東京商工会議所は、国土交通省と東京都宛てに「ツーリズムの基幹産業化実現に向けたわが国への重点要望」を発表しました。
要望書では、人手不足への対応やオーバーツーリズム対策など、観光業界の課題への対応を求めています。
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東京商工会議所、国交省・東京都に向け要望を取りまとめ
東京商工会議所は、国土交通省と東京都に向けて標記要望を取りまとめました。
今回提出された要望書は、2024年に訪日外国人旅行客数と訪日外国人消費額が過去最高を記録し、今後も訪日客の増加が見込まれる一方で、観光に関連する課題が山積していることを受けて、取り組むべき施策を要望したものです。
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「人手不足」「オーバーツーリズム」への対応が重点要望に
東京商工会議所が国土交通省と東京都に提出した要望書では、重点要望項目と継続要望項目が示されました。
重点要望では、国土交通省と東京都で以下の3点が共通項目として挙げられました。
- 人手不足への対応と次世代を担う人材育成強化
- ツーリズム関連消費の拡大
- 集中から分散へのシフトによるオーバーツーリズム未然防止の徹底
人手不足への対応では、労働環境の改善や多様な人材が活躍できる職場環境の整備、観光DXの推進などが挙げられています。また次世代に向けて、観光教育の拡充によるツーリズムの意義理解や担い手の促進も求められています。
ツーリズム関連消費の拡大に関しては、観光コンテンツ開発への継続支援・拡充や高付加価値旅行者の受け入れ環境整備、ナイトタイムエコノミーの活性化などが挙げられました。
ほかにもオーバーツーリズムの防止として、分散化の促進や東京を起点とした日本各地への送客促進などの必要性が挙げられています。
なお国土交通省宛ての要望書では、「観光予算の財源確保」も重点要望項目として組み込まれており、一般財源の当初予算割合増加や、国際観光旅客税の見直しに向けた議論が求められました。
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継続項目では「環境整備」「交流人口の拡大」などを要望
継続要望項目として、国土交通省と東京都共通で以下の項目が挙げられました。
- ツーリズムの持続可能な発展に向けた受け入れ環境整備
- 住んで良し・訪れて良し・働いて良しのツーリズム実現に向けた意識醸成
- 都市の価値や魅力を高めるためのウォーカブルな街並み整備
- 観光BCP*とツーリズムを通じた被災地復興支援の体制整備
- 国際文化都市東京の実現
- ナイトタイムエコノミーのさらなる活性化による消費拡大
- 多様な文化・習慣等への理解と配慮の促進
- 江戸・東京の歴史・文化の保存と継承、魅力発信強化
- 交流人口(相互交流)の拡大
- 人流増加に向けた取り組みの強化
- 国内外から日本・東京へのビジネス誘客促進
- 海外渡航需要の回復
*BCP(事業継続計画)…自然災害や感染症などの緊急事態に遭遇した場合でも、事業を継続・早期回復させるための計画
たとえば「交流人口(相互交流)の拡大」に含まれる「海外渡航需要の回復」では、アウトバウンドの回復が訪日旅行市場の拡大にもつながるとして、官民一体となった相互交流の促進を強力に推進する必要性を示しました。
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