ディスカウントストア「ドン・キホーテ」を運営する株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(以下、PPIH)は5月14日、2025年6月期第3四半期決算業績を発表しました。
資料によると、3Q累計の売上高は1兆6,882億円、営業利益は1,287億円となり、累計・3Q単体ともに、過去最高の売上と営業利益を記録しました。
背景には、インフレや物価高騰などの変化に対して顧客需要を捉え続けたこと、訪日客からの人気が高い「ドン・キホーテ」における免税売上の伸長などがあるとしています。
関連記事:【2025年6月期上期】ドンキ運営のPPIH、売上過去最高 インバウンドが伸長
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ディスカウントストア事業、4月は免税売上で過去最高
PPIHが発表した資料によると、2025年6月期3Qの売上高は1兆6,882億円、営業利益は1,287億円でした。
「ドン・キホーテ」などの運営を行うディスカウントストア事業では、売上高1兆805億円(前期比959億円増)、営業利益823億円(同166億円増)と伸長しました。既存店売上は前期比107.1%と免税・非免税ともに好調に推移しました。
免税売上は、3Q累計で1,244億円(前期比153.0%)となりました。また、4月の免税売上は168億円で過去最高を達成しました。
国籍別の免税売上高(3Q累計)の構成比は、韓国が23.8%と最も多く、中国(19.6%)、ASEAN(17.8%)、台湾(16.0%)の順になっています。
PPIHは、市況変化による訪日客の動向や経済不安の影響が予想されるとしたものの、「立ち寄るべき場所No.1」へ成長を続けるとしました。

「円高」「訪日客数伸長の鈍化」でも成長できる要因とは?
同資料では、インバウンド市場に不利となる可能性がある、「円高」や「訪日客数の伸長率の鈍化」の局面においても成長を続けられる要因について言及されました。
円高が進んだ場合でも成長を続けられる強みとして、主に以下の点が挙げられています。
- 商品構成力:来店動機の増加へ
- 訪日客が求めるものがワンストップで揃う豊富な品揃え
- 訪日客のニーズを捉えたトレンド・ヒット商品展開
- 店舗サービス力:顧客満足の向上へ
- 観光・夕食後も買い物できる深夜までの営業時間
- 免税手続き、多言語対応、規模に応じたレジ増台などのインフラ環境
- 集客力:シェア率の拡大へ
- 旅マエのプロモーションを通じたマーケティング
- アミューズメント性の高い購買体験
また今後、訪日客数の伸長率が鈍化する局面においては、夜間イベントの開催や訪日客の期待に応える商品開発、ドンキ店舗の観光地化、特定のカテゴリーを対象にした競合対抗などが、成長の源泉になるとしています。
関連記事:インバウンドが最も「爆買い」したものとは?ドンキヒット商品大賞2025
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<参照>
株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス:2025年6月期 第3四半期決算業績説明資料
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2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
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