国際航空運送協会(IATA)は、2024年10月の世界の旅客需要に関するデータを発表しました。
発表によると、10月の航空総需要(RPK)は前年同月比で7.1%増加し、10月の過去最高を更新しました。また総供給量(ASK)は6.1%増加、搭乗率は0.8ポイント上昇して83.9%となりました。
国際線需要は、すべての地域で前年同月比でプラスの成長が見られましたが、北米と欧州を除き、増加率は低下しています。国内線需要では、米国でわずかな減少が見られましたが、その他の主要市場は安定した成長を示しています。
*RPK(Revenue Passenger Kilometers)…有償旅客キロ(有償旅客数×輸送距離)
*ASK(Available Seat Kilometers)...有効座席キロ(総座席数×飛行距離)
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【国際線】全体の成長率は縮小傾向
2024年10月の国際旅客需要は、前年同月と比較して9.5%増加しました。前月とほぼ同水準の増加率を維持しています。
市場別の需要は、2023年10月と比較してすべての地域で成長が見られました。最も成長率が高かったのはアジア太平洋地域で、17.5%増加。次いでラテンアメリカが10.9%、アフリカが10.4%の増加となっています。
コロナ禍の影響が落ち着くにつれ、成長率は以前の数値に向かって収束すると予想されています。そのため、北米と欧州以外の市場では、予想通り成長率が低下する結果となりました。

【国内線】中国が高い成長を維持
続いて国内旅客需要は、2023年10月と比較して3.5%増加し、前月からわずかに成長が加速しました。
市場別では、米国でわずかな減少が見られましたが、その他の主要な国内市場は安定した成長を記録しています。特に中国が成長率トップを維持し、前年同月比で9.7%増加。ブラジルでも9.5%の増加を記録しています。

旅行需要と搭乗率の増加で、効率的な運行を実現
IATA事務局長ウィリー・ウォルシュ氏は、今回の結果を踏まえ「需要が安定していることに加えて、搭乗率が着実に改善していることが重要」とコメントしました。
平均搭乗率は1990年代に約67%だったのに対し、現在では83%を超えており、これはより効率的な運行が可能となっていることを示します。
一方で、二酸化炭素の排出量削減のために、航空旅客への課税を検討する動きもあります。しかし、このような措置は航空機の効率的な運行を妨げることになり、必ずしも排出量の削減につながらないとも言われています。
ウォルシュ氏は、「課税によって利用者が減少しても、航空機は乗客が少ない状態で運航を続けるため、排出量が自動的に削減されるわけではない。排出量を最小限に抑えて旅行し、経済的な利益を生み出すには、飛行機が満席になる必要がある」と述べました。
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<参照>
国際航空運送協会 (IATA):Solid Growth in Passenger Demand Continued in October
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