中国は、インバウンド業界において重要な市場の一つです。中国市場に向けてプロモーションを実施する場合、中国の祝日や連休、訪日のピーク期間など、訪日需要が高まる時期を把握しておくことが重要です。
そこで本記事では、2026年の中国の祝日・連休をまとめて紹介し、中国の市場動向についても解説します。
※2025/11/5更新 中国国務院は11月4日、2026年の祝休日日程を発表しました。
2026年の中国の祝日・連休一覧
中国の2026年祝日・連休は下記の通りです。この中で最も長い連休は春節で、次に国慶節となります。
1月1日〜3日:元旦(正月)【3連休】
西洋暦で新年を祝う国際的な祝日です。4日(日)を振替出勤日としています。
2月15日〜23日:春節(旧正月)【9連休】
中国における旧暦の正月(旧正月)で、2026年は最も長い連休となります。帰省や旅行で移動する人が多く、訪日需要も高まる時期です。
14日(土)、28日(土)を振替出勤日としています。
4月4日~6日:清明節【3連休】
墓参りをし、祖先を供養する日です。春節と比較すると訪日需要の増加は少ないですが、日本の桜を求めて訪日する人も一定数います。
5月1日〜5日:労働節【5連休】
労働者の貢献を讃える、中国版「メーデー」です。訪日需要が高まり、日本のゴールデンウィークと時期が重なります。
9日(土)を振替出勤日としています。
6月19日~21日:端午節【3連休】
古代中国において成立した暦上の節目の日です。春節などと比較すると、訪日需要の増加は軽微です。
9月25日〜27日:中秋節【3連休】
五穀豊穣を祈る祝日です。
10月1日〜7日:国慶節【7連休】
中国の建国記念日です。「ゴールデンウィーク」と呼ばれ、春節と並ぶ中国における最大級の旅行シーズンであり、訪日需要が大きく伸びる時期です。
9月20日(日)、10月10日(土)を振替出勤日としています。
関連記事:中国の大型連休「国慶節」開始!2025年も日本人気が続く
※2026年の中国における祝日日程は、中国国務院の発表を参照しています。

中国企業の休暇や学校の長期休暇について
中国の法律では毎週少なくとも1回の休日を与えると規定されていますが、実務上は土曜日・日曜日を休日と定めている企業がほとんどです。また、春節や国慶節など、法律に定められた祝日(法定休日)は年間13日ありますが、祝日前後に振替出勤制度が利用され、長期の連休になる場合が多くあります。
労働法では有給休暇の規定もあります。累計勤務年数が1年以上10年未満の被雇用者には5日、10年以上20年未満は10日、20年以上は15日が付与されます。
学校は、1〜2月が冬休み時期、7月〜8月が夏休み時期となり、冬期休暇は春節(旧正月)の日付に合わせて毎年変動します。
訪日中国人数は順調に拡大
コロナ後、訪日客数の回復が遅れていた中国市場ですが、2024年には急回復しました。直近も訪日数はコロナ前の同時期を上回り、好調に推移しています。ここでは、2024年と2025年の訪日外客統計のデータをもとに、中国市場の動向について解説します。
関連記事:訪日中国人数、上半期はコロナ前を上回る【中国市場の最新インバウンドデータを解説】
2024年の訪日中国人数は698.1万人
2024年の訪日中国人数は698.1万人でした。2019年(959.4万人)には届きませんでしたが、2023年の242.5万人から大きく数を伸ばしました。
中国市場の勢いは2025年に入ってからも続いており、春節(2025年1月28日~2月4日)があった1月の訪日中国人数は98.1万人(前年比135.7%増)、2月は72.3万人(同57.3%増)と大きく伸長しています。
訪日需要は引き続き旺盛で、地方路線を含む航空便も増便されていることから、今後も好調な訪日客数が期待できそうです。

