Facebookページとは、企業が顧客とコミュニケーションを取ったり、プロモーションを行ったりする目的などで活用されるFacebookの機能です。
公式サイトを構築するよりも手軽に作成でき、幅広いユーザーに投稿が届きやすいことから、旅館をはじめさまざまな業態で活用されています。
インバウンド市場は今後さらなる回復と拡大が見込まれており、世界最大級のSNSであるFacebookを活用した集客は、これからのビジネスに欠かせない手法のひとつとなるでしょう。
本記事では、旅館におけるFacebook運用の成功ポイントや具体的な活用事例、運用時に気をつけるべきポイントについて詳しく解説します。
インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)
旅館向けFacebook運用の基本
Facebookは幅広い業界の企業や団体に利用されています。ここでは、旅館がFacebookを運用するにあたっておさえておきたい点を2つ紹介します。
1. Facebookページを使用
Facebookには個人用ページと、おもに法人が作成するビジネス用ページの2種類があります。ビジネス用に使用されるページは「Facebookページ」と呼ばれており、個人アカウントを使って作成できます。
Facebookの設定で公開状態を変更できる個人用ページと異なり、Facebookページの内容はGoogle検索やYahoo!検索といった外部の検索サイトにも反映されます。
機能面の特徴として、FacebookページではWebサイトのように「営業時間」「所在地」「事業内容」といった情報も登録できます。
このようにFacebookページには企業向けの機能が充実していることから、中には公式Webサイトの代わりにFacebookページのみを作成する企業や店舗もあります。
2. 写真を活用して顧客の関心を集める
Facebookページでは、テキストを使った投稿だけではなく、写真や動画なども投稿できます。
飲食店や旅館・ホテルなど、体験を提供するサービスの利用を検討しているユーザーは、建物内の雰囲気や周辺の景色などを確認するためにページを訪れる場合もあります。
こうしたユーザーの関心を集めるためには、Facebookページで客室の様子や周辺の観光スポット、旅館の受付など複数の写真を投稿すると効果的です。
Instagramなどとは異なり、Facebookは文章によるコンテンツが主体ではあるものの、適度に写真投稿を行うことで、施設内外の雰囲気や広さなど文章では伝えきれない部分をアピールできます。
旅館がFacebookページの運用で注意したい3つのポイント
旅館のFacebookページには、宿泊先を探している国内のユーザーや、訪日を検討している海外のユーザーなどが訪問します。幅広いユーザーに対応したFacebookページにするには、多言語での投稿を行うなどの工夫が求められそうです。
この項目では、旅館がFacebookを活用する際に注意すべきポイントを紹介します。
1. 顧客目線の情報発信を心がける
Facebookページに掲載する投稿は、顧客が知りたい情報を察知して作成することが重要です。
たとえば、割引やクーポン情報といった広告要素の強い投稿が多くを占めているようなFacebookページの場合、旅館の雰囲気を知りたくて訪問したユーザーに興味を持ってもらうことは難しいでしょう。
顧客目線の情報発信を実現するためには、これまでに旅館を訪れた顧客やリピーターの属性を探るなど、顧客のニーズを分析することも求められます。
2. 訪日外国人も意識して投稿する
Facebookページ上の投稿内容は、国内のユーザーだけではなく海外のユーザーも発信の対象に含めることで幅広い層の顧客獲得につながります。水際対策が緩和されて以降、インバウンド需要が急速に拡大し、世界中のさまざまな国と地域の人々が日本を訪れています。
JNTOが発表している「訪日旅行データハンドブック」によれば、外国旅行の情報収集をする際に使うオンライン媒体として、Facebookと答えた割合は韓国で15.5%、台湾で45.9%、香港で46.5%でした。タイに至っては61.7%、マレーシアでも50.9%にのぼるなど、多くがFacebookを使って外国旅行の情報収集をしています。
新型コロナウイルスの影響下で訪日外国人の利用が少ない旅館も、日本語に加え英語や中国語、韓国語など多言語で情報発信を行うことで、海外にいるユーザーに旅館の魅力をアピールしやすくなるでしょう。
3. 双方向の交流を大切にする
Webサイトと異なり、Facebookページでは「コメント」などの機能を通じて、ユーザーと企業が気軽に交流できるという特徴があります。
企業が運営するFacebookページの中には、コメント欄でユーザーの参加を促すキャンペーンを実施するなど、Facebookページの特徴を活かしたプロモーションを実施している事例も見られます。
