タイ最大の掲示板サイトPantip(パンティップ)とは?タイ向けの訪日プロモーションを効果的に実施するには

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Pantipはタイ国内最大級のローカルメディアで、多くのタイ人が情報収集をする際に利用するなど、タイ国内で非常に高い影響力を持っています。

日本でいう「2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)」のようなイメージで、なかでも旅行に関するカテゴリの投稿数は多く、訪日旅行に関する話題も盛んにやりとりされています。

Pantipをプロモーションに活用することで、タイ人への効果的なリーチが期待できます。

本記事では、Pantipとはどんなメディアなのか、タイ向けの訪日プロモーションにどう生かせるのかなどを解説していきます。

タイ最大の掲示板サイトPantip(パンティップ)
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Pantip(パンティップ)とは

Pantipは、1996年にタイで開設された国内最大規模の掲示板サイトです。掲示板というと日本では匿名で誰でも投稿できるというイメージがありますが、Pantipではスレッドを投稿する際に国民IDが必要となるなど、情報の発信元が特定でき、信頼性が高いのが特徴です。

ここでは、Pantipのおもな特徴を紹介します。

月間PV数は約2億、タイで最もアクセス数の多いローカルメディア

Pantipはタイで最も閲覧されているWebサイトとして知られ、2024年8月の月間PV数は約2億を誇ります(※SimilarWebを利用して調査)。タイの人口が約6,600万人であることを考えれば、圧倒的な影響力を持つことがわかります。

Pantipでは質問や雑談、アンケート、レビューなどのトピックから興味のある記事を検索し、投稿したり閲覧したりすることができます。閲覧のみであれば会員登録をしなくても可能で、Pantipを通してユーザー同士で気軽に情報交換できることが特徴です。

カテゴリは38種類、旅行カテゴリも

Pantipは旅行やグルメ、エンタメ、スポーツ、ビジネスなど38種類のカテゴリに分かれており、幅広いジャンルが網羅されています。

なかでも人気があるのはBlue Planet(ブループラネット)という旅行カテゴリで、国内旅行や外国旅行、レジャーに関するスレッドが立てられています。

農林水産省が行った調査によると、Pantipはとくに日本の飲食店の情報を収集する際に利用されているようです。タイ人の日本食への関心は高く、グルメに関する話題がサイト内でも活発にやりとりされています。

情報の信頼性が高い

Pantipは匿名ではなく、発言者が自身の情報を登録したうえで投稿するため、掲載されている情報に対して高い信頼性を誇ります。会員登録するにはメールアドレスか電話番号、もしくはタイの国民コードであるIDカードを使って認証する必要があります。

また、スレッドの投稿者や回答者のプロフィールページを確認でき、発言者が特定できます。発言者が信頼できるかどうか判断する目安にもなり、虚偽の情報やデマは掲載されづらい傾向にあります。

Pantipはタイ向け訪日プロモーションにも使えるのか?

多くのタイ人が利用しているPantipですが、訪日タイ人向けの訪日プロモーションとしても活用できるのでしょうか。結論から言えば、タイ向けにプロモーションするなら選択肢として非常に優先順位の高い施策になります。

ここではPantipが訪日プロモーションにおいて効果が期待できそうな理由を2つの観点から解説します。

関連記事:訪日中国人の集客方法をわかりやすく解説!中国人も重視する「口コミ」を活用するには?

44%がPantipを使って外国旅行の情報を収集している

JNTOが発表した「訪日旅行データ ハンドブック2023」によると、タイ人が外国旅行の情報収集をする際に使うオンライン媒体として、YouTubeとFacebookに次いで3番目にPantipがランクインしています。調査対象の1,200名のうち44%の人がPantipを使って情報収集していることから、外国旅行時に積極的にPantipが利用されていることがわかります。

また、Pantip内の「日本への旅行」というタグがついた記事は約4万7,000件も投稿されています。たとえば「東京で全路線で使えるパスはありますか?」といった旅行中に役立つ情報のほか、穴場スポットやおすすめの旅行計画を質問する投稿などさまざまなトピックが共有されており、日本旅行の際の情報収集・情報共有にも利用されています。