訪日のピークは7月〜8月
中国の夏休みシーズンは7〜8月で、この時期は長期で海外旅行に出かける人が多く、訪日中国人客が最も増えるタイミングでもあります。
実際に訪日数を見てみると、2024年は7月から8月がピークとなっており、2025年も7月(97.5万人)と8月(101.9万人)が数字を伸ばしています。
また夏休みシーズン以外にも、大型連休である春節や国慶節の時期も訪日需要が高まる傾向があります。

訪日消費額は国・地域別で1位
2024年の訪日中国人客数がコロナ前の水準に届かなかった一方、訪日中国人の旅行消費額は、コロナ前とほぼ同水準まで回復しました。ここでは、2024年と2025年の訪日中国人客の消費動向について解説します。
2024年の消費額は1兆7,265億円
2024年の訪日外国人消費額は8兆1,257億円でした。そのうち訪日中国人旅行消費額は1兆7,265億円で、全体の21.2%を占め、国・地域別でトップとなりました。
2019年比では2.5%減少と、おおむねコロナ前の水準まで回復しています。

2024年の1人当たり消費額は27万6,604円
2024年の訪日中国人の1人当たり消費額は27万6,604円で、2019年比で30.0%増加しています。また、全市場の1人当たり消費額(22万6,851円)と比較すると、約5万円高くなっています。
費目別に見ると、買物代が全体の43.1%を占めており、次いで宿泊費(26.4%)、飲食費(18.0%)、交通費(8.0%)、娯楽等サービス費(4.5%)と続きました。近年、体験を重視する「コト消費」へのトレンドの移り変わりはあるものの、中国は依然として買物代が多くを占めており、全市場のなかで最も金額が高くなっています。
また、直近(2025年4-6月期)の1人当たり消費額は、円高の影響もあり前年同期比で減少したものの、好調な訪日客数の影響から、消費額全体では前年を上回って推移しています。
祝日を活用して計画的なインバウンド対策を
春節・国慶節をはじめとする連休期間は、多くの中国人が旅行に出かけるタイミングです。日本は中国人の旅行先として引き続き高い人気を誇っており、2026年も多くの中国人観光客の訪日が予想されます。
旅行者は、旅行に行く数か月前から情報収集を始めるため、祝日スケジュールを把握することは、プロモーションを展開する上で重要なポイントです。計画的な対策を行うことで、中国市場のインバウンド需要を最大限活用しましょう。
関連記事:2025年版「インバウンドカレンダー」訪日プロモーションのタイミングを徹底解説
インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
<参照>
日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計
観光庁:インバウンド消費動向調査
【11/19開催】『三田製麺所』直伝!インバウンドの口コミを店舗運営に活かす戦略を紹介

「すべての人に、満腹と幸福を」をミッションに、ラーメンや居酒屋など多彩な飲食ブランドを展開している「エムピーキッチン」。
中でも『つけ麺専門店 三田製麺所』では、国内外のお客様から寄せられた口コミを集めて分析し、メニュー・接客・店舗づくりの改善に活かしています。
そこで訪日ラボでは、『三田製麺所』が実践するインバウンド口コミ戦略を深堀りするセミナーを開催します。
インバウンド事業に携わる皆さまにとって、ご自身のビジネスに役立つヒントが得られる内容です。ぜひご視聴ください!
<セミナーのポイント>
- 最新のインバウンド概況が学べる!
- なぜインバウンド対策が必要なのかがわかる!
- 口コミ活用の重要性がわかる!
-
三田製麺所の実践例から学べる!
→【11/19開催】『三田製麺所』直伝!インバウンドの口コミを店舗運営に活かす戦略を紹介
【インバウンド情報まとめ 2025年10月後編】観光庁長官、万博は「訪日客誘客に一定の効果」 ほか

訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に10月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※訪日ラボ会員にご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→観光庁長官、万博は「訪日客誘客に一定の効果」 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年10月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」
訪日ラボの会員限定コンテンツ「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!
その他、訪日ラボの会員になるとインバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い教科書コンテンツやインバウンドを分析したレポート、訪日ラボのコンサルチーム登壇のセミナーなど役立つコンテンツが盛りだくさん!










