• ハイシーズンは7月と8月、ひと月で90万人近くの訪日客も
    • 消費金額の約半分は買物代、爆買いの勢い未だ収まらず
    • 約半分の訪日中国人が初来日

インバウンドにおける中国市場の特徴とは

2018年の訪日中国人は838万人を超え、2014年と比較すると約3倍に増加しています。2018年、訪日中国人は一人あたり224,870円を訪日旅行時に使いました。2018年に訪日した中国人を年齢・性別ごとに見てみると、男性は30代、女性は20代が大きな割合を占めています。また、訪日中国人のインバウンド市場で特筆すべき点は「夏季の訪日数の多さ」「買物代の消費金額の多さ」「リピーター率の低さ」の3つです。それぞれ詳しく解説していきます。

訪日中国人インバウンド市場、3つの特徴を解説

1. ハイシーズンは7月と8月、ひと月で90万人近くの訪日客も

訪日中国人の多くは夏季、7月と8月に来日します。2018年の場合、訪日中国人の約20%はこの2か月に集中しており、訪日中国人を対象としたインバウンド対策を行う場合は特に夏季を重要視するべきだと言えます。2018年7月には約90万人の訪日中国人が記録されるなど、夏季と冬季の差が顕著なものとなっています。中国では7月と8月が夏休みに当たるため、訪日旅行の人気も高まる傾向にあるようです。

2. 消費金額の約半分は買物代、爆買いの勢い未だ収まらず

訪日中国人の消費金額を見てみると、全体の約50%は買物代で占められていることが分かります。2018年の場合は一人当たり約112,000円を買物に費やしています。これは昨今の爆買いが影響していると見られ、多くの訪日中国人が訪日旅行の際に家電製品や化粧品を「爆買い」するほか、爆買いを目的として来日する訪日中国人も存在します。訪日中国人の購買意欲を刺激するようなインバウンド対策ができれば、効果的に売上を伸ばせると言えます。

3. 半分以上の訪日中国人が初来日

ここ数年、都市部では多くの訪日中国人を見かけるようになりましたが、2018年の調査では約54%の訪日中国人が初来日でした。アジア諸国の中では低いリピーター率で、特にリピーター率の高い台湾や香港と比較するとその差は明確です。中国国内でのプロモーションを伸ばしたり、旅行会社などと提携することで更に多くの中国人を呼び込める機会が眠っていると言えるでしょう。

中国人の特徴

中国人の性格・国民性

中国人の性格や国民性として、以下のものが挙げられます。

  • 権力を恐れるも権力に従わず
  • 中国人は権力を持っている者には表面上従いますが、それが自分にとって好ましくない者だった場合決して屈することはなく、下剋上の機会を伺います。
  • 家族を大切にする
  • 中国人は家族を大切にします。家族の為なら如何なる犠牲をも払う、という覚悟のある人が多く存在します。
  • 忍耐強い
  • 中国人は忍耐強さを持っています。しかし忍耐強いが為に現状を改善する道を選べない人が多くいるのも事実です。
  • 楽観的
  • 中国人には災難の中にあっても、明日はきっと良くなると楽観的な考え方を持つ人が多く存在します。

中国人と接するうえで気を付けておきたいマナー

中国人には、世間に対する体裁「面子」を大事にする人が多く存在します。人前で相手を侮辱したり、社会的地位に影響を与える行為は冗談でも慎むべきだと言えます。
また、握手をする際には右手を差し出すようにしましょう。合わせて感謝の意を示す際に用いる「拱手」という動作も覚えておくと良いでしょう。「拱手」は右手の拳を左手で包む動作です。
食事の際には、茶碗以外のお皿は持ち上げず、箸を置く際は縦に置きましょう。また、宴会は2時間以上に渡り行われる場合が多く、最後はある程度の食事を残して帰ることが礼儀正しい所作とされています。

中国人の親日度・日本語学習者数

電通「ジャパンブランド調査」によると、中国は2018年時点で「親日度ランキング」ランク外となっており、親日度が特別に高い訳ではないことが分かります。(*1)また、第二次世界大戦の影響などもあり特に中高年や中国共産党員を中心に反日感情が存在します。
国際交流基金「海外日本語教育機関調査」によると、中国には2015年時点で2,115校の日本語教育機関と18,312人の日本語講師が存在し、953,283人が日本語を学習しています。(*2)

<参照>

  • (*1)電通 チーム・クールジャパン「ジャパンブランド調査2018」
  • (*2)国際交流基金 2015年度 海外日本語教育機関調査

中国人のスマホ事情:人気の機種やSNSは?

