海外へのリーチも期待できる「インスタコマース」とは?メリットや開始の6ステップを解説

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インスタコマースとはInstagramを活用した販促・販売活動を指します。商品が顧客に偶発的に見つかる、いわゆる“発見型コマース”としての役割があり、SNSの普及に伴い、消費者の購買行動が変化したことで注目を集めています。

Instagramを使った情報発信で直接ECサイトへ誘導できるため、商品の検索や購入がスムーズになり、売上の向上が期待できます。最近ではインバウンド需要が増えており、日本でしか手に入らない商品や日本特有のオリジナル商品が海外旅行客から人気を得ています。

しかし、いざインスタコマースを始めようと思っても「どう始めるの?」「何を設定すればいいの?」と疑問を抱く方も多いでしょう。

この記事では、インスタコマースの概要やメリット、「発見型コマース」とは何か、そしてインスタコマースを始めるための手順をわかりやすく解説します。


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インスタコマースとは

インスタコマースとは「インスタ(Instagram)」と「コマース(Commerce)」を組み合わせた単語で、Instagramを活用したネット上の取引のことをいいます。

Instagramに投稿した写真をクリックするとECサイトに誘導できる仕組みで、たとえばInstagramのフィード投稿に商品をタグ付けする「ShopNow(ショッピング機能)」や、ストーリーズからECサイトのURLをリンクする機能がインスタコマースに該当します。

関連記事:海外にもリーチ可能なインスタのストーリーズとは?使い方、インバウンド集客にも活用できる理由を解説

最近では、「ライブコマース」と呼ばれる、ライブ配信とECサイトでのショッピングを掛け合わせた販売スタイルが注目を集めています。

どの機能もFacebookInstagramのアカウントがあれば無料で活用可能です。

全世界へのリーチが期待できる

Instagramは世界中で活用されていて、「Digital 2022 Global Overview Report」によれば、月のアクティブユーザー数は14.8億人にものぼるといわれています。

また、JNTOが発表している「訪日旅行データハンドブック」によれば、外国旅行の情報収集をする際に使うオンライン媒体として、Instagramと答えた割合は韓国で28.3%、台湾で25.4%、香港で28.9%でした。タイシンガポールでも20%以上、フィリピンでは47.4%、インドネシアにおいては64.2%にのぼるなど、多くがInstagramを使って外国旅行の情報収集をしています。

日常的にInstagramを活用していることから、海外のユーザーにリーチさせたい担当者にとってインスタコマースは有効といえるでしょう。

インスタコマースのメリット5つ

インスタコマースについて理解が深まったところで、続いてはインスタコマースのメリットを5つ解説します。

1. 無料で利用できる

「ShopNow(ショッピング機能)」や「ストーリーズ」はFacebookのアカウントとInstagramのプロアカウントがあれば無料で使用できます。プロアカウントへの切り替え方は「越境ECにも使えるInstagramのショッピング機能のはじめ方とは?設定方法を画像つきで解説」の記事で紹介しています。あわせてご確認ください。

インスタコマースはコストをかけずに集客活動ができるため、toCのビジネスを展開している個人から企業まで広く活用されています。

2. ターゲット設定ができる

Instagram広告では、広告を表示する年齢や性別など細かなターゲット設定が可能です。

自社がターゲットとするユーザーにピンポイントで広告を表示させられるので、コストを抑えながら購入に至るまでの確率を高められます。

3. 写真や動画などさまざまなコンテンツで訴求できる

インスタコマースでは魅力的な写真や動画を投稿し、視覚的に商品をアピールできます。とくに動画を使うと音や動きが加わるため、文字や写真に比べてより多くの情報を消費者に伝えられます。

さらにInstagram Liveを活用すれば、ライブ配信をしながら消費者の購入意欲を高めてリアルタイムで販売可能です。

Instagramライブコマースでは、商品やサービスWebサイトのリンクをコメント欄に表示しながら、商品紹介のライブ配信を行うのが一般的です。

4. 購入までのステップが少ない

インスタコマースの魅力は購入までの流れが簡単に進む点です。気に入った商品があっても、購入までの手順が複雑で分かりづらいと購入意欲が下がり、離脱してしまう恐れがあります。

