観光DXセミナー第1回振り返り:最新動向や取組事例を紹介【第2回 9/13開催】

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観光庁では、観光分野のDXを推進し、旅行者の消費拡大、再来訪促進、観光産業の収益・生産性向上等を図り、稼ぐ地域の創出に取り組んでいます。取組の一環として、全4回のオンラインセミナーで構成される「Next Tourism Seminar 2024」の第1回が7月に開催されました。

第1回のテーマは「旅行者の利便性向上・周遊促進」。主に、これから観光DXに取り組む地方公共団体やDMO、事業者等向けのセミナーとして、観光DXの最新動向、神奈川県箱根町やしまなみ海道での取組事例DX推進にあたって活用できるサービスやポイント等が紹介されました。

本記事では、「Next Tourism Seminar 2024」第1回の様子を振り返ってご紹介します。

関連記事:【9/13】観光庁、第2回観光DXセミナーを開催(Next Tourism Seminar 2024)

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人口減少が進む日本では、観光DXが地域活性化のカギに

セミナーの冒頭では、観光庁 参事官(産業競争力強化)付秋本氏より挨拶がありました。

観光庁では、観光DXを通じて旅行者の体験価値を抜本的に向上させ、稼げる地域の実現につながる先進モデルを構築すべく、以下の4つに関する実証事業を行っています。

  1. 旅行者の利便性向上・周遊促進
  2. 観光産業の生産性向上
  3. 観光地経営の高度化
  4. 観光デジタル人材の育成・活用

本セミナーでは実証事業の中から抽出したノウハウを共有することによって、観光分野でのDXをより一層推進していきたいと秋本氏は話しました。

また「人口減少が進む日本において、国内外との交流を生み出す観光は、地方創生の切り札である」としており、観光DXを通じて消費拡大・再来訪促進・観光産業の収益化と生産性向上等を図り、稼げる地域を創出することの重要性について、セミナー参加者に向けて発信しました。

加えて、観光DX地域活性化・持続可能な経済社会の実現において大きな鍵となる可能性についても言及。観光産業は裾野が広いため、観光DXを推進することによって幅広いデータを地域に集積でき、そのデータベースは新たな分野にも活かしやすい地域インフラになる可能性があるといいます。

産業・企業・スタートアップ等の新規参入を促すようなイノベーションの中心になる可能性を持つとして、観光DXを推進する意義を強調しました。

観光DX推進事例1:箱根町

秋本氏の挨拶の後は、優良な観光DX推進事例として2つの地域での取り組みが紹介されました。

1つ目は箱根町での事例です。DMOである一般財団法人箱根町観光協会 専務理事の佐藤氏より発表がありました。

関連記事:地域で進める「観光DX」3つの事例:箱根町・富士吉田市・妙高市が実施した取り組みとは

慢性化する交通渋滞の問題

例年約2,000万人が訪れ、2,900億円の観光消費を誇る箱根。火山防災から逃げられない立地、自然環境保全による制約、東京・神奈川から近いが故に旅行において制約の多い旅行者も多いこと等、様々な特徴がある地域です。

箱根のさらなる観光振興を考えたときに、交通渋滞の慢性化がいずれの特徴にも関わる問題の一つになっていたといいます。

東京・神奈川等の近郊から車で訪れる旅行者が多いことや、箱根へのルートが限られていることから渋滞が生じており、温泉や美術館等観光コンテンツが豊富にあるにもかかわらず、旅行者が十分に地域を周遊できない状況にありました。

「箱根観光デジタルマップ」の構築・運用

ただ、箱根町がそれまでに収集したデータによれば、1か所より2か所の観光コンテンツを巡った旅行者のほうが満足度が高く、また旅行者の満足度が上がるほど観光消費額が上がることがわかっていたといいます。

そこで、旅行者にとって必要不可欠な情報の提供による「旅マエ旅ナカにおける快適な周遊」を観光DX推進によって実現することで、旅行者の満足度と観光消費の維持向上を目指したと佐藤氏は説明しました。

そんな箱根町が様々な施策の中でも核として取り組んだのは、箱根地域の多彩な観光コンテンツに関する情報を収集できる「箱根観光デジタルマップ」の構築・運用です。

旅行者の周遊を促進すべく、バスや道路等の交通状況や渋滞情報、タクシーの待ち列情報、飲食店の混雑状況の可視化、観光周遊ルートの検索等ができるものとしてリリースされました。

「作って終わり」で止めない

またサイトの利用を促進するため、様々なメディアでの広報、地域の宿泊施設・観光施設のホームページ上での情報発信、飲食店や宿泊施設等100近くの施設でのPOP掲示やリーフレット配布、インフルエンサーを活用した宣伝等も実施。

サイトを「作って終わり」ではなく、「いかに使ってもらうか」というところまで地域が一丸となって考え、課題解決に向けてそれぞれができることを積極的に行っている様子がうかがえました。

結果として、「箱根観光デジタルマップ」の月間利用者数は2024年5月には約1万5,000人を突破。インパクトのある数字の結果のみならず、周遊ルートの検索・飲食店の予約・クーポンの利用等、旅行者の消費拡大につながる行動変容も見られたそうです。

この続きから読める内容

  • 地域が一体となり「何のためのDXなのか」を議論することが重要
  • 取り組みを継続させるポイント
  • 観光DX推進事例2:しまなみ海道
  • アナログ的な運用が続いていた
  • キャッシュレス化の着手からデータ収集へ
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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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