効果的な販促方法とは?分析から実践まで徹底解説|集客・売上アップ

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【連載:マーケティング用語・施策の基礎解説】

本連載では、国内外問わず通用するマーケティング施策を取り上げ、インバウンド対策にも役立つヒントをお届けします。

飲食店の集客や売上アップに不可欠な「販売促進(販促)」。チラシやDM、ポイントカード、SNS活用、Web広告など、非常に多くの販促方法が存在します。

しかし、「どの販促方法を選べば効果が出るのか分からない」「集客方法に悩んでいる」という飲食店経営者・担当者の方も多いのではないでしょうか。効果的な販促を行うためには、やみくもに施策を打つのではなく、現状の課題やターゲット層を明確にする分析が不可欠です。

事前の分析で集客が伸び悩む原因を特定し、目的に合った最適な販促方法を選んで実施することで、売上向上やリピーター獲得といった成果に繋げられます。

本記事では、飲食店の販促で成果を出すために不可欠な分析手法から、目的別(新規顧客獲得/リピーター獲得)の効果的な販促方法・アイデアまで、具体的なプロモーション施策を交えながら分かりやすく解説します。

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販売促進の前に行うべき分析とは?

飲食店に限らず、店舗の販売促進を考える際は、やみくもに施策を実施するのではなく、事前に分析を行うことで、より効果的な販促につなげることができます。

販売促進の前に行うべき分析として、「客層の把握」「リピーターが増えない原因の特定」「商品やサービスの見直し」などが挙げられます。

これらを明確にすることで、課題に合った最適な販促施策を実施でき、集客や売上アップにつながります。

客層の分析

客層の分析では現在の来店客について新規客・既存客の割合や来店動機、交通手段などを分析します。

既存客について分析する場合には、直近来店日や来店頻度、単価を併せて分析することで来店する頻度が少ない、一回に使う金額が少ないなどの問題点を知ることにつながります。

また、来店のきっかけとなった来店動機がわかれば、新規顧客獲得のための課題を発見することも可能です。

リピーターが増えない2つの主な要因と対策

リピーターが増えない原因を特定することで、打つべき販促方法や改善策が明確になります。主な要因は以下の2つに大別できます。

【要因1】店舗の存在を忘れられている(想起率の低下)

一度来店したものの、その後特別なきっかけがなく、店舗のことを思い出してもらえていないケースです。クーポン配布やメルマガ・LINEでの情報発信、SNSでの定期的な投稿など、顧客接点を持ち続け、再来店を促す販促方法が有効です。

【要因2】店舗への不満(顧客満足度の低下)

料理やサービス、価格、雰囲気など、何らかの点で顧客が不満を感じ、再来店に至らないケースです。口コミ分析やアンケート調査で具体的な不満点を把握し、商品・サービスの改善、スタッフ教育の見直しなど、根本的な問題解決が必要です。

販促以前に、まず満足度を高める努力が求められます。

商品・サービスの見直し

商品・サービスを見直す際には顧客の意見を取り入れるのが効果的です。

口コミを参考に顧客の満足度が低い点、ニーズにマッチしていない点をあぶり出しましょう。

飲食店において特に顧客が不満を感じやすい点としては、料理のボリュームや味付け、メニュー内容、スタッフやサービスの質、他店との差別化、店舗設計や店内レイアウトなどがあります。

新規客獲得のための販売促進とは?

新規顧客を獲得するためにはこれまでに来店したことがない人に知ってもらうことが最重要課題となります。

そのため、新規顧客を獲得するための販売促進はリピーターを獲得するためのものとは少し異なります。

以下では、新規顧客を獲得するための販売促進について解説します。

オンライン・オフラインメディアでの宣伝広告

新規顧客を獲得するためにはWebサイトSNS、リスティング広告などを活用する方法が効果的です。

また、これらの施策を行う際には取り込みたいターゲット層を明確にすることが重要で、ターゲットとなる層がアクティブユーザーとなっているメディアSNSを把握することでより効果的な販売促進を行うことができます。

なお、チラシやDMなどオフラインの販売促進ツールについてもターゲット層の年代、趣向、地域を考慮することで、彼らの生活圏内で重点的に販促を行うなどの対策を講じることができます。

【販促メディア選択のポイント】

  • ターゲット層:誰に情報を届けたいか(年齢、性別、興味関心、居住エリアなど)を明確にします
  • 費用対効果:各メディアの広告費用(例:リスティング広告のクリック単価、チラシの印刷・配布費用)と、期待できる効果(認知度向上、来店数増加など)を比較検討します。少額から試せるWeb広告や、地域密着型のポスティングなど、予算に応じた販促方法を選びましょう
  • 効果測定:可能であれば、どのメディア経由での来店が多いかをアンケートなどで調査し、効果の高い販促方法に注力する(効果測定)視点も重要です