一方インスタコマースでは、投稿から商品購入までの手順がスムーズで、通常のECサイトよりも不要な画面遷移が少ないため、離脱率が低いとされています。URLから直接商品の詳細や購入ページにアクセスできるため、ユーザーにとっては手軽に商品やサービスを購入できるというメリットもあります。

5. 発見型コマースで偶発的な出会いを提供

通常、ECでは消費者は“自分が欲しい物”を検索して商品と出会います。この形式のデメリットは、消費者は“自分が知らない商品”とは出会えない点です。

一方、インスタコマースは“発見型コマース”なので、消費者に対して偶発的な出会いをもたらします。これまで自身が知らなかった、思いもよらなかった商品を発見してもらえる可能性があります。

Instagramではそれぞれのユーザーの関心に合ったコンテンツや広告を判断する仕組みを持ち、ユーザーの好みに合わせた商品を表示することが可能になります。

ユーザーはInstagramにおいて、存在を知らなかったものの自分の好みの商品と偶発的に出会う楽しみを実感できるといえます。

インスタコマースを開始するための6ステップ

最後に、インスタコマースを開始するために必要な、ショッピング機能の設定方法を解説します。より詳しく知りたい方は「越境ECにも使えるInstagramのショッピング機能のはじめ方とは?設定方法を画像つきで解説」の記事をご覧ください。画像つきで紹介しています。

STEP1. ビジネスアカウントorクリエイターアカウントに切り替える

すでに保有しているInstagramアカウントにログイン後、「設定(三本線)」ボタンから「アカウントの種類とツール」を選択すると、「プロアカウントに切り替える」が表示されます。

切り替えボタンをクリックすると、「無料のプロアカウントを取得」という項目がありそこからプロアカウントを登録します。その後に「ビジネス」または「クリエイター」を選択すると完了です。

  • ビジネス:小売店、ローカルビジネス、ブランド、組織、サービスプロバイダ etc.
  • クリエイター:公人・著名人、コンテンツプロデューサー、アーティスト、インフルエンサー etc. 

STEP2. InstagramのアカウントをFacebookにリンクさせる

次に、InstagramアカウントをFacebookページにリンクさせます。Instagramのプロフィールページから「編集」をクリックし、「ビジネスの公開情報」の「ページ」を選びます。

そこでFacebookページを選択すれば完了です。

STEP3. 商品をInstagramに載せる

ここでいよいよInstagramに商品を掲載します。ShopifyやBASEといったECプラットフォームをリンクさせるか、Facebookのビジネスマネージャで作成する方法があります。

STEP4. アカウントの承認リクエストを送る

次にアカウント審査を受けます。プロフィール画面の「設定」からショッピング登録し、アカウントを送信します。

STEP5. ショッピングをオンにする

アカウント審査の承認が完了したらショッピングをオンにします。「設定」から「ビジネス」→「ショッピング」と進み「商品カタログ」をクリックして「完了」を選択します。

STEP6. タグ付けする

商品を写真や動画で投稿し、ショップをタグ付けします。投稿時に「商品をタグ付け」をクリックし、宣伝したい商品を選んで「完了」と「シェア」でタグ付けされます。

Instagramで全世界にリーチが期待できるインスタコマース

Instagramを活用した消費者とのコミュニケーションはこれまでも注目されていましたが、新型コロナウイルスの拡大でますます重要視され始めました。

より多くの消費者がオンラインショッピングを利用するようになり、Instagramを運営するFacebook社は消費者の変化に対応すべくさまざまなデジタル機能を追加しています。

例えば、AR(拡張現実)を使ったオンライン試着、インフルエンサーによるライブ配信などインスタコマースの機能を拡張しています。

今後、Instagramを使って商品を提供する場合、さまざまな機能を柔軟に使いこなし、Instagramコミュニティに広くアプローチすることが大切です。

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<参照>
Facebook for Business:Instagramショッピング設定ガイド
engadget:Instagram、8月30日からストーリーのスワイプアップリンクを廃止しリンクステッカーに置き換え
PR TIMES:【ライブコマース×Instagram】これからバズる“新時代ショッピング”
Facebook for Business:Instagram広告の可能性を探る

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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