中国はAndroidがiOSより人気で、約72%のシェアを持っています。これはHUAWEIやXiaomiなど、Androidスマートフォンを製造する企業が中国に多く存在することが原因と言えます。また、人気のSNSアプリはiOS・Android共にQQがランクインしています。iOSではWeChatとWeiboもそれぞれ1位と3位にランクインしており、人気の高さが伺えます。一方AndroidはTelegramとWhatsAppがランクインしていますが、中国国内でAndroidのアプリストアであるGoogle Playは利用できないため、何らかの手段を用いてGoogle Playに接続しこれらのアプリをダウンロードしているユーザーが多いことを示しています。Telegramは通信内容が暗号化されるため、検閲の目をかいくぐる際に有用とされているようです。

中国のイベント・祝日カレンダー(2019年・2020年)

2019年2020年
新年1月1日(火)1月1日(水)
春節(旧正月)2月5日(火)1月25日(土)
清明節4月5日(金)4月4日(土)
労働節5月1日(水)5月1日(金)
端午節6月7日(金)6月25日(木)
中秋節9月13日(金)10月1日(木)
国慶節10月1日(火)10月1日(木)

中国の歴史

現在「中国」と呼ばれる中国大陸一帯の地域では、紀元前14,000年頃より長江文明、紀元前5,000年頃より黄河文明が栄えていました。紀元前1,900年頃には最初の王朝である夏王朝が出現したと言われています。その後は数々の王朝が隆盛と没落を繰り返し、脈々と受け継がれた文化は周辺諸国にも多大な影響を与えました。
1644年には最後の王朝となる清朝が中国を統一し、267年に渡り中国を支配しましたが、日清戦争などによる国力の疲弊もあり、1911年10月10日に蜂起した辛亥革命を平定できず、1921年1月1日には南京にて共和制国家である中華民国が設立されました。その後、清の最後の皇帝・溥儀は2月12日に退位し、中国大陸最後の王朝は幕を閉じました。
中華民国は中国大陸全土を支配しましたが、1932年には大日本帝国陸軍・関東軍により占領されていた満州地域に満州国が建国され、領土の一部を失いました。その後の第二次世界大戦を経て中華民国は戦勝国となりましたが、当時中国大陸では社会主義国家建設の機運が巻き起こっており、毛沢東主導の中国共産党が中国国内で次々と内戦を始め、中華民国を制圧して行きました。1949年10月1日には北京で中華人民共和国の建国宣言を行い、中国全土を支配する組織となりました。中華民国は当時敗戦した日本から接収したばかりの台湾に目をつけ、全ての機能を台湾島へと移転させました。
その後現在に至るまで中国大陸は中華人民共和国による支配が続いており、現在では習近平体制が確立されたことによる独裁と中国大陸に住む人々の人権、特に少数民族に対する暴力的抑圧などが問題となり世間の批判を浴びる一方、HUAWEIやXiaomiなどの大手企業が次々と生まれ、GDP世界第2位をものにするなど、生活は確実に豊かになっています。中華人民共和国は今でも台湾島を自国の領土と定めており、中華民国との間では不安定な政情が続いているほか、2019年6月頃からは一国二制度が保障されていた香港に逃亡犯条例を新設し、香港の政治運営への介入を試みているなどの懸念があり多くの香港市民が声を上げています。

中国宗教観

中国政府に認められた宗教は仏教、キリスト教(プロテスタント及びカトリック)、イスラム教、道教の5つのみですが、中国では他にも多くの土着の民間信仰が存在します。宗教として最も多くの信徒を持つものは仏教ですが、道教や儒教も多く信仰されています。また、キリスト教とイスラム教も一部地域に存在し、特に回族という少数民族がイスラム教を進行する民族として有名です。
2014年の統計では無宗教及び民間信仰が73.56%、仏教が15.87%、道教や儒教等が7.6%、キリスト教が2.53%、イスラム教が0.45%となっています。