紹介促進

来店した顧客から周りの人々に店舗のことを紹介してもらう紹介促進も、新規顧客獲得のチャンスを増やします。

顧客が顧客を呼ぶことで来店客数が芋づる式に増えていくことになるので、施策としては最重要ともいえます。

これについては口コミを促進するのが効果的です。知人紹介よりも対象人数が広くなる上、実体験が伴うため店舗による宣伝より信頼度が高まる場合もあります。

知人紹介の促進としては一定人数以上での来店でサービスをすることや、こどもの日・バレンタインデーなどとひも付けした家族・カップルでの来店に対するサービスをするなどのキャンペーンも効果的です。

Googleビジネスプロフィールの活用

Google ビジネスプロフィールは、店舗の基本情報(所在地・営業時間など)を登録し、Google検索やGoogleマップに表示できる無料ツールです。

「店名+地域名」で検索すると店舗情報が表示され、Googleマップとも連動するため、集客力を高めるには欠かせません。

また、写真・口コミ・商品情報・店内の雰囲気などの詳細を掲載可能ですが、ターゲットに合わせた情報登録が重要です。

例えば、ファミリー向けの飲食店なら、店内の座席の配置や子ども向けのメニューなどを掲載し、利用しやすい空気を感じてもらえる工夫をするのが効果的です。

さらに、セールやクーポン情報の投稿もでき、最新情報を更新すれば、近隣の新規顧客にアプローチできます。

Google ビジネスプロフィール活用のポイント】

  • 情報の正確性と網羅性:基本情報(特に営業時間、定休日、電話番号)は常に最新の状態に保ち、メニュー、写真(料理、内観、外観)、支払い方法、バリアフリー情報などを充実させます
  • 口コミへの返信:高評価はもちろん、低評価の口コミにも誠実に対応することで、顧客とのコミュニケーションを図り、信頼性を高める。口コミは他のユーザーの意思決定にも影響を与える重要な販促要素です
  • 最新情報の投稿:「投稿」機能を活用し、キャンペーン、新メニュー、期間限定イベントなどの情報を定期的に発信します

関連記事:Googleビジネスプロフィールとは?インバウンド客を集客する方法やメリット、注意点など

リピーター獲得のための販売促進とは?

リピーター獲得のための販売促進では、来店した顧客をいかに次の来店につなげるかが課題となります。

あまり来店しない顧客や1度しか来店していない顧客に再訪してもらうための施策と、既にリピーターとなっている顧客に常連客になってもらうための施策があります。

リピート客来店促進

リピーターが十分に獲得できていない理由の多くは、店舗のことを忘れてしまっているというのがほとんどです。

つまり、1度来店した顧客に思い出してもらえるような働きかけができるよう、前もって対策をしておくことが必要です。

最も大切なのは、店舗を利用してもらった際に、心配りのあるサービスや美味しい食事を提供することです。

それに加え、ポイントカード発行や会員登録の際にLINE IDやメールアドレス、住所などの顧客情報を収集し、キャンペーンやクーポンなどを送れるよう対策しましょう。

前回来店から間があいた顧客の再来店促進

前回の来店から間があいてしまっている顧客の再訪促進についてもリピーターを獲得する場合と同様の手法が効果的です。

特に前回来店から間があいてしまっている顧客の場合、思い出すきっかけを店舗側から提供できない限りは再訪の可能性はかなり低いです。

前回来店時にLINE ID、メールアドレス、住所などの顧客情報を収集できていない場合は広告やチラシを活用し、新規顧客獲得と併せて対策を行うといいでしょう。

常連客育成促進

一定数のリピーターを得ることができたら、次にリピーターを常連客へと育成することが目標となります。常連客育成のための施策は、さらなる売上アップに欠かせません。

店舗をひいきにしてくれている顧客に対しては積極的にサービスを行い他の顧客との差別化を図ることも常連客となってもらう可能性を高めます。

また、会員制度を設け、来店回数や累計ポイントに応じた特典を用意する方法も効果的です。

適切な販売促進を行って集客力アップへ 

最適な販促方法で集客力・売上アップへ 飲食店の効果的な販促方法は、やみくもに実施するのではなく、現状分析(客層、リピーター要因、商品・サービス)、目的設定(新規獲得 or リピーター育成)、具体的な施策の選択・実行、効果測定というステップで進めることが成功の鍵です。

本記事で解説した分析手法や、オンライン・オフラインのさまざまな販促方法(Web広告、SNS、チラシ、DM、口コミ促進、会員制度など)を参考に、まずは自店の課題とターゲット顧客を明確にしましょう。

適切な販促方法を継続的に行うことで、集客力を高め、新規顧客やリピーターを獲得し、安定的な売上拡大を目指すことができます。変化する市場トレンドも意識しながら、自店に合った販促戦略を見つけて実践していきましょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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