旅館がSNSの機能を活かしたFacebookページの運用を行うには、寄せられたコメントの返信をこまめに行うなどが挙げられます。このように顧客とのコミュニケーションを頻繁に行うことで、顧客との関係性を保つ効果が期待できます。
旅館におけるFacebookページの活用事例3選
宿泊業界では、Facebookページを活用したプロモーションを行っている老舗旅館の事例も多数あります。
この項目では、旅館におけるFacebookの活用事例を紹介します。
事例1. 現地情報をリアルタイムに発信
群馬県吾妻郡にある老舗旅館の事例です。こちらの旅館では公式Webサイトの他にFacebookページも運営しており、Facebookページでは旅館の情報や、地域の様子を積極的に投稿しています。
1日に1回〜2回程度の頻度で更新を続けており、文章だけでなく写真や動画を使って投稿するなど、現地の情報をリアルタイムに発信している点は参考になります。
事例2. 顧客と密なコミュニケーション
石川県金沢市にある老舗旅館が運営しているFacebookページ上には、旅館周辺の地域に関する情報や、オンラインショップの情報、ブログ投稿の紹介などさまざまな種類の投稿が公開されています。
金沢市内の特産品や飲食店に関する投稿もあり、旅館の情報だけではなく周辺の観光スポットを調べる際にも役立てられます。
投稿に関する質問や感想など、ユーザーからのコメントも多々寄せられており、それぞれのコメントに返信があるなど顧客とこまめなコミュニケーションをとり良好な関係を構築しています。
事例3. 多言語に対応した投稿
静岡県伊東市にある老舗旅館では、国内のユーザーだけではなく、海外のユーザーも意識したFacebookページ運営を行っています。
多言語に対応した投稿がされている点が日の出屋旅館のFacebookページの特徴で、ほとんどの投稿が日本語・英語・中国語(簡体字)で記されています。
Facebookの投稿を多言語対応にすることで、海外から伊豆高原への訪問を検討しているユーザーにも旅館の最新情報が伝わりやすくなっています。
Facebookページの運用でインバウンド客の集客アップが見込める
旅館がFacebookを運用してプロモーション活動を行う場合、個人アカウントを使用するのではなく、ビジネス向けに利用される「Facebookページ」を使用します。
旅館は観光との関連性が高いため、季節感を取り入れた投稿をこまめに行うほか、文章だけではなく写真を取り入れて現地の雰囲気を伝えるなど、投稿方法に工夫が求められるでしょう。
また、一部の旅館で取り入れられている投稿の多言語化などは、海外のユーザーに訴求するために有効な手段のひとつと言えます。
訪日外国人を意識したコンテンツを投稿することで、海外からの集客にも効果が期待できるでしょう。
インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
2025年最新版!インバウンド×デジタルマーケティング戦略【訪日ラボトレンドLIVE スペシャルver.】
2024年も残りわずかとなりました。来年2025年は大阪・関西万博が開催されるほか、中国市場の回復などもあり、今年以上の盛り上がりが予想されています。2025年に向けて、訪日旅行者へ向けたマーケティング戦略を強化していきたいと考えている事業者の方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、株式会社movが毎月開催している「訪日ラボトレンドLIVE」をスペシャルver.としてお届け。今こそ知っておきたい「インバウンド×デジタルマーケティング戦略」を徹底解説します!
<本セミナーのポイント>
- 観光・インバウンドに詳しい専門家3名が登壇!
- 2025年に向けた「インバウンド×デジタルマーケティング」の戦略や施策について、「深掘り」した情報を「いち早く」「無料で」学べる!
-
質疑応答の時間もご用意。インバウンドに関する疑問・お悩みについて、専門家から直接「ヒント」を得られる!
詳しくはこちらをご覧ください。
→2025年最新版!インバウンド×デジタルマーケティング戦略【訪日ラボトレンドLIVE スペシャルver.】
【インバウンド情報まとめ 2024年11月前編】UberEats ロボット配達開始、万博需要見すえ大阪で ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。
この記事では、主に11月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→UberEats ロボット配達開始、万博需要見すえ大阪で:インバウンド情報まとめ【2024年11月前編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」
スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!