これだけは知っておくべき訪日中国人 3つのポイント
- ハイシーズンは7月と8月、ひと月で100万人超えの訪日客も
- 消費金額の約半分は買物代、爆買いの勢い未だ収まらず
- 約半分の訪日中国人が初来日
中国に関連するインバウンド年表
1972年 | 日本と中華人民共和国の国交が樹立 |
1999年 | JNTO北京事務所が開設 |
2019年 | 訪日中国人数が史上最多となる959万人を達成 |
中国基本データ
人口 | 約14億人 |
面積 | 約960万平方キロメートル |
首都 | 北京 |
宗教 | 仏教、イスラム教、キリスト教など |
公用語 | 中国語(北京語) |
時差 | UTC+8(-1時間) |
通貨 | 人民元 |
名目GDP | 約13兆6,082億ドル |
経済成長率 | 0.061 |
一人当たりGDP | 約9,532米ドル |
平均月収 | 952.53米ドル |
物価 | 3.12米ドル |
中国市場の訪日旅行(インバウンド)データ
訪日外客数推移(2014年~2019年):訪日中国人は何人来ているのか
ここ6年間、訪日中国人観光客数は伸び続けており、2014年においては2,409,158人だった訪日中国人観光客数は、2019年には約4倍となる9,594,394人を記録しています。
月別訪日外客数:訪日中国人に人気なのは何月?
ここ5年間、訪日中国人が最も増加するのは7月から8月です。最も減少するのは3月から5月であるため、夏季が最も人気であることが分かります。また、直近では旧正月(春節)の休暇と重なる1月、2月も訪日中国人が増加しています。
インバウンド消費額推移(2014年~2019年):中国市場全体の規模は?
ここ6年間、訪日中国人のインバウンド消費額は伸び続けており、2014年においては5,583億円だった訪日中国人のインバウンド消費額は、2019年には約3.7倍となる20,418億円を記録しています。
一人当たりインバウンド消費額推移(2014年~2019年):訪日中国人は1人いくら使う?
2014年から2015年にかけて訪日中国人の一人当たりインバウンド消費額は上昇を見せたものの、ここ4年間は落ち込み続けており、2015年においては283,842円だった訪日中国人の一人当たりインバウンド消費額は、2019年には71,032円減となる212,810円まで減少しています。
旅行支出内訳:訪日中国人には何を買い、消費している?
訪日中国人の支出において、最も大きな割合を占めたのは買物代で、108,788円でした。2番目に大きな割合を占めたのは宿泊費で、45,217円でした。近年見受けられる爆買の傾向が数字として現れていると言えます。
人気のお土産ものランキング:訪日中国人は何をお土産に買っていく?
費目 | 購入率 | 購入者単価 | |
---|---|---|---|
1位 | 化粧品・香水 | 81.9% | 52,142円 |
2位 | 菓子類 | 76.6% | 9,639円 |
3位 | 医薬品 | 50.8% | 21,760円 |
4位 | 衣類 | 38.5% | 28,512円 |
5位 | その他食料品・飲料・たばこ | 37.1% | 10,440円 |
6位 | 靴・かばん・革製品 | 25% | 49,810円 |
7位 | 健康グッズ・トイレタリー | 22.2% | 20,203円 |
8位 | 電気製品(デジタルカメラ/PC/家電等) | 14.7% | 33,110円 |
(参照)観光庁 訪日外国人消費動向調査 2019年より
訪日中国人に最も人気のある品目は「化粧品・香水」で、一人あたり平均52,142円分購入されています。購入率順に並べると、「化粧品・香水」を筆頭に、「菓子類」「医薬品」「衣類」「その他食料品・飲料・たばこ」の順で続いています。特筆すべき点として、「電気製品(デジタルカメラ/PC/家電等)」も14.7%の訪日中国人が購入しており、一人当たり33,110円分購入していることになります。これには爆買いの影響があると考えられます。
買い物場所ランキング:訪日中国人はどこで買い物をしている?
買い物場所 | 購入率 | |
---|---|---|
1位 | ドラッグストア | 88.7% |
2位 | コンビニエンスストア | 82.1% |
3位 | 空港の免税店 | 79.7% |
訪日中国人に最も人気の買い物場所は「ドラッグストア」で、88.7%が買い物をしました。続けて「コンビニエンスストア(82.1%)」と「空港の免税店(79.7%)」がランキング上位に入っています。免税店を利用する傾向も大きいようです。
年齢・性別構成比:訪日中国人で最も多い属性は?
訪日中国人の40.2%が男性、59.8%が女性です。また、男性で最も多い年齢層は30〜39歳で全体の17.6%を占め、女性で最も多い年齢層は30〜39歳で全体の22.9%を占めます。
滞在日数:訪日中国人は何日間訪日旅行する?
訪日中国人の滞在日数は、観光・レジャー目的の場合と業務目的の場合、どちらも4〜6日間が最多です。
訪日経験:訪日中国人は初訪日・リピーターどちらが多い?
2019年の訪日中国人は、初来日が49.98%、リピーターが50.02%でした。
旅行形態:訪日中国人は団体旅行と個別旅行どちらが多い?
訪日中国人の旅行形態は、観光・レジャー目的の場合と業務目的の場合、どちらも個別手配が最多です。しかし、観光・レジャー目的では団体ツアーも30.3%を占めており、観光・レジャー目的で訪日する中国人の方が団体ツアーを使いがちな傾向が見られます。
日本の観光情報の収集:訪日中国人の訪日旅行の情報手段は?
訪日中国人が旅マエに情報収集をする際、最も役に立ったのは「SNS(28.4%)」でした。合わせて「自国の親族・知人(20.6%)」「旅行会社ホームページ(18.0%)」と続いています。また、旅ナカで最も役に立った情報は「交通手段(54.0%)」でした。合わせて「飲食店(41.6%)」「宿泊施設(35.9%)」と続いています。
中国市場のアウトバウンド(海外旅行)データ
中国人の海外旅行者数の推移(2012年〜2018年):中国人の海外旅行需要は?
ここ7年間、中国人の海外旅行者数は伸び続けており、2012年には8,318万人だった海外旅行者数は、2018年には約1.9倍となる1億6,199万人を記録しています。
中国で人気の海外観光地ランキング:訪日旅行の競合となる国は?
国名 | 過去五年間で最多の外客数 | |
---|---|---|
1位 | 香港 | 19,077,014人(2014年) |
2位 | タイ | 9,806,260人(2017年) |
3位 | マカオ | 8,636,783人(2017年) |
4位 | 日本 | 7,355,818人(2017年) |
5位 | 韓国 | 8,067,722人(2016年) |
中国人に人気の海外旅行先は、香港、タイ、マカオ、日本、韓国と、全てアジア諸国となっています。香港とマカオは同じ中華圏であり、飛行機代もそれほど高くないため人気があります。隣接する広東省からは電車や車で訪れることも可能です。タイは物価も安いため、庶民でも手が出る海外旅行先として知られています。日本には2017年時点で約736万人の中国人が訪れています。