前にさかのぼります。1600年、イギリスの航海士ウィリアム・アダムス(三浦按針:みうらあんじん)が現在の大分県にあたる九州の豊後国(ぶんごのくに)に流れ着きました。

徳川家康に仕えたアダムスが外交顧問を任されたことで、イギリスと日本の関係構築が始まったのです。その後日本は鎖国政策を取ったこともあり、イギリスとの関係は一時的に途絶えました。しかしながら1854年に日英和親条約が締結され、日本との国交が再び開始されます。

幕末から明治時代には西欧文化を取り入れるため、日本からイギリスへ人材を留学させたり日本政府がイギリス人を雇用したりと、イギリスが日本の近代化の発展を支えました。

第二次世界大戦中は敵対したために国交が途絶えたものの、終戦後サンフランシスコ条約により日英関係が正常化し、2023年には外交関係樹立165周年を迎えています。日本の皇室とイギリス王室も交流の歴史があり、第二次世界大戦後にはイギリス王室側が皇室に手を差し伸べる形で交流を復活させ、関係改善に良い影響を与えました。

2-2. G7の構成国として政治的にも強いつながり

日本とイギリスはともにG7の構成国として友好関係を構築しています。

日英の両国はお互いを戦略的パートナーとして位置付け、外交・安全保障、経済・ビジネス、文化など多岐にわたり協力を深めてきました。外交・安全保障分野では、日英の首脳・外相を含んだ往来が続いており、とくに岸田総理は2021年から3年連続でイギリスを訪問して首脳会談を実施しています。

2023年の広島G7サミットでは、日英首相による会談が行われました。イギリスのスナク首相は岸田総理が応援するプロ野球チーム・広島東洋カープの靴下を履いて登場したり、渋谷横丁を訪れたりと日本の文化体験を楽しみました。

2-3 イギリスと日本における経済的な関係について

日本にとってイギリスは輸出先として世界16位、輸入先として26位という位置付けなので、貿易主要国ではありません。

しかしながら日本からは自動車、金、航空機エンジン部品、ウイスキーを輸出しており、イギリスからは航空機用エンジン、医薬品、自動車、ウイスキーを輸入するなど、さまざまな品目を輸出入しています。

それだけではなく日本とイギリスは互いにビジネスにおける重要なパートナーとして位置付けており、イギリスに多くの日本企業が拠点を構え、約17万人の雇用を創出しています。

EUを離脱したイギリスですが、2020年には日英包括的経済連携協定に合意するなど、日英の経済的な結びつきは深いものと言えるでしょう。

3. イギリス人が抱く日本の印象について

イギリスと日本はこれまで歴史のある交流を続けてきましたが、イギリス人が日本に抱く印象はどのようなものでしょうか。

詳しく説明していきます。

3-1. イギリス人の95%が「日本が好き」

グローバルマーケティング事業を展開するアウンコンサルティングが実施した「2023年【世界12カ国の親日度調査】」によると、「日本が好き」と答えたイギリス人は95%にものぼりました。

好きと答える理由の1つとして、日本の四季や風景、自然に対して魅力を感じる方が多いようです。実際にイギリス人に日本のイメージを聞くと「桜」や「富士山」を思い浮かべる方が多いことも分かっています。

そのほか相撲や侍、忍者、着物といった日本の歴史や文化に魅力を感じる方が多く、訪日旅行では日本の歴史・伝統文化体験は高い人気を誇ります。加えてイギリスでは日本食の人気が高まっており、抹茶や寿司などが多くの方に評価されています。

イギリスから見ると、日本は満足度の高い旅行地として認識されていると言えるでしょう。

3-2. 日本発祥のキャラクターはイギリスでも大人気

イギリスの子どもたちがポケットモンスターのゲームやたまごっちで遊んだり、スーパーマリオ、ソニック・ザ・ヘッジホッグ、パックマンが有名であったりと、日本発祥のゲームやキャラクターはイギリスでも大人気です。

日本のポップカルチャーへの興味関心も高く「カウボーイビバップ」というアニメの実写版がイギリスで流行するなど、日本のアニメやゲーム人気の高さがうかがえます。

4. 【まとめ】

イギリスと日本の歴史的なつながりをはじめ、今も続いている友好な関係性、両国の政治的、経済的な関係、さらには日本に抱く印象について解説しました。

ますます不安定さを増す世界情勢のなかで、安全保障上、そして経済活動においても日本にとってイギリスは重要な存在となるでしょう。

日本とイギリスは戦略的なパートナーとしてどのような協力関係を築いていくのか、今後も注目です。

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<参考>

外務省:英国基礎データ
日本政府観光局(JNTO):訪日外客数(2023年12月および年間推計値)外国旅行の動向(英国)

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    この記事の筆者

    訪日ラボ編集部

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