SNSと連動して記事が拡散される

Pantipの投稿は、X(Twitter)やFacebookなどのSNSで拡散することもできます。記事のページ内にSNSボタンがあり、ユーザーが「おもしろい」と思った投稿や、フォロワーに知らせたいと思った内容はSNSですぐにシェアできます。

また、回答数の多い投稿はトレンドのトピックとして上位に表示される仕様です。そのため、ユーザーの注目を集めるような話題のトピックを投稿することで、多くの人の目に留まりやすくなるなど、タイ向けの訪日プロモーション手段として効果が期待できそうです。

訪日タイ人観光客について

2024年に入ってインバウンド需要が拡大するなか、タイ市場はどのような状況なのでしょうか。最新のタイ市場の動向のほか、訪日タイ人観光客の傾向も合わせて紹介します。

訪日タイ人数はコロナ禍前の88%まで回復

JNTOの発表によると、2024年8月の訪日タイ人数は3万4,700人で、2023年同月と比較して4.6%増えています。1月~8月の8か月で見ると、2024年は70万6,500人で、コロナ禍前の2019年同期間(80万6,386)と比較して約88%まで回復しています。

さらに、2023年の訪日タイ人の年間消費額は1,925億円で過去最高を記録しました。コロナ禍前にピークとなった2019年の1,732億円から11.2%伸びるなど、タイ市場は拡大傾向にあります。

タイ人が「最も旅行したい国」1位は日本

歴史や経済の面からタイと日本のつながりは深く、タイは親日国として知られています。Biz Asiaが2023年にタイ人に行った調査によると、「コロナ後に最も旅行で訪問したい国」のトップに日本が選ばれました。

日本の豊かな文化や美しい自然、おいしい食べ物、両国の友好関係などから、日本はタイにとって非常に魅力的な旅行先となっています。

関連記事
タイ人が「最も旅行したい国」日本が1位に
タイと日本の関係をわかりやすく解説!親日のタイ人が抱く日本の印象は?

外国旅行経験者のうち訪日未経験者は7割

多くのタイ人が訪日旅行に関心を寄せているものの、観光庁の発表によると、外国旅行経験者のうち約7割が日本に旅行をしたことがないというデータも出ています。訪日旅行をする人が限られている要因としては、旅行中の利便性や費用面などがハードルになっていることが考えられます。

ただし、2024年はタイと日本をつなぐ直行便数が増加し、その影響を受けて訪日タイ人数は増えています。また、一度日本を訪れたタイ人はリピーターが多い傾向もあるため、利便性が高まって訪日客が増えることで、日本が旅行先としてより選ばれやすくなることが期待できます。

Pantipをタイ向け訪日プロモーションに活用しよう

インバウンド需要の拡大とともに、消費行動が“モノ消費”から“コト消費”へ変化するなか、情報収集の手段として個人発信によるリアルな体験口コミを重視する傾向が高まっています。

今後さらなる拡大が期待できるタイ市場に向けて、タイ最大の掲示板「Pantip」を活用することで、訪日プロモーションへ効果を発揮しそうです。

実際に日本の企業や自治体がPantipで記事広告を出している事例もあり、サイト内ではスポンサー付きのスレッドとして紹介されるため、情報の信頼性も高く集客も期待できます。タイ人に訴求する手段として、今後ますますPantipへの注目が高まりそうです。

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<参照先>

農林水産省:日本の飲食店に対する訪日外国人旅行者の評価
JNTO:訪日旅行データハンドブック(2023年版)
JNTO:訪日外客数(2024 年 8 月推計値)
JNTO:訪日外客数(2019 年 7 月推計値)
JNTO:タイ市場訪日マーケティング戦略(全体版)
観光庁:訪日外国人消費動向調査 2023年暦年 調査結果(確報)の概要

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      この記事の筆者

      訪日ラボ編